その頃基地では…
「ぬいぐるみがイッピーだリュー‼︎」
派遣任務の帰り、丁度中間地点に基地があった為、リシュリューが補給に来ていた
「いらっしゃい。榛名ちゃんは⁇」
「榛名さんとニムさんは哨戒任務だリュー」
貴子さんに食事を作って貰い、リシュリューは壁にハンマーを置き、外を見たりして大人しく待っている
「こえなぁに⁇」
「あか、しお、あお‼︎」
ひとみといよが、壁に掛けられたハンマーを見つけた
「持ってみる⁇」
「んい〜‼︎」
「うごけ〜‼︎」
ひとみといよが二人がかりでリシュリューのハンマーを持とうとするがビクともしない
「可愛い〜」
小さな二人が一生懸命頑張る姿を見て、リシュリューは微笑む
「何⁇そんなに重いの⁇」
必死な顔をして持ち上げようとする二人を見たローマも挑戦してみる
「なっ…何コレ…」
ローマでさえビクともしない
「アンタ達…こんな重いのいっつも片手で振り回してる”ロー”⁉︎」
「お〜⁇」
「ふいまあしてうお〜⁇」
「慣れれば高火力低燃費よ⁇」
「そんなバカな…」
「さっ、出来たわ‼︎ローマはコーヒーね⁇」
「ありがとう」
「いただきます‼︎」
単冠湾での教育が良いのか、リシュリューはちゃんと帽子を脱ぎ、手を合わせた後、スパゲッティを食べ始めた
「美味しいです‼︎merci‼︎」
「ありがとっ」
台所に戻ろうとした貴子さんは、リシュリューのハンマーに目が行った
貴子さんは何気無しにトリコロールのハンマーを持ってみた
「意外に軽い”むさ”」
ハンマーを持ってすぐ、貴子さんは取っ手部分を軽く回し、ハンマーを2、3回転させた
その姿を見てリシュリューは口を開けたままスプーンとフォークを落とし
ローマはコーヒーを吹き出した
「たかこしゃんすごいお…」
「ぱぱしゃんいってた…たかこしゃん、ぱあ〜つおいて…」
「榛名さんしか持てなかったのに…」
「ひとみちゃんもいよちゃんも大きくなったらきっと持てる”むさ”。よいしょ…」
貴子さんは一瞬語尾が変になったが、ハンマーを置いた瞬間それは治った
「むしゃ‼︎」
「もてうむしゃ‼︎」
ひとみといよはローマの足にくっ付きながら、貴子さんのマネをし、ローマは自然と二人の後頭部を撫でている
「単冠湾で造ったハンマー持つと語尾変わるのね…」
「が、外人さんだ…」
たいほうと照月をお昼寝させに行ったきそが帰って来た
「きしょ‼︎」
「こえもって‼︎」
「え⁇こ、これ⁇」
ひとみといよに言われ、きそはハンマーを手にする
「おっ…重い”きそ”…んん〜っ‼︎」
きそまで語尾が変わる
「きしょいった‼︎」
「おもいきしょ〜‼︎」
ひとみといよがケラケラ笑っている横で、きそは一瞬でかいた額の汗を拭いている
「はぁ…はぁ…なっ、何これ…」
手を離した途端、語尾が元に戻る
「スパゲッティ、ごちそうさまでした‼︎」
「気を付けて帰るのよ⁇」
貴子さんがリシュリューを見送る為に近寄った瞬間、リシュリューがハンマーを手に持った
「また来てもいいリュー⁇」
「勿論よ‼︎」
「いしゅう〜おうちかえう⁇」
「しまうましゃんのとこお⁇」
見送りに来たひとみといよの頭を撫でながら、リシュリューは膝を曲げた
「そうだリュー。リシュリューのお家はあそこだリュー。じゃあ、ありがとうございましたリュー‼︎」
補給を終えたリシュリューが基地から去る…
「オラァ”ぷとぷと”‼︎ちゃんと運ぶんダズル‼︎」
「ぷとぉ‼︎」
「海に沈めるニムよ⁇」
「ぷ、ぷとぉ‼︎」
榛名とニムは、ぷとぷと(仮称)相手に大勝利を収めていた
ぷとぷとの数はおよそ100匹
榛名はその大軍に対し、張り手やエルボー等を始め、殴る蹴るの暴行をぷとぷとに喰らわせ
ニムは足を掴んで海中に引き摺り込み、口を抑えて窒息寸前にしたり、海中から飛び出して天空×字拳を嚙ます等でぷとぷと軍を圧倒
そして今、榛名達を襲った罰として、大量のぷとぷとの組体操で創り上げた”椅子”に座り、スカイラグーンを目指している
「ホラホラ‼︎しっかり動くんダズル‼︎」
「ぷとぉ…」
「ダズル‼︎マーカスさんの潜水艦ニム‼︎」
「ホントダズル。おいぷとぷと‼︎あの船の所に行くんダズル‼︎」
「攻撃したら全員ブッ殺すニムよ⁇」
「ぷとぷとぉー‼︎」
ぷとぷと達はタナトスに向かって、榛名達を運び始めた