艦隊これくしょん~“楽園”と呼ばれた基地~   作:苺乙女

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168話 姫と貴子と嫁姑(2)

「どわっ‼︎」

 

「マーカス」

 

「か、母さん‼︎」

 

マーカスはベッドの上で本を読んでいた

 

「毎度毎度ドア突き破って入って来ないでくれるか⁉︎ま〜た修理だ‼︎」

 

私はマーカスの部屋に入る時、車椅子で助走を付けて一気に入る

 

そうでもしないと、マーカスは開けてくれない

 

「寝れないのか⁇」

 

「ううん。寝れるわ。ね、マーカス。てぃーほうと貴子は、どこか似てる所があるわよね⁇」

 

「笑った所とかな。段々握力も上がって来てるから、その内貴子さんみたいにリンゴ位握り潰せるかもな」

 

「私とマーカスは似てる所あるかしら」

 

「言われて分かるモンなのか⁇」

 

「そう言われると辛いわ。探して頂戴」

 

「無茶言うなよ…」

 

軽くマーカスを追い込むのは、少し楽しい

 

マーカスは明日お休みだし、少し位話していても大丈夫だとは思う

 

「マーカス様。お茶を淹れました」

 

未だにこの子の名前をどう読んで良いのか、よく分からない

 

皆は”ハッチャン”と呼んでいるが、名前的には”Infinity-tyan”な気もする

 

「おっ。すまん」

 

「スパイト様も是非お飲み下さい。はっちゃんの特製です」

 

ハッ=チャンは私にもお茶を淹れてくれた

 

「Thank you」

 

「そうだはっちゃん。俺と母さんの似てる所ってあるか⁇」

 

「マーカス様とスパイト様ですか⁇そうですねぇ…」

 

ハッチャンは口元に人差し指を置き、少し考える

 

「マーカス様。これを掛けてみて下さい。スパイト様、メガネはございますか⁇」

 

「えぇ、ここに」

 

「掛けてみて下さい」

 

何ハッチャンは何故かマーカスに自身のメガネを渡した

 

私も言われるがまま、箱からメガネを出して掛けてみる

 

「ふむふむ…こうして見ると、少し似ていますねぇ…」

 

私もマーカスも赤い縁のメガネ

 

確かに横顔は似ている気もする

 

「では、メガネを取って下さい」

 

マーカスも私も言われるがまま、メガネを取る

 

「ふふ…お二方共、何気無い仕草がソックリです」

 

「なるほどな…」

 

マーカスも私も右手でメガネを素早く取り、片方だけ折り畳んで人差し指に掛け、腕を組む

 

今のマーカスの体勢は、私と全く同じだ

 

「ふふっ、良かった。似てる所があって‼︎」

 

「それと、はっちゃん的には子供の扱いも似ていると思います。マーカス様もスパイト様も、子供達と同じ目線でお話したり、一緒に楽しんでいます」

 

「やっぱ親子なのな…」

 

「自分では分からないモノね…」

 

「ふふっ…」

 

ハッチャンが笑う

 

自分達では気付いていなかったのだが、私達はお茶を口にしながら右を向いて飲んでいたらしい

 

クセは似るモノね…

 

「マーカス、ハッチャン。私は寝るわ。ありがとう」

 

「次はドア吹っ飛ばすなよ〜」

 

「おやすみなさい」

 

マーカスの部屋を出て、私も眠る事にした…

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