艦隊これくしょん~“楽園”と呼ばれた基地~   作:苺乙女

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さて、199話が終わりました

早い話で、もう200話です

細々と書きながらここまで来ました

本当にありがとうございます



今回のお話は、とある人物が開発改良したお薬が基地に届きます


200話 大人の子供

「うっふふ…出来た出来た…」

 

何処かの基地の研究室で、女が怪しく微笑む…

 

女は出来立てホヤホヤの”それ”を小包に入れ、とある場所に送る…

 

 

 

 

定時便であるガンビアが基地に着いた

 

「マーカス大尉はいらっしゃいますか⁇」

 

「なんだ⁇」

 

「大湊の鹿島様からです」

 

「鹿島から⁉︎」

 

ガンビアの乗組員から小包を受け取る

 

「では、いつも通り倉庫に資材を搬入しておきます‼︎」

 

「おぉ。頼んだ」

 

テレビの前に座り、鹿島から届いた小包を開けようとすると、ひとみといよとジャーヴィスが寄って来た

 

「か・ち・まっ‼︎」

 

「とっき〜のおかあしゃん‼︎」

 

「そっ。よく覚えてるな」

 

三人共、小包が開くのをジーッと見ている

 

「まかす」

 

「おぉっ⁉︎」

 

「しゃえった‼︎」

 

「まかす‼︎」

 

色々話し始めているジャーヴィスは、色々な物に興味を持ち始めている

 

もうおしゃぶりとガラガラは持っていないが、今は代わりにリモコンを持っている

 

「ジャーヴィス。これはリモコンだ」

 

「りもこ」

 

「えあいえあい‼︎」

 

「いもこんおぼえた‼︎」

 

褒められて嬉しいのか、リモコンを持った手を振ってニコニコしている

 

さぁ、問題は小包だ

 

三人が見る中、小包を開く

 

「うさいさんら」

 

「じゅ〜しゅ⁇」

 

小包の中には、ウサギのシールが貼ってるある瓶が三つと説明書が入っていた

 

小包を膝に置き、説明書を見る

 

 

 

”レイへ”

 

この前のお薬の副作用無しバージョンが出来ました‼︎

 

効果が切れるのも二時間後に仕上がりました‼︎

 

それと、追加効能があります

 

子供に飲ませると大人に成長します

 

赤ちゃんにも飲ませても大丈夫ですが、少ししか効果が出ません

 

勿論この効果も二時間後に切れます

 

副作用も後遺症も無いですので、お気軽にお試し下さいね‼︎

 

 

 

鹿島より

 

 

 

 

「怪しい…」

 

ちょっと鹿島に連絡を入れてみよう

 

小包を机の上に置き、無線を大湊に繋ぐ

 

「あぁ。鹿島か。小包寄越してくれたか⁇」

 

俺が無線で会話している背後で、何かガサゴソ動いている

 

「分かった。確認したかっただけだ。ありがとう」

 

無線を置き、背後を振り返る

 

鹿島から確証を得られたから、使いたい奴に使わせてみるのも良いだろう

 

「お⁉︎あ、あれ⁉︎」

 

小包の所に戻ると、瓶が一本消えていた

 

それに、さっきいた三人もいない

 

「レイさん電話終わった⁇」

 

「あぁ。ひとみといよ知らないか⁇」

 

「おままごとしよ‼︎」

 

「ジャーヴィスもした〜イ‼︎」

 

知らない女性が二人と、ちょっとデカくなったジャーヴィスがいる

 

女性二人はかなり色っぽく、はち切れそうなパツンパツンの灰色のワンピースを着ており、胸も大きく腰回りもくびれておりとてもグラマラスだが、二人共外見は瓜二つ

 

違うのは左右対称に伸びた髪の毛と目付き位だ

 

片方はパッチリおめめだが、もう片方は薄目で実に艶かしい目付きをしている

 

「…誰だ」

 

「レイさん、おままごと嫌⁇」

 

「DVD見よ‼︎」

 

「ジャーヴィス、車のドラマがい〜ナ‼︎」

 

パッチリおめめの女性がDVDをセットしている最中に、もう一人の女性とジャーヴィスにソファーに座らされた

 

「始まった‼︎」

 

「ジャーヴィスここ座ル‼︎」

 

ジャーヴィスが膝の上に座り、女性二人が両脇に着いた

 

