「母さん、レタスを草って言ってたな…」
「俺の母さんもそうだ。バーベキューしたら”そのお肉、ちょうだい”ってよ。どの肉か分からん‼︎」
どうやら互いの母親は何処か子供っぽい所が残っているようだ…
「いたいた‼︎」
サンダース隊の皆がいた
香取先生やタシュケントもそこにいた
「リョーヘー‼︎はい、あ〜んっ‼︎」
「あ〜んっ」
「見せびらかしやがってこの野郎‼︎」
「島流しだ島流し‼︎」
「…」
「…どうした⁇」
「え⁉︎あぁ‼︎何でも無い‼︎」
皆が涼平とタシュケントの仲に妬く中、園崎だけがボーッとしており、食べる手を止めていた
「ほらほら‼︎妬かない妬かない‼︎先生がしてあげるわ‼︎はいっ、あ〜ん‼︎」
「「「あ〜ん‼︎」」」
香取先生にあ〜んをして貰い、我先にと食い付く
が、園崎は食い付かない
あの日、ずいずいずっころばしで香取先生が気になると言っていたのに…
「園崎がして貰わないなら俺がしても〜らお‼︎かとりてんて〜‼︎俺にもあ〜んして‼︎」
俺が香取先生に向かって行き、アレンは園崎の横に来た
「いいのか⁇あ〜んして貰わなくて」
「マクレガー大尉‼︎お疲れ様です‼︎」
園崎はお皿を置き、すぐに一礼した
「さては惚れた女がいるな⁇」
「あ…いえ…その…あ、あはは…」
アレンがそう言うと、園崎は目が泳いで身振り手振りが激しくなる
「香取先生は年上好きですし…」
「なるほどな…お前は女教師が好きなんだな。そうかそうか」
「ちっ、違います‼︎…たまたま好きになった女性が教師なだけでありまして…」
「ヤマシロを頼んだぞ」
「へっ⁇」
「あいつは過去に男に利用されて気を病んでる。本当に信頼出来る異性を待ってる」
「…尚更好きになりました」
アレンは微笑んだ後、園崎の頭を撫でて俺の所に来た
「マーカス君アレン君。イントレピッドさんにはお会いしましたか⁇」
「いや、まだだ。もう少ししたら向こうから来るらしい。向こうも都合があるからな」
「なら良いわ」
「レイ。そろそろ戻ろう」
「そうだな。香取先生、彼等を頼みます」
「分かったわ」
香取先生になら任せても大丈夫だ
サンダース隊の皆も見つけたし、後は隊長の所に戻るだけだ
「おかえり」
「ただいま」
俺達が帰って来てすぐに、向こうからあの女性が来るのが見えた
「Hello‼︎」
「ハロー‼︎」
快活な挨拶に対し、此方も快活な返事をする
「これからお世話になります、イントレピッドと申します‼︎」
「よろしく頼むわね‼︎」
横須賀は実に嬉しそうだ
「貴方はリチャードの…」
「マーカス・スティングレイです」
「ん〜っ‼︎宜しくね‼︎後日キチンとお礼をするわ‼︎貴方はアレン・マクレガー大尉ね⁉︎話は聞いてるわ‼︎」
「ありがとうございます」
「宜しく〜ねっ‼︎」
イントレピッドは俺達二人を抱き寄せた
「挨拶はこうでなくてはなっ‼︎」
「生きてて良かったっ‼︎」
イントレピッドの柔らかい体が体中に当たり、俺達は御満悦
「あ‼︎そうそう‼︎貴方達に紹介するわ‼︎アメリカから連れて来た女の子がいるの‼︎」
イントレピッドは後ろを向き、その女の子の名前を呼んだ
「サム‼︎サームー‼︎」
「はーい‼︎」
「この子はサミュ…あら⁇」
イントレピッドが視線を俺達の方に戻すと、そこには横須賀しか居なかった
「…アンタ達、何してんの⁇」
俺達もラバウルの連中もサムと聞いた途端に、蜘蛛の子散らすように建物の陰に隠れていた
「いや…その…なんて言うか…」
「天敵と言うか…」
「本能と言うか…」
「”SAM”はちょっと…」
「流石にお断りですね…」
隊長とラバウルさんまでもが建物の陰に隠れている
「あはははは‼︎違うわ‼︎そっちのサムじゃないわ‼︎この子はサミュエル・B・ロバーツ‼︎渾名がサムなだけよ‼︎」
「撃たない⁇」
「撃たないわ‼︎」
「落とさない⁇」
「落とさないわ‼︎」
「なら大丈夫だ‼︎」
その言葉を聞き、全員が戻って来た
「みんな面白い人だね‼︎」
サムと呼ばれた女の子は青い髪の毛をしており、八重歯がチャームポイントっぽい
水兵の服を着ており、脇には鯨のぬいぐるみがある
「サミュエルは私の補佐としてお世話になるわ⁇」
「そっか。宜しくな、サミュエル」
「うんっ‼︎マーカス大尉‼︎」
膝を曲げてサミュエルと視線を合わしている真上で、互いに真顔になった横須賀とイントレピッドが頷き合っているのを、俺は知らなかった…