艦隊これくしょん~“楽園”と呼ばれた基地~   作:苺乙女

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さて、181話が終わりました

今回のお話は、アンケートを取っていた回になります

雑誌で日本食を見ていたアークちゃん

どうしても食べたい物があり、ビビリに頼む事にしました


182話 ちゅるちゅるアークちゃん(1)

「ビビリ‼︎」

 

雑誌を持ったアークが食堂に来た

 

耳をつん裂くアークの声で、カーペットの上で本を読んでいたひとみ、いよ、たいほう、まつわが一瞬肩を上げた

 

「何だ⁇」

 

「これは何だ‼︎」

 

「どれっ」

 

突き付けられた雑誌を受け取り、記事を見る

 

気になった子供達も集まって来た

 

〜日本食入門・うどん編〜

 

「おうろん」

 

「あーく、おうどんたべたことない⁇」

 

「うどんは美味しいのか⁇」

 

「おいち〜‼︎」

 

《まつわも食べたい‼︎》

 

「よしビビリ‼︎今から食べに行こう‼︎ウィリアム殿、マーカスを借りても構わないか⁉︎」

 

「壊さないって約束する⁇」

 

「多分」

 

「よし、良いだろう‼︎」

 

「隊長‼︎」

 

隊長は微笑みながら親指を立てた

 

「仕方ねぇ…行くぞ」

 

「えいしゃん”くっこお”とれ〜と⁇」

 

「くっころ⁉︎」

 

「あ〜く、えいしゃんいないとき、くっ、こおせ…っていってた‼︎」

 

「ほほぅ⁇」

 

にやけ顔でアークを見ると、顔を真っ赤にして焦っていた

 

「い、いや、その…ひ、一人じゃ寂しいし⁇ビビリいないと張り合いないし⁇さっ、寂しいって訳じゃないんだからな⁉︎勘違いするなよ⁉︎」

 

「はいはい」

 

「なんだその返事は‼︎べっ、別にビビリが居なくてもアークは寂しくなんかない‼︎」

 

だが俺は知っている

 

この間の休暇の際、アークは大変寂しい思いをしていたらしい

 

ひとみから聞いた情報によると、壁に顔面を何度も打ち付け「も〜ダメだ、も〜ダメだ」と連呼していたのを聞き

 

いよからの情報では、ボーッとした顔でヨダレを垂らしながらソファに座ってうわ言の様に「殺してくれぃ、殺してくれぃ」と連呼していたのを聞き

 

たいほうからの情報では、カーペットに寝転がって駄々をこね「ビビリはいつ帰って来るのだうわ〜ん‼︎」と泣き叫び、子供達になだめられていた情報を聞いた

 

工廠に向かい、グリフォンに乗る為にきそを呼ぶ

 

「きそ‼︎行くぞ‼︎」

 

「はいは〜い‼︎」

 

「ダメだ。ビビリは今日はアークのモノだ‼︎二人で行くぞ‼︎」

 

そう言ってアークに力強く腕を組まれる

 

「だってさ‼︎」

 

「きそ、すまん」

 

「気にしないで‼︎新しい艤装のメンテしてるよ‼︎」

 

こうなれば高速艇だ

 

一度食堂に戻り、高速艇を手配する

 

数十分後、近場に居た高速艇が基地に来た

 

アークと高速艇に乗ると、アークは靴を脱いで椅子に膝を置き、水平線を見始めた

 

「乗るの初めてか⁇」

 

「このコーソク=テーは速いな‼︎ビビリの戦闘機みたいだ‼︎」

 

「これやるから黙って乗ってろ」

 

内ポケットから高雄の部屋で買った物を取り出し、アークに渡す

 

「アークにくれるのか⁇」

 

「この前寂しい思いさせた詫びだよ」

 

「もうアークのだからな‼︎返せって言っても返さないからな‼︎」

 

「中見て気に入ればな」

 

アークは口煩く言いながらもケースを開けた

 

「カ‼︎チュ‼︎ウ‼︎シャ‼︎だぁぁぁぁあ‼︎」

 

「くっ…」

 

大声を出して大喜びするアークに一瞬怯む

 

「アークにくれたんだな⁉︎コレはもうアークの物だからな‼︎」

 

「分かったから黙って座ってろ‼︎舌噛むぞ⁇」

 

「い〜だ‼︎」

 

アークは歯を見せた後、ケースを谷間に挿し、大人しく座り、大事そうにカチューシャを色んな角度から見始めた

 

「帰ったら姫に自慢していいか⁇」

 

「自慢したら母さんも欲しがるから、一緒に選んでくれるか⁇」

 

「うんっ‼︎」

 

そうこうしている内に高速艇は横須賀に着いた

 

 

 

 

その頃基地では…

 

「ウィリアム」

 

「どうしました⁇」

 

ヒジョーに申し訳無さそうな母さんが、食堂に居た隊長の所に来た

 

「アークが申し訳無い事を…」

 

「あぁ、あはははは‼︎気にしないで大丈夫ですよ‼︎レイとアークは少しコミュニケーションが必要みたいですしね⁇」

 

「そう言ってくれると助かります…アークは、マーカスともう一度出逢えてとても嬉しいのだと思います」

 

「そうでしたね…」

 

《お兄ちゃん大忙し‼︎》

 

たまたま近くに居た、口を縦に開けたまつわの手元にいるボーちゃんが言う

 

母さんはまつわの頬を撫でながら話す

 

「ごめんなさいマツワー…今度、マーカスに言っておくわ⁇貴方ともデートする様にね⁇」

 

《お兄ちゃんとデートしたい‼︎》

 

「たいほうもすてぃんぐれいとでーとしたい‼︎」

 

「ひとみも‼︎」

 

「いよも‼︎」

 

子供達が皆口々に自身の息子を好いていてくれて、母さんはホッとする

 

「姫。レイは人気者です。心配しなくても大丈夫ですよ」

 

「そうよ‼︎マーカス君は頼り甲斐があって、みんなのお父さんなんだから‼︎」

 

「Thank you…」

 

貴子さんにもそう言われ、母さんは少し涙目になっていた

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