艦隊これくしょん~“楽園”と呼ばれた基地~   作:苺乙女

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さて、206話が終わりました

今回のお話は、また一つの伏線が回収されます

あの日、何故彼女は一人だったのか…

それが今、明らかになります

注※ちょっとだけエッチかもしれません


207話 血に踊る番犬(1)

観艦式から数日後…

 

今日はタナトスの補給の為に横須賀に来ていた

 

「艦首爆雷の充填はオーケーだ。残りは何処だ⁇」

 

《タナトス自体の休暇でちな》

 

「はいはい」

 

冗談を交えながら、タナトスの補給を終わらせて行く

 

《そういや、新しい奴が来たらしいでちな》

 

「イントレピッドとサミュエルさ。良い人だぞ、二人共。今、ひとみといよと一緒に執務室いる」

 

 

 

 

 

 

「うぁ〜」

 

「あぅ〜」

 

横須賀の執務室では、イントレピッドとサムが改めて挨拶に来ていた

 

「サミュエル・B・ロバーツです‼︎サムって呼んでね‼︎」

 

「しゃむ‼︎」

 

「おふか…」

 

「ダメよひとみちゃん」

 

横須賀がひとみの口を塞ぎ、イントレピッドが自己紹介に入ろうとした

 

「いんとえいっちょ‼︎」

 

「かんちぉ〜しゃん‼︎」

 

「あら⁇知ってるの⁇」

 

「私を知ってくれてるのね⁉︎お名前は⁉︎」

 

二人は何故かイントレピッドを知っていた

 

イントレピッドは前屈みになり、ひとみといよに顔を近付けた

 

「ひとみ‼︎」

 

「いよ‼︎」

 

「OK‼︎ヒトミ&イヨね‼︎」

 

「二人共レイの書類でも見たのね⁇イントレピッド、これを渡しておくわ」

 

横須賀とイントレピッドが業務的な話に入った

 

「しゃむ、こえなぁに⁇」

 

ひとみの目線の先には、サムの抱いている鯨のぬいぐるみがあった

 

「これ⁇これは鯨さんのぬいぐるみだよ‼︎ポーチになってるんだ‼︎」

 

「くじらしゃん‼︎」

 

「こえ、いるかしゃん‼︎」

 

「ぴ〜ぷ〜しゅるの‼︎」

 

ひとみといよはニコニコしながら、サムの前でイルカのぬいぐるみをピープー言わせる

 

「わぁ‼︎いいね‼︎」

 

「かちたげう‼︎」

 

「あいっ‼︎」

 

「ありがとう‼︎わぁ〜…柔らかい…」

 

サムにも分かる、二人のイルカの柔らかさ

 

「おうちにぴんげんしゃんもいうの‼︎」

 

「が〜が〜しゃんもいう‼︎」

 

「素敵なお父さんとお母さんなんだね‼︎ありがとう‼︎」

 

二人にイルカのぬいぐるみを返し、ひとみといよは脇に抱える

 

「サム。行きましょうか‼︎」

 

「うんっ‼︎またね、ヒトミ、イヨ‼︎」

 

「またえ〜‼︎」

 

「ばいば〜い‼︎」

 

イントレピッドとサムが去り、ひとみといよは横須賀の足元でおままごとをし始めた

 

「きぉ〜のよるあ、ぴらふにしゅるから、はやくかえってきてえ⁇」

 

「あかった‼︎いってくう‼︎ぐいほん、はっち〜ん‼︎」

 

ひとみが貴子さん

 

いよがレイの真似をしている

 

「今日は何処か行くの⁇」

 

「たあとすのって、とあっくいく‼︎」

 

「れっち〜もいっちょ‼︎」

 

「とあっくしゃんのおかちたえるの‼︎」

 

「気を付けて行くのよ⁇」

 

「迎えに来たぞ」

 

話していたら丁度レイが来た

 

手には平たい箱を持っている

 

「レイ、トラックに行くの⁇」

 

「あぁ。新しいスイーツが出来たらしい」

 

話している最中に、ひとみといよがレイの