艦隊これくしょん~“楽園”と呼ばれた基地~   作:苺乙女

505 / 1101
さて、161話が終わりました

今回のお話は、ひとみといよのおつかいのお話です

そして、レイが心の奥底で悩んでいた事が明らかになります


162話 双子のシマエナガと雷鳥の妻(1)

タナトスが横須賀に来てから数日後の金曜日…

 

タナトスは次の出撃があるまでドックで大規模な補修工事を受ける事になった

 

「いいかしおい。ちゃんとお勉強して、タナトスに教えてやってくれよ⁇」

 

「うんっ‼︎しおいに任せて‼︎」

 

「れーべとまっくすは、いっぱい日本文化を学んで来いよ⁇んでっ、俺に色々教えてくれっ」

 

「うんっ‼︎分かった‼︎」

 

「みんなの為に勉強してくる」

 

「「「行って来ま〜す‼︎」」」

 

「いってらっしゃい‼︎」

 

「はよかえってこいお〜」

 

「き〜つけてな〜」

 

三人を学校に送り、ちゃんと昇降口に入るまで見届ける

 

「よ〜し、たいほうは今日は貴子さんとお買い物だな⁇」

 

「うんっ‼︎ママとおかいものするの‼︎」

 

「マーカス君っ、ありがとうね‼︎」

 

丁度貴子さんも来た

 

貴子さんは俺の頭の上からたいほうを受け取り、手を繋いで繁華街に向かった

 

「えいしゃんなにすう⁇」

 

「たあとすのとこいく⁇」

 

「タナトスは色々点検中だからなぁ。今日は違う所行こうか⁇」

 

「ひとみ、あ〜しゃんのとこいきたい‼︎」

 

「いよも‼︎がんこしゃんいうかな⁇」

 

二人共朝霜の所へ行きたがった

 

今日は二人共横須賀に行きたがっていたので連れて来た

 

本当ならきそと二人で横須賀に来て、きそは学校が無ければ朝霜達と遊んだり、繁華街をブラブラする時間になる

 

そのきそはタナトスを見に行って、既にいない

 

 

 

執務室に行くと、横須賀が慌ただしく動いており、その先に清霜とガングートがいた

 

「コラーーーーーっ‼︎」

 

「「こぁーーーーーっ‼︎」」

 

ひとみといよが嬉しそうに横須賀のマネをする

 

「捕まえたっ‼︎あんた達って子は‼︎」

 

「何やってんだ⁇」

 

「私のシュークリーム全部食べたのよ‼︎」

 

「ったく…行くぞ」

 

「き〜ちゃんはお留守番⁇」

 

「ガン子もお留守番か⁇」

 

「お父さんと母さんは週に一回しか普通に逢えないんだ」

 

横須賀が踏ん反り返って座っている椅子に朝霜がいた

 

「アタイもいるし、おばあちゃんもいるから大丈夫さ‼︎」

 

「分かった。ひとみ、いよ、良い子ちゃんでいるんだぞ⁇」

 

「あかった‼︎」

 

「いいこしゃんにしてう‼︎」

 

こうして、俺と横須賀はデートに出掛けた…

 

 

 

 

 

「あらっ‼︎セイレーン‼︎シレーヌ‼︎」

 

「いよぉっ‼︎」

 

「ひとみぃっ‼︎」

 

ひとみといよは、自分を昔の名で呼ばれるとキレる

 

現に二人を抱っこしたサラの腕の中では、必死に離れようともがく二人がいる

 

「ヒトミ⁇イヨ⁇サラの事、嫌い⁇」

 

「しゅき‼︎」

 

「しゅき‼︎」

 

ちゃんと名前を言えば、二人はそれに答えてくれう

 

「じゃあ〜…この中で一番好きな人は⁉︎」

 

二人は即答した

 

「「あ〜しゃん‼︎」」

 

朝霜は書類を書きながら親指を立てた

 

「もうちょっとしたら、アタイと遊ぼうな‼︎」

 

 

 

 

 

 

その頃、俺達は…

 

「中々イケるわね⁇」

 

「このホワイトソース掛けも中々なモンだぞ⁇」

 

俺達は視察兼デートで、繁華街に新装開店した店に来ていた

 

最初に来たこの店は開店はまだしておらず、明日の開店に備えて、俺達が試食に来ていた

 

最上の”スティックミート”

 

棒に刺した肉を低価格で美味しく食べられ、ソーセージを始め、色々な肉類がメニューに書かれている

 

最上はタウイタウイモールの埠頭で出店でフランクフルトやアメリカンドッグを売り捌き、頑張ってお金を貯め、ようやく横須賀に店を開ける様だ

 

「どうかな⁇」

 

「俺は良いと思うぞ。この価格でこの味なら、足柄に肩を並べられるな」

 

