艦隊これくしょん~“楽園”と呼ばれた基地~   作:苺乙女

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189話 連合の白い悪魔(4)

「なんて事しやがる‼︎」

 

「このクソアマァ‼︎」

 

「ふ〜ん。そんな事言って良いんだぁ〜」

 

照月は救命ボートに寄り、ダイナマイトに火を点ける

 

「ど〜しよっかなぁ〜⁇どか〜んしちゃおっかなぁ〜⁇ふふふ…」

 

照月はダイナマイトを両手に持ち、面白半分で救命ボートの真ん中に置こうとする

 

「わ、分かった分かった‼︎悪かった‼︎」

 

「に、二度としません‼︎」

 

船員は大パニックを起こし、照月から離れようと救命ボートの隅に寄る

 

「そう⁇なら照月は許してあげる」

 

「ですが、涼月は許すかどうか‼︎」

 

涼月は救命ボートに掴まり、猛スピードでその辺を駆け巡り始めた

 

「涼月ちゃん分かってるぅ‼︎」

 

「少しお灸を据えなければ、貴方がたは反省しません‼︎」

 

「や、やめてくれ‼︎」

 

「お、お願いだ‼︎たっ、助けてくれーっ‼︎」

 

結局涼月は数分間に渡り救命ボートを激しく揺らしたり、猛スピードで駆け回った

 

「こっ…降参れふ…」

 

「参りました…」

 

遂に船員達が白旗を上げた

 

「凄い凄い‼︎上出来だよ‼︎」

 

「お照さん。私、あの爆弾好きです‼︎」

 

「ダイナマイトさん気に入った⁇そっかそっか‼︎」

 

涼月はダイナマイトの爆発音が大変気に入った様だ

 

そしてこの時、第二のボンバーガールが産まれて”しまった”のを、もう少し後で気付かされる…

 

 

 

 

スカイラグーンに着き、照月涼月の二人は早速密漁船の乗組員の身柄をSS隊に引き渡す

 

「密漁及び不法侵入容疑で逮捕する」

 

「そこのアンタ。最後に聞かせてくれないか⁇」

 

船長が見つめる先には照月がいる

 

「なぁに⁇」

 

「どうしたらあんなに強くなれる⁇」

 

「いっぱい食べて、いっぱい人とお話ししたら強くなれるよ‼︎」

 

「そうか…」

 

「行くぞ」

 

何かを満足した船長はその後すぐ船員と共にSS隊に連れられ、一旦トラック基地に送られた…

 

「さぁっ‼︎ここがゴールだよ‼︎」

 

照月が喫茶ルームの扉を開ける

 

「涼月‼︎良く頑張ったねぇ‼︎」

 

「初仕事じゃないか‼︎」

 

「ふふふっ」

 

ボス、そして岩井さんにナデナデされてご満悦の涼月

 

「照月もよく頑張ったなっ」

 

「うんっ‼︎」

 

照月の頭を撫でた後、涼月に寄る

 

「涼月。どうだった⁇」

 

「はいっ‼︎とても勉強になりました‼︎」

 

「その顔を見ると分かる。よしっ‼︎涼月専用の艤装を造ってやる‼︎気に入った艤装はあるか⁇」

 

「はいっ‼︎ダイナマイトさんです‼︎」

 

「お、おぉ…」

 

満面の笑顔で答える涼月に軽く引く

 

これはトンデモナイ子を目覚めさせてしまったのではないか…

 

「お、オーケー‼︎任せな‼︎」

 

その後、涼月の艤装を外した後、涼月達三人は大湊へと戻って行った…

 

「だ、ダイナマイトが気に入ったか…」

 

 

 

 

 

トラック基地”アルカトラズ”

 

「二度と密漁はしません‼︎神に誓います‼︎」

 

送られて来た密漁者は皆、トラックの執務室でトラックさんとSS隊のメンバーの前で土下座をしていた

 

