「うっぐ…」
アークが若干参っている表情を見せても、ジャーヴィスは真顔でアークを見つめ、ガラガラを振る
そして、アークはチラッと俺を見た
助けろとの合図だ
「よっこらせ〜っと‼︎」
椅子から立ち上がり、アークの横に座る
「おいでジャーヴィス」
俺がそう言うと、ジャーヴィスはたいほうの腕の中から、俺に手を伸ばした
「よしよし…」
ジャーヴィスはガラガラで叩こうとせず、すぐに俺に抱き着いてくれた
「ぬぬぬ…ビビリばっかりズルいぞ‼︎アークも抱っこしたい〜っ‼︎」
アークは俺を睨み付けて歯軋りを始めた
「ジャーヴィス⁇アークお姉ちゃんが抱っこしたいって⁇」
自分の名前を呼ばれているのが分かっているのか、ジャーヴィスはジャーヴィスと呼ぶとちゃんと振り向いてくれる
「お、おいで〜…」
アークが抱っこしようとした時、ジャーヴィスの手からスッとガラガラを取った
すると、ジャーヴィスはアークの腕に向かい、アークに抱き止められた
「ははっ…ジャーヴィス…」
アークは愛おしそうにジャーヴィスに頬擦りをする
しかしジャーヴィスはアークの顔を避けようと手を突き出している
「これからよろしくな、ジャーヴィうぎぎぎ…」
ジャーヴィスは真顔でアークの頬に手を押し付け、向こうに向かそうと必死である
「ジャーヴィス⁇これな〜んだ⁇」
ジャーヴィスの前でガラガラを鳴らす
ジャーヴィスはすぐにガラガラに反応し、ガラガラに手を伸ばす
「おっ…」
「アーク叩かないか⁇」
流石に言葉はまだ分からない様で、ジャーヴィスはガラガラを取ろうと必死に手を伸ばす
仕方無くガラガラをジャーヴィスに持たせた直後、ジャーヴィスはアークの顔面にガラガラを向けた
ガラバシッ‼︎
「ぷぎゃ‼︎」
ガラガラはアークの鼻先に直撃
流石のアークもこの一撃が効いたのか、一旦ジャーヴィスを降ろした
「うぅ…私が何をしたと言うのだ…」
鼻を抑えながら泣きそうになるアークを見て、流石に可哀想になって来た
「ジャーヴィスは強いなぁ⁇」
そう言うと、ジャーヴィスは一瞬俺を見て、別の方向を向いてガラガラを振った
「アーク、大丈夫⁇」
「えぇ…これしきの事ではヘコたれません…」
とは言うが、流石に少しは心にキている様子だ
その日から、アークの子守奮闘記が始まった
次の日の朝、午前5時…
朝早くから私は、いつの間にか一人テレビ前のカーペットの上に座って、ガラガラを振りながら窓の外を見ているジャーヴィスの為にミルクを作っている
姫はここ数日、横須賀に行き来したりして疲れが出ている為、朝は遅めに起きている
貴子さんはもう少ししたら起きてくれる
「ジャーヴィス〜ミルクの時間だぞ〜…」
ガラガラで叩かれる恐怖が残っている私は、ジャーヴィスと距離を取りながら、まずは哺乳瓶を近付ける
自分が呼ばれた事と、近付けられた哺乳瓶に気付いたジャーヴィスは私の方を向いた