艦隊これくしょん~“楽園”と呼ばれた基地~   作:苺乙女

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144話 発動‼︎照月ック‼︎(3)

二時間後…

 

「お肉まだぁ〜‼︎照月、お腹すいた〜‼︎」

 

「姫がご乱心だ‼︎調理場急げ‼︎」

 

「「「はいっ‼︎」」」

 

ガンビアの食堂では、ナイフとフォークを手にした照月が机を叩いて待っている

 

既に牛一頭は入っているであろう照月の胃袋は、まだ足りないと言い、更にステーキを強請る

 

「いただきま〜す‼︎」

 

運ばれれば、次から次へと、ステーキが照月の胃袋に消えて行く…

 

操舵室では艦長が目前に迫った横須賀を双眼鏡で見ていた

 

「今回は本当に助かりましたね」

 

「照月ちゃんが居なければ、今頃我々は蟹のエサだったかも知れないな…」

 

「いつか、本当にお腹いっぱいにさせて、ごちそうさまと言わせてみたいですね」

 

「ふっ…それは無理な任務だな」

 

他愛ない話をしていると、ガンビアは横須賀に着いた

 

 

 

 

 

「照月ちゃん、着いたよ」

 

「ごちそうさまでした‼︎」

 

照月はちゃんとお礼を言った後、食堂から出た

 

「「「ふぅ〜〜〜〜〜…」」」

 

調理場から安堵の溜息が漏れる

 

照月が艦長と共にガンビアから降りると、レイが待っていた

 

「うがっ‼︎やっぱり‼︎」

 

「お兄ちゃん‼︎」

 

照月は口にソースをいっぱい付けた状態でレイに抱き着いた

 

「御協力、誠にありがとうございました‼︎」

 

艦長は照月に頭を下げた

 

「何かあったのか⁇」

 

艦長は事をレイに話した

 

「なるほどな…」

 

「我々は照月ちゃんに命を救われました」

 

「ははは…」

 

レイは素直に受け取って良いか迷う

 

照月はそれ以上にガンビアの食料を食い荒らしているからだ

 

「ホント、いつでもガンビアにお越し下さい」

 

「だってよ、照月」

 

「うんっ‼︎照月、またガンビアさんのごはん食べたい‼︎」

 

照月は艦長に笑顔を返す

 

艦長はホッとした後、照月の頭を撫でた

 

照月は嬉しそうに艦長を見ている

 

照月にお礼をしたいならば、簡単な事でいい

 

お菓子をあげたり、頭を撫でたり

 

たったそれだけと思うかもだが、照月にとってはそれで充分なのだ

 

そしてレイは不審船に目が行った

 

「この穴…」

 

「照月が体当たりで開けたの‼︎」

 

不審船の側面装甲には、照月型の大の字の大穴が開いている

 

その左右には、長☆10cm砲ちゃんが照月の穴を際立たせるかのようなポーズを取って穴を開けている

 

「長☆10cm砲ちゃんは⁇」

 

「先に工廠で整備と補給を受けています」

 

「あのね、照月、お兄ちゃんみたいに足撃ったら、吹き飛んじゃった…」

 

「大丈夫。すぐ治る」

 

「お兄ちゃん、照月の好きなアニメの博士みたいだね‼︎」

 

「バレたか‼︎」

 

レイと照月、そして艦長は事情聴取の為、横須賀の執務室に向かった

 

 

 

 

 

「仕事が無いなら、密漁したりトマホーク撃ったりして良いのかしら⁇」

 

「…ごもっともです」

 

執務室では、照月が捕まえたボスが事情聴取を受けていた

 

ボスは椅子に座ってがんじがらめに縛られているので、逃げられる心配はない

 

「照月のチョコレート返して‼︎」

 

「ヒイッ‼︎」

 

照月はボスを見るなり椅子をガタガタ言わせて逃げようとする

 

食べ物の恨みは恐ろしい…

 

「照月のチョコレート返して‼︎」

 

「助けて‼︎”何でもしますから”‼︎」

 

その言葉を聞き、横須賀はニヤリと笑う

 

「今、何でもって言った⁇」

 

「何でもします‼︎ホントです‼︎だから命だけら‼︎」

 

「なら、私達の傘下に入りなさい」

 

「へっ…⁇」

 

「艦長。彼等のトマホークの撃ち方は素晴らしいものだったのでしょう⁇」

 

「えぇ。囮を使い、一発を本陣として当てる…並大抵の者では、あの戦術は思い付かないかと」

 

「その腕、私達の元で使ってみない⁇仕事だからお給金もあるし、衣食住も保証してあげるわ。どっ⁇捕虜には申し分無い条件でしょ⁇」

 

「一生着いて行きます‼︎だからこの子を離して下さい‼︎」

 

「照月ちゃん。パフェ食べる⁇」

 

「食べる‼︎」

 

「なら、これで食べて来ていいわよ」

 

横須賀はいつもの様に束になった間宮の引換券を照月に渡した

 

「ガンビアさん助けてくれたお礼よ⁇」

 

「ありがとう‼︎行ってきま〜す‼︎」

 

照月はボスから離れ、間宮へと向かった

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