「私も良いと思うわ‼︎明日の開店、頑張んなさいよ⁇」

 

「ありがとうございます‼︎やった…僕の店だ‼︎」

 

最上は感極まっている

 

「じゃあ最上、明日の開店、頑張んなさいよ⁇」

 

「横須賀さんもデート頑張ってね‼︎」

 

最上のスティックミートを出て、次の店に行くまでの間、ど〜しても気になる事を横須賀に聞いてみた

 

「味良し、価格良し、愛想良し…完璧ね‼︎」

 

「あのネーミングセンスはどうなんだ⁇」

 

「スティックミート⁇」

 

「まぁ…」

 

「良いんじゃないかしら⁇味は良いんだから、客は寄り付くわよ。アンタのスティックミートと違ってね。次〜っ‼︎」

 

「こっ、コンノヤロ…」

 

反論する言葉が無い

 

頭の中で何度も考えるが、どう考えても、二人+一人しか居ない

 

悶々と考えながら、横須賀と歩調を合わせ、次の店に入った

 

 

 

 

 

 

「あらっ⁇ポテトが無いわ⁇」

 

「ぽれと⁇」

 

「いよちゃんのしゅきなおいもしゃん」

 

「おぉ〜」

 

朝霜の手がまだ空かない為、ひとみといよはサラと一緒に厨房に来ていた

 

二人はエプロンを着せて貰い、今からポテトを作るお手伝いをしようとしていた

 

「サラ」

 

マークが来た

 

マークはカウンターから厨房に顔を覗かせている

 

「あっ、マー君‼︎お腹空いたの⁇」

 

「まーきゅん⁇」

 

「えいしゃんそっくい‼︎」

 

「セイレーンとシレーヌじゃないか‼︎そうか、マーカスが来てるのか‼︎」

 

マークもサラと同じ様に、ひとみといよを昔の名で呼ぶ

 

「いよっ‼︎」

 

「ひとみっ‼︎」

 

二人はマークに向かって歯を見せ、イーッと言う

 

昔の名前がどうしても嫌いらしい

 

「そうかそうか‼︎ヒトミとイヨと言うのか‼︎」

 

「ゔぅ〜っ‼︎」

 

「がぅぅ〜っ‼︎」

 

「か、可愛い…」

 

「マー君に似て来たのね‼︎」

 

歯を見せて睨み付けるのは、二人にとっての威嚇行動

 

だが、サラとマークにとっては、子供の可愛い仕草にしか見えない

 

「マー君、サラ、ちょっとポテト買ってくるわ⁇」

 

「しゃら、おかいものいく⁇」

 

「ひとみたちがいったげう‼︎」

 

「で、でも…」

 

「よし、ヒトミ、イヨ。おつかい頼めるか⁇」

 

「いよにあかせて‼︎」

 

「おつかいすう‼︎」

 

二人はドーンと胸を張る

 

「ちょっと待ってろ」

 

マークが何かを取りにその場から離れた後、サラは不安ながらも、平仮名で紙に買う物を書き、いよに渡した

 

「まずはヒトミな」

 

戻って来たマークは、ひとみにお金を入れた財布を首から掛ける

 

「ぴよしゃんら…くふふっ」

 

ひとみは首から掛けられたヒヨコの財布が気に入った様子

 

「んっ、いよもぴよしゃんほちい」

 

「イヨの分はこれな⁇」

 

マークはいよの持っていた紙をひとみとお揃いのヒヨコの財布に入れ、同じ様に首から掛けた

 

「ぴよしゃん」

 

「ちゃんとおつかい出来たら、そのお財布とお釣りをあげるぞ⁇」

 

「あかった‼︎いってきあす‼︎」

 

「いってきあす‼︎」

 

二人は意気揚々と出掛けて行った

 

「もぅ…マー君、やっぱり変な教え方してる…」

 

「アサシオ‼︎」

 

「はっ‼︎ここに‼︎お呼びですかマーク様‼︎」

 

アサシオはマークの足元のタイルを吹き飛ばし、床からいきなり出現した

 

「ワォ…マー君、その子だぁれ⁇」

 

「えと…マーカスとジェミニを護衛してるハツヅキと一緒⁇」

 

「ニンジャね‼︎」

 

「忍者です‼︎」

 

「ニンジャなのか‼︎」

 

「忍者です‼︎」

 

生真面目そうに見えるアサシオと呼ばれた子は、初月と同じ、重要人物を影から守る護衛部隊の一人だ

 

「アサシオ。ヒトミとイヨを影から護衛してやってくれ」

 

「畏まりました‼︎行って参ります‼︎」

 

マークが瞬きした瞬間には、もうアサシオは居なくなっていた

 

「ニホンのニンジャは凄いわね…」

 

「やっぱりニホンは奥が深いな…」

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。