どうやら照月涼月を見て心を入れ替えた様子だ

 

「まぁ…そこまで反省しているのなら…」

 

「あの”白い悪魔”に逆らったら、次は本当に死にます‼︎仕事も真面目に探します‼︎」

 

「仕事が無いのか⁇」

 

「はい…職が無いので人の道に外れた行為をしてしまいました…」

 

「監視付きの条件で護衛任務に就ける様に手配してみましょう」

 

今まで船長含めたトップ三人が話していた中、ようやくアレンが口を開く

 

「手配はするが…次同じ行為をしたりでもしたら…」

 

「白い悪魔を呼んで爆破…かな⁇」

 

「真面目に働きます‼︎お願いします‼︎白い悪魔だけは‼︎」

 

健吾も段々人の脅し方が分かって来た様だ

 

「分かりました。まぁ、罪は罪ですが、此処に居る彼等よりよっぽど反省の余地はありそうですから、横須賀基地からの許可も降りるでしょう。それまでは此処でトラックさんと共に動いて下さい」

 

「畏まりました‼︎」

 

密漁者達は威勢の良い返事を返した

 

 

 

 

一週間…

 

「今日からお世話になります‼︎」

 

大湊の執務室で、中々立派な制服を着た元密漁船船長である”レーダー艦艦長”と、その部下が居た

 

「まさか軍艦を操縦出来るとは…」

 

「あはは…攻撃艦には乗艦した事はありませんが、レーダー艦は何度か…」

 

棚町は船長の経歴を見て驚いていた

 

彼もまた、あの反攻作戦で行き場を失い、他同様海賊行為を働いていたのである

 

「提督。お父さんから任務完了の御報告です」

 

「ヒッ…」

 

書類を持って来た涼月を見て、レーダーさんは肩を上げ、部下達は冷や汗を流す

 

「お話しは伺っております。宜しくお願いしますね⁇レーダーさん⁇」

 

「はっ、はひっ…こちらこしょ…」

 

レーダーさんは白眼を剥きかけながら、歯をカチカチ言わせている

 

「大丈夫。涼月、いきなりは爆破しません」

 

涼月はレーダーさんの鳩尾を人差し指で上から下へとなぞる

 

「ですが…逆らったらいつの間にか体内に埋め込んだ爆発物が…バンッ‼︎ですよ⁇」

 

急に大声を出し、レーダーさんを脅す

 

「はひっ”レディ”…」

 

「お照さんやお父さん、お母さんと一緒に、涼月を…護って下さいね⁇」

 

最後に涼月は上目遣いをしてレーダーさんを見た

 

「もっ…勿論です‼︎」

 

「では、宜しくお願いします」

 

涼月が執務室を出た瞬間、レーダーさんは膝を落とした

 

「れっ、レディには逆らえん…」

 

 

 

駆逐艦”涼月”が産まれました‼︎味方艦隊に加わります‼︎

 

レーダーさん一同が味方艦隊に加わります‼︎




涼月…心優しき正義の爆弾厨

ボスと岩井さんの間に産まれた女の子

涼月の名は、二人がお世話になっている照月から一文字貰っている、由緒ある名前

照月を姉の様に慕い、ガンビア率いる輸送連隊の護衛を務める

ダイナマイトや時限爆弾等の高火力爆発物が大好きであり、日々独学で研究を行っている

不審船や密漁船を見つけると、照月と共に何処の国の船であろうと必ず爆破する





レーダーさん…ガチムチおじさん

密漁している所を、照月涼月コンビの”襲撃”に遭い、船を木っ端微塵に爆破され、行き場を失う

その正体は単冠湾のイージスさんに続き、反攻作戦で行き場を失った艦の乗組員達であり、レーダー艦のスペシャリストが揃っている

皆レーダーを扱える為、密漁も捗っていたのではないか⁇と言われている

涼月に体内に爆弾を埋め込まれたらしく、逆らう事が出来ない
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