艦隊これくしょん~“楽園”と呼ばれた基地~   作:苺乙女

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さて、168話が終わりました

今回のお話は、冷蔵庫の奥底で眠っていた物のお話です

一体何が出て来るのかな⁇


169話 被害者続出‼︎Panic In The Yokosuka City(1)

「たらいま‼︎」

 

「かえってきたお‼︎」

 

「お帰りなさい‼︎冷蔵庫に冷えたジュースあるから、おてて洗ったら飲んでもいいわよ‼︎」

 

一旦外から帰って来たひとみといよを、貴子さんが出迎える

 

ひとみといよはキチンと手を洗った後、冷蔵庫の前に来た

 

「んい〜‼︎」

 

「あけ〜‼︎」

 

二人掛かりで冷蔵庫を開ける

 

貴子さんはそんな二人を笑顔で見守る

 

最近、二人掛かりでなら冷蔵庫を開けられる様になった

 

「あいた‼︎」

 

「じゅ〜しゅ‼︎」

 

「ふふっ」

 

時刻は10時半…

 

冷蔵庫をちゃんと開けた二人を見届けた後、貴子さんはお昼ごはんの支度をある程度終えて、ほんの少しだけ休憩する為に食堂の椅子に座ってコーヒーと少しのお茶菓子を食べ始めた

 

いよは冷蔵庫からピッチャーに淹れられたオレンジジュースを取り出し、ひとみが床にコップを置く

 

いよが全身を使ってピッチャーを持ち、コップにジュースを注いで行く

 

「こえひとみちゃんの‼︎」

 

「あいがと‼︎」

 

「いよのもいれう‼︎」

 

いよは自分の分のオレンジジュースを淹れた後、冷蔵庫にピッチャーを直そうとした

 

「ん⁇」

 

いよは冷蔵庫の奥にあった、見た事の無い缶を見付け、それを取り出した

 

「こえなんら⁇」

 

「うしゃぎしゃんのし〜うはってあう」

 

いよの持っている缶にはウサギのシールが貼ってあり、二人は不思議そうに缶を見つめる

 

「たかこしゃんにきいてみう‼︎」

 

「そうすう‼︎」

 

二人はオレンジジュースを飲み干し、流しにコップを置き、貴子さんの所に不思議な缶を持って来た

 

「たかこしゃん、こえなぁに⁇」

 

「あら…何かしらコレ…」

 

いよから缶を受け取り、貴子さんも不思議そうに缶を見回す

 

「うしゃぎしゃんのじゅ〜しゅ⁇」

 

「ん〜…分からないわ…何入ってるか分からないから、これはやめときましょ⁇」

 

「わかた‼︎」

 

「れべのとこいってくう‼︎」

 

「ふにふにのおかちもあうの‼︎」

 

そう言い残し、二人は子供部屋に向かった

 

「ただいま〜っと」

 

「お帰りなさい‼︎」

 

ひとみといよと入れ違いで、哨戒任務から帰って来た

 

「あっちぃ〜‼︎たまったモンじゃねぇ‼︎」

 

「上空でも暑い⁇」

 

「この季節は直射日光が最悪だよ…ったく…」

 

そう言いながら、貴子さんの前に置いてあったジュースの缶に手を掛け、あたかも普通の様に栓を切り、飲み口に口を付けた

 

俺の行動はあまりにも普通過ぎて、貴子さんも静止が間に合わなかった

 

そして、缶の中身の第一陣が喉を通る…

 

「げっ‼︎」

 

「マーカス君、そう言えばそれ何⁇」

 

机に缶を置いた瞬間、呼吸が早くなる

 

「何でコレがここにあんだよ…」

 

「ひとみちゃんといよちゃんが見付けたのよ。ちょっと、大丈夫⁉︎」

 

「多分…俺はこの後すぐ、変な行動をしたり、言動がおかしくなる。そん時ぁ、引っ張たいてくれ…頼む‼︎」

 

「わ、分かったわ‼︎」

 

「オトン。帰ったか」

 

タイミング悪く、グラーフが食堂に入って来た

 

俺は下を向いたまま立ち上がり、グラーフを壁へと追いやる

 

「な…ど、どうしたオトン…顔がこわ…」

 

グラーフに壁ドンをし、俺は何を思ったのか、トンデモ無い言葉を口走った

 

「グラーフ、俺と付き合えよ」

 

「オ、オトンとか」

 

グラーフは平然な顔をしてはいるが、内心はビビっている様に見える

 

「お前の体…気に入ったよ。愛してやるから、俺の物になれ…」

 

