今回のお話は、アンケートを取っていた回になります
雑誌で日本食を見ていたアークちゃん
どうしても食べたい物があり、ビビリに頼む事にしました
「ビビリ‼︎」
雑誌を持ったアークが食堂に来た
耳をつん裂くアークの声で、カーペットの上で本を読んでいたひとみ、いよ、たいほう、まつわが一瞬肩を上げた
「何だ⁇」
「これは何だ‼︎」
「どれっ」
突き付けられた雑誌を受け取り、記事を見る
気になった子供達も集まって来た
〜日本食入門・うどん編〜
「おうろん」
「あーく、おうどんたべたことない⁇」
「うどんは美味しいのか⁇」
「おいち〜‼︎」
《まつわも食べたい‼︎》
「よしビビリ‼︎今から食べに行こう‼︎ウィリアム殿、マーカスを借りても構わないか⁉︎」
「壊さないって約束する⁇」
「多分」
「よし、良いだろう‼︎」
「隊長‼︎」
隊長は微笑みながら親指を立てた
「仕方ねぇ…行くぞ」
「えいしゃん”くっこお”とれ〜と⁇」
「くっころ⁉︎」
「あ〜く、えいしゃんいないとき、くっ、こおせ…っていってた‼︎」
「ほほぅ⁇」
にやけ顔でアークを見ると、顔を真っ赤にして焦っていた
「い、いや、その…ひ、一人じゃ寂しいし⁇ビビリいないと張り合いないし⁇さっ、寂しいって訳じゃないんだからな⁉︎勘違いするなよ⁉︎」
「はいはい」
「なんだその返事は‼︎べっ、別にビビリが居なくてもアークは寂しくなんかない‼︎」
だが俺は知っている
この間の休暇の際、アークは大変寂しい思いをしていたらしい
ひとみから聞いた情報によると、壁に顔面を何度も打ち付け「も〜ダメだ、も〜ダメだ」と連呼していたのを聞き
いよからの情報では、ボーッとした顔でヨダレを垂らしながらソファに座ってうわ言の様に「殺してくれぃ、殺してくれぃ」と連呼していたのを聞き
たいほうからの情報では、カーペットに寝転がって駄々をこね「ビビリはいつ帰って来るのだうわ〜ん‼︎」と泣き叫び、子供達になだめられていた情報を聞いた
工廠に向かい、グリフォンに乗る為にきそを呼ぶ
「きそ‼︎行くぞ‼︎」
「はいは〜い‼︎」
「ダメだ。ビビリは今日はアークのモノだ‼︎二人で行くぞ‼︎」
そう言ってアークに力強く腕を組まれる
「だってさ‼︎」
「きそ、すまん」
「気にしないで‼︎新しい艤装のメンテしてるよ‼︎」
こうなれば高速艇だ
一度食堂に戻り、高速艇を手配する
数十分後、近場に居た高速艇が基地に来た
アークと高速艇に乗ると、アークは靴を脱いで椅子に膝を置き、水平線を見始めた
「乗るの初めてか⁇」
「このコーソク=テーは速いな‼︎ビビリの戦闘機みたいだ‼︎」
「これやるから黙って乗ってろ」
内ポケットから高雄の部屋で買った物を取り出し、アークに渡す
「アークにくれるのか⁇」
「この前寂しい思いさせた詫びだよ」
「もうアークのだからな‼︎返せって言っても返さないからな‼︎」
「中見て気に入ればな」
アークは口煩く言いながらもケースを開けた
「カ‼︎チュ‼︎ウ‼︎シャ‼︎だぁぁぁぁあ‼︎」
「くっ…」
大声を出して大喜びするアークに一瞬怯む
「アークにくれたんだな⁉︎コレはもうアークの物だからな‼︎」
「分かったから黙って座ってろ‼︎舌噛むぞ⁇」
「い〜だ‼︎」
アークは歯を見せた後、ケースを谷間に挿し、大人しく座り、大事そうにカチューシャを色んな角度から見始めた
「帰ったら姫に自慢していいか⁇」
「自慢したら母さんも欲しがるから、一緒に選んでくれるか⁇」
「うんっ‼︎」
そうこうしている内に高速艇は横須賀に着いた
その頃基地では…
「ウィリアム」
「どうしました⁇」
ヒジョーに申し訳無さそうな母さんが、食堂に居た隊長の所に来た
「アークが申し訳無い事を…」
「あぁ、あはははは‼︎気にしないで大丈夫ですよ‼︎レイとアークは少しコミュニケーションが必要みたいですしね⁇」
「そう言ってくれると助かります…アークは、マーカスともう一度出逢えてとても嬉しいのだと思います」
「そうでしたね…」
《お兄ちゃん大忙し‼︎》
たまたま近くに居た、口を縦に開けたまつわの手元にいるボーちゃんが言う
母さんはまつわの頬を撫でながら話す
「ごめんなさいマツワー…今度、マーカスに言っておくわ⁇貴方ともデートする様にね⁇」
《お兄ちゃんとデートしたい‼︎》
「たいほうもすてぃんぐれいとでーとしたい‼︎」
「ひとみも‼︎」
「いよも‼︎」
子供達が皆口々に自身の息子を好いていてくれて、母さんはホッとする
「姫。レイは人気者です。心配しなくても大丈夫ですよ」
「そうよ‼︎マーカス君は頼り甲斐があって、みんなのお父さんなんだから‼︎」
「Thank you…」
貴子さんにもそう言われ、母さんは少し涙目になっていた