「よいしょ…くふふっ…」

 

二人共俺の腕にしっかり抱き着き、テレビを見ている

 

頭を肩に置かれた時、フワッと良い匂いが鼻に入った

 

子供用の弱酸性のシャンプーを使ってるな…

 

ひとみといよみたいな小さな子達が使ってるシャンプーの匂いだ

 

ん⁇ひとみといよ⁇

 

この癖…この笑い方…

 

まさかと思うが…

 

意を決して、そのまさかの名前を呼んでみた

 

「ひとみ」

 

「はぁい〜」

 

左脇の女性が反応する

 

「いよ」

 

「はぁ〜い」

 

今度は右脇の女性が反応した

 

「ひとみといよか⁉︎」

 

「お薬飲んだらデッカくなった‼︎」

 

「ひとみもいよちゃんもレイさんと一緒‼︎」

 

「お薬勝手に飲んじゃダメだろ⁇」

 

「グラーフがくれた」

 

「グラーフが飲んでい〜よ〜って」

 

「ホントにグラーフさん言ってたヨ〜‼︎」

 

「おおおオトン…」

 

三人に薬を飲ませた犯人が来た

 

グラーフは俺がトンデモナイ状況になっているのを見て口をパクパクさせている

 

「グラーフ。ちょっと来なさい」

 

「グラーフを怒るか」

 

「怒る」

 

「そうか」

 

諦めたグラーフがソファーの下のマットで正座した

 

「あれは薬だ」

 

「そうとは知らなかったんだ…すまない…」

 

「次からちゃんと聞いてから飲ませてくれ。子供にはキツイ時もある」

 

「分かった。あぁ、そうだ‼︎お詫びにリュックサックを作ろう」

 

「だとさ⁇」

 

だが三人はDVDに夢中である

 

「分かった。作ってやってくれ」

 

「うん」

 

グラーフが自室に戻り、俺はそのままDVDを見続けた

 

いや、見続ける他なかった

 

何せ、膝にはジャーヴィス

 

両脇には大人になったひとみといよがいる

 

…身動きが取れないのだ‼︎

 

「レイさんの好きなオッパイあるよ‼︎」

 

「横須賀さんみたいにしたげるっ‼︎」

 

ひとみといよは俺の腕に胸を押し付けた

 

「ほ〜れほ〜れ‼︎」

 

「ど〜だ‼︎」

 

この笑い方、この言い方…

 

完全にひとみといよだ

 

「二人共大きくなっても美人さんなんだな⁇」

 

「ひとみ美人さん⁇」

 

「いよも美人さん⁇」

 

こんなに美人なら、将来どんな旦那を貰うのか少し楽しみになって来た

 

結局、二時間ずっと三人は俺にベッタリくっ付いたままDVDを見ていた

 

 

 

 

二時間後…

 

「元に戻らないんです‼︎」

 

「ちらん‼︎」

 

ひとみは元に戻ったが、いよはまだ戻っていない

 

不安になるどころか、何処かで聞いたようなCMのセリフを言いながらケラケラ笑っている

 

「うぉ‼︎もどった‼︎」

 

若干タイムラグがあったみたいだ

 

ひとみといよも元の小さな二人に戻ったが、一人だけ元に戻らないでいた

 

「え〜っとぉ、これはリモコンでショ〜⁇こっちはカレンダー‼︎」

 

「じゃ〜ゔぃしゅもろらへんな⁇」

 

「なんれかあ⁇」

 

二時間経っても三時間経っても、ジャーヴィスが元に戻る事はない

 

「ヒトミ、イヨ‼︎ジャーヴィスと遊ボ〜‼︎」

 

「なにすう⁉︎」

 

「おえかきちよ‼︎」

 

目の前の問題より、ひとみといよは遊ぶ事を優先した

 

 

 

 

「おやすみスリーピ〜ン…ふぁ…」

 

「おやすみジャーヴィス」

 

結局、ジャーヴィスが元に戻る事は無く、母さんのベッドに行った

 

「元に戻るかしら…」

 

ジャーヴィスを撫でながら、母さんは不安半分喜び半分の様な顔をする

 

「どうだかな…もしかすると、本当に成長したのかもな」

 

「だと良いんだけど…」

 

母さんの心配をよそに、ジャーヴィスは寝息を立てている…




ひとみといよは何のCMを見てたのかな⁇
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