グラーフの顎を持ち、顔を近付ける

 

「う…オトンどうしたんだ」

 

「オトンじゃないだろ⁇」

 

「ま、マーカス…」

 

「ふふっ…ずっと好きだったんだぜ、お前の事…」

 

「ん…」

 

グラーフは顔を背けるが、満更でも無さそうな顔をし始めた

 

「お前のうなじから香る女の香り…ベッドの上でもう一度味わいたい…」

 

「あっ…」

 

グラーフの首元に鼻を近付けると、グラーフは艶めかしい声を出した

 

「わ…分かった…じゃない。グラーフ、ミハイルいる」

 

「ミハイル何か忘れさせてやるよ…」

 

「う…」

 

「さぁ、ベッドにい…」

 

「ぬんっ‼︎」

 

貴子さんの右ストレートがモロに頬に当たった

 

「うわぁぁぁぁぁあ‼︎‼︎‼︎‼︎‼︎」

 

窓の外まで吹っ飛ばされ、コンクリートの上に落ちた

 

「うわっ‼︎やり過ぎた‼︎マーカス君‼︎大丈夫⁉︎」

 

「よっしゃあ‼︎元に戻ったぁ‼︎」

 

ようやく正気を取り戻し、食堂に戻る

 

「だ、大丈夫⁉︎力入れ過ぎちゃった‼︎」

 

「あれぐらいの力で殴られないと”鹿島の薬”の効果は解けん‼︎」

 

「まだ残ってたのね」

 

「グラーフ、悪かった」

 

「う、うん…いい。グラーフ大丈夫」

 

グラーフは俺の顔を見るなり、顔を赤くして食堂を出て行ってしまった

 

「これ凄いわね…」

 

「そいつには、飲んだ奴が抑え付けていた感情を表に出す効果があるんだ。数時間経つか、思いっきりショックを与えたら正気に戻る」

 

「子供の手に渡ったたら危険ね…捨ててくるわ‼︎」

 

「ちょっと待て‼︎俺が処理する‼︎」

 

「そう⁇」

 

貴子さんから、鹿島の薬を受け取る

 

「ちょっと使いたい人がいるんだ…ふふ…見てろよ…」

 

「あんまり多様しちゃダメよ⁇」

 

「大丈夫さっ…ふふふ…」

 

 

 

 

その日の昼…

 

横須賀である人物を探す

 

「いた…」

 

自身のコルセアの下で相変わらずサボッている親父が居た

 

もうすぐ買い物から帰って来た母さんが来る

 

その時にこの薬を服用してたら、どうなるのか…

 

俺はジュースを淹れたコップの中に先程の薬を少し淹れ、薬が入っていないジュースを淹れたコップと二つ持って、親父に寄る

 

「ホラよ」

 

「サンキュー‼︎喉渇いてた‼︎」

 

俺は薬の入っていないジュースを飲む

 

「変わった味だな⁇」

 

「リチャード‼︎」

 

来た‼︎母さんだ‼︎

 

相変わらず母さんは親父を見ると、すぐに此方に寄って来る

 

俺はコルセアの着陸脚に隠れ、様子を伺う事にした

 

親父は母さんに気付いたのか、すぐに立ち上がった

 

母さんは懲りずに親父の懐に飛び込み、アッパーを当てる

 

親父は母さんのアッパーを手で食い止めた‼︎

 

「What's⁉︎」

 

「いつもいつも出会い頭に殴りやがって…殴られる身にもなってみろ‼︎」

 

「…リチャード⁇」

 

「お前はいつもそうだ‼︎出逢った時からず〜〜〜っと‼︎殴ってばっかりだ‼︎」

 

「ど、どうしたのよ…ひうっ‼︎」

 

親父は掴んでいた母さんの腕を離し、顔を近付けた

 

「お前は黙って俺に抱かれてろ。いいな⁇」

 

「‼︎」

 

親父はそのまま何処かに行ってしまった

 

母さんは口を開けたまま、ボーッとしている

 

「母さん⁇」

 

母さんに近付き、様子を伺う

 

「素敵…」

 

「へ⁇」

 

母さんの目はキラキラしている

 

「リチャードが私に逆らったの初めて‼︎それに、私を名前で呼ばなかった‼︎素敵よリチャード‼︎」

 

いつも親父に強気でいる母さんだが、立場が逆転した今日、母さんね表情は嬉々としている

 

結構Sな方だと思っていたが、母さんは案外Mなのかも知れない…

 

母さんは強気で責められるのに弱いのか…

 

それより、薬が切れた後の二人が楽しみだ…

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