今回のお話は梅雨のお話です
梅雨の時期になると、左腕が痛むレイ
そんなレイを見て、双子が行動を起こします
一話だけですが、きっと可愛い双子が見れると思います
朝早く目覚めてしまった
時計を見ると、まだ朝の5時半
朝日が昇り始めてもおかしくないのに、今日は何だか薄暗い
雨…か
食堂に行くと、貴子さんが窓際でひとみといよを抱っこして外を眺めていた
「あめふってう」
「ざぁざぁ〜って」
ひとみもいよも外を指差したり、窓に付いた水滴を目で追ったりしている
「今日はお外はお休みね」
「たかこしゃんかみのけすごいお‼︎」
「もしゃもしゃ‼︎」
「ふふふ…湿気たらこうなるのよ…」
貴子さんの髪は雨が降るとモコモコになる
「う〜ん…」
あまりに雨が降ると、たまに左腕が痛む時がある
肩を回したり、腕を曲げたりするが、何か違和感が出る
「えいしゃんおはよ‼︎」
「おはよ‼︎」
「あら、早いわね⁇お腹空いた⁇」
「雨降ったら左腕がどうもなっ…」
三人の前で左腕を回してパキパキと音を立てる
「えいしゃん、あめきあい⁇」
「おてていたい⁇」
「そうだなぁ…ちょっと痛いかな⁇」
「お薬塗ってあげるわ」
「頼みます。ふぅ…」
ソファーに座ると、貴子さんの腕から降りた二人が貴子さんの後を着いて行っているのが見えた
「いよがすう‼︎」
「ひとみもすう‼︎」
「ならお願いしようかな⁇あんまり塗りすぎちゃダメよ⁇」
「わかた‼︎」
「わかた‼︎」
いよは何処で覚えたのか、痛み止めの塗り薬を引き出しから持って来た
「ろこいたい⁇」
「肩と左腕をお願いします」
「あかった‼︎」
服を脱ぎいよに肩を見せると、いよは薬のフタを開け、手に薬を付けて俺の肩に塗り始めた
「ひとみはこっちすう」
「んっ。頼む」
ひとみは俺の左腕に薬を塗り始める
「おくすいぬいぬい〜」
「ぬいぬい〜」
ひとみといよの小さい手は、貴子さんの手とは違う気持ち良さがある
大人の手では塗れない絶妙な位置にも薬を塗ってくれるからだ
「あいっ‼︎できたお‼︎」
「ぬいぬいした‼︎」
「ありがとう」
「二人共おてて洗っておいで。牛乳淹れたげる」
「わかた‼︎」
「おててあらう‼︎」
ひとみといよは薬が付いた手を洗いに洗面所に向かい、貴子さんは台所に入って行った
「ありがとう、貴子さん」
「ううん。あの二人がお手伝いしてくれるから、私も助かるわ⁇それよりも大丈夫⁇」
「大丈夫。幾分か楽にはなった」
「そっ⁇今日は飛ぶの⁇」
「今日は無い。久しぶりに新しい兵器でも造ろうかなっ…っと‼︎」
ソファーに寝転がり、リモコンでテレビを点けた
《梅雨入りの日本では、連日雨模様が続いています》
選局ボタンを押し、色んなチャンネルに変えてみる
《本日から今しばらく雨が続きます》
《こうも雨が続くと、洗濯物が乾きませんね〜》
「ったく…マスメディアはどいつもこいつも同じ話しかせんのか」
「ふふっ。ウィリアムもよく言ってるわ」
「雨、雨、雨…一回言やぁ分かるってんだ」
《つくってウキウキ‼︎あそんでワイワイ‼︎》
「…」
何気無しに、子供達がいつも見ている教育番組で手が止まった
ようやく雨以外の情報が来たからだ
「あらた‼︎」
「あ‼︎うきうきしゃん‼︎」
手を洗った二人が帰って来た
ひとみといよはテレビの前に座り、教育番組を見始めた
《今日はてるてるぼうずの作り方を説明するよ‼︎》
《てるてるぼうずを作ると、雨が止むんだよね⁇》
「てうてうぼ〜う⁇」
「てるしゃんのぼ〜う⁇」
テレビの画面では、ウキウキさんと呼ばれたMCがてるてるぼうずを作っている
「お〜…」
「てうてうぼ〜うか…」
薬が効いて来たのか、眠気が来た
「マーカス君。ご飯出来たら起こしてあげるわ」
「お願いします…ふぁ…」
俺は貴子さんの言葉に甘え、少しだけ目を閉じた…
「マーカス君‼︎いよちゃんひとみちゃん‼︎ご飯出来たわよ‼︎」
「んっ…」
貴子さんに起こされると、いつの間にかひとみといよが腹の上で眠っていた
「ん⁇」
顔の横に何かある
顔をそっちに向けると、そこにはてるてる坊主が2つ置いてあった
顔が書いてあり、小さくて可愛いてるてる坊主だ
「作ってくれたのか⁇」
「マーカス君の左腕が痛くならないようにって」
「お前ら…」
口を尖らせて眠っている二人の頭を撫でる
少し前…
「えいしゃんのおてていたいの、てうてうぼ〜うつくたらなおうかな⁇」
「あめふいおわたらなおう‼︎」
ひとみといよは食堂にあったティッシュを使い、てるてる坊主を作り始めた
「はいっ」
それに気付いた貴子さんは、二人に輪ゴムとマジックを渡した
「あいがと‼︎」
「あいがと‼︎」
二人はてるてる坊主を輪ゴムで留め、最後に顔を描いた
「れきた‼︎」
「てうてうぼ〜う‼︎」
ちゃんとマジックを元の位置に戻した後、二人は眠っていた俺の所に来た
「ここにおいとく」
いよはてるてる坊主を俺の顔の近くに起いた
「ひとみのもおいて⁇」
「わかた」
いよはひとみのてるてる坊主も置き、二人は俺の腹の上によじ登って来た
「はよげんきになえお〜…」
「いたいいたいのとんれけ〜…」
二人は俺の鼻を掻いた後、朝ごはんまで俺の腹の上で眠りに就いた
「後で工廠に飾って来るよ」
「えいしゃんおきたか⁇」
「てうてうぼ〜うつくたお‼︎」
二人も起きた
「ありがとな。工廠に飾るよ」
「あめやむお‼︎」
「いたいのおわい‼︎」
無邪気に笑う二人をもう一度撫でる
その日の昼、空は本当に晴れ渡ってくれた…
「お母様‼︎きーちゃんてるてる坊主作ったの‼︎」
「あらっ‼︎ありがとう‼︎」
横須賀でも子供達がてるてる坊主を作っていた
一番純粋な清霜はティッシュで作ったシンプルなてるてる坊主を作って横須賀に渡す
「いーちゃんのは、いーちゃんの髪で首を絞めてあるから効くぞ」
「つ、強そうね…ふふっ‼︎」
磯風は自分の髪で首を絞めてある、ちょっと怖いてるてる坊主
「アタイのは芳香剤入りだ‼︎」
「いい匂いね‼︎」
朝霜は湿気た部屋にいい匂いがする様に、爽やかな香りのする芳香剤入りのてるてる坊主
「ガン子もテーリーボーズを作ってみたぞ‼︎」
「んっ‼︎上手に出来たわね‼︎」
ガングートは布で作った頑丈なテーリーボーズを横須賀に渡す
3体のてるてる坊主と1体のテーリーボーズは横須賀の執務室の窓際に飾られ、気分も滅入る梅雨のひと時の癒しとなった…
読者の皆様へ
前回、ひとみといよを出さなかった事に関し、この場で謝罪致します
本当に申し訳ございませんでした
猛省しております
前回のお話を一通り投稿してしばらくしたのち、多方面から「何故ひとみといよが出てこないのか」と、苦情を数十件に渡り頂きました
作者の力不足及び、読者の皆様の心境を読み取れていないと痛感致しました
この場で謝罪致します
本当に申し訳ございませんでした
ですが、話の流れ的にどうしても、どうしてもひとみといよが出ない場合がございます
その時はどうかご了承下さい
他にも作者なりに個性的に魅力的に書いた艦娘が多数ございます
ハンマー榛名やきそちゃん
最近で言うならガン子ちゃんやきーちゃん等…
万が一ひとみといよが出てこない場合は、是非別の艦娘達の姿もお楽しみ下さい
作者も邁進して行きますので、これからも宜しくお願い致します
苺乙女より