艦隊これくしょん~“楽園”と呼ばれた基地~   作:苺乙女

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さて、144話が終わりました

今回のお話は、のほほん日常回です

そう言えば、いつかレイは約束してたよね⁇

今度は二人きりでデートしような、って


145話 私をデートに連れてって‼︎(1)

「えい」

 

「えい」

 

「なんだ⁇」

 

テレビの前に敷かれたカーペットに本を置き、それを読んでいたひとみといよが俺の名を呼んでいる

 

「おしゃかな‼︎」

 

「へんなおしゃかな‼︎」

 

二人が見ている本は魚の”エイ”のページが開かれていた

 

「これえいしゃん⁇」

 

「こっちもえいしゃん」

 

二人は若干パニックになっている

 

俺がひとみといよの背後にあぐらをかいて座ると、二人共太もも部分に座る

 

二人にとって、ここは定位置であり特等席なのだ

 

「そっ。俺の名前はこのエイから来てる」

 

「おぉ〜」

 

「えいしゃんもえいしゃんか」

 

スティングレイは、確か日本語でエイの一種だったハズだ

 

鹿島は俺の時たま尖っている性格を見て、この名前を付けたのだろう

 

気に入ってるから良いけどな

 

レイって、呼びやすいあだ名も付いてるし

 

「めらまやきみたい」

 

「ほっとけーきみたい」

 

「いいか⁇エイさん見ても触っちゃダメだぞ⁇」

 

「なんれ⁇」

 

「えいしゃんさわったらだめ⁇」

 

「こっちのエイさんは毒があるんだ」

 

「こわい‼︎」

 

「どくこわい‼︎」

 

二人共一瞬でエイが嫌いになり、次のページをめくる

 

「たいほうにもみせて‼︎」

 

「んっ。おいで」

 

たいほうは空いている真ん中部分に腰を降ろし、魚図鑑を見始めた

 

「まんぼう⁇」

 

「まんぼうてなんら」

 

どうやら二人は平べったい魚が好みの様だ

 

「マンボウはな、物凄い数の赤ちゃんを産むんだ」

 

「えいしゃんのおよめしゃんみたいに⁇」

 

「あ〜しゃん、い〜しゃん、き〜しゃん」

 

「すてぃんぐれい、いっぱいこどもいるね‼︎」

 

この三人にとって、横須賀は俺のお嫁さんであり、子沢山の人の様だ

 

「もっともっといっぱい産むんだ。何億って数だ」

 

「おく⁉︎」

 

「おくってどのくらい⁉︎」

 

「たいほうにもおしえて‼︎」

 

「そうだなぁ…」

 

子供に億の単位を教えるのはちょっと難しい

 

「照月の食べるご飯粒の数位…か⁇」

 

俺がそう言うと、三人共「うわぁ…」と、引き目で見て来た

 

「てるしゃん、いっぱいたべう」

 

「ひとみといよちゃんはほにゅうびんにぽん」

 

「たいほうはおちゃわんいっこ」

 

「照月は⁇」

 

「「「いっぱい‼︎」」」

 

「億ってのは、それ位分からない位いっぱいある事なんだ」

 

「おぉ〜」

 

「てるしゃんのたべうごはんつぶか…」

 

「みてるだけでたいほうおなかいっぱい…」

 

子供達とこうして本を読むのは楽しい

 

子供達は知らない事をしり、俺はそんな子供達の反応を楽しむ

 

「マーカス様」

 

「はっちゃんも見るか⁇」

 

「いえ。はっちゃんとデートしませんか⁇」

 

はっちゃんはいつものスク水と違い、白い帽子を被ったり、綺麗な服に着替えている等、おめかしをしていた

 

ここまでされたら、断る理由が無い

 

「えいしゃんいく⁇」

 

「たいほうちゃんよんれ⁇」

 

「んっ。いいよ」

 

三人は俺の膝の上から降り、ソファーの下に背中を置いた

 

「ありがと、たいほう。お土産買って来るからな」

 

「うんっ‼︎」

 

たいほうは既に両脇に二人を置いて、本を読む体勢になっている

 

「気をつけてな」

 

「ちょっくら行きますか‼︎」

 

隊長に見送られ、俺はグリフォンに乗る

 

《本日はきそちゃんから許可を頂いています》

 

はっちゃんはいつの間にかアイリスに早変わりしており、グリフォンの中に入っていた

 

「行きたい所でもあるのか⁇」

 

《えぇ。はっちゃん、マーカス様と行きたい所があります》

 

「よしっ。なら連れて行ってくれ‼︎」

 

《発進します》

 

アイリスの自動操縦に任せ、グリフォンは飛び立った

 

 

 

 

 

午前10時23分

 

愛知県常滑市

 

そこには空港がある

 

中部国際空港…

 

通称”セントレア”

 

その空港が、今目の前にある

 

はっちゃんの操縦するグリフォンは、今まさにその空港に着陸しようとしていた

 

「ちょちょちょちょい待て‼︎伊丹みたいに民間空港じゃないんだぞ‼︎」

 

《セントレアも民間空港みたいな物です。人が経営しています》

 

「なんて解釈だ…」

 

俺の反論虚しく、グリフォンは着陸してしまった

 

グリフォンを降りてすぐ、空港のスタッフがゾロゾロと現れた

 

「ほら見ろ‼︎」

 

「大丈夫ですよマーカス様‼︎」

 

いつの間にかはっちゃんはグリフォンから出て、外で手を振っている

 

俺もキャノピーを開け、恐る恐る降りる

 

空港のスタッフは俺と目を合わせるなり、ジリジリと後退する

 

恐れるのも無理はない

 

見た事もない航空機から、変な外人と金髪の女の子が降りて来たのだ

 

「お待ちしておりました。貴女が”ハチ子さん”ですね⁇」

 

「そうです。はっちゃんとお呼び下さい」

 

一人だけ、此方に向かって歩いてくる男性がいた

 

はっちゃんとは知り合いの様だ

 

「知り合いか⁇」

 

「彼がマーカス・スティングレイです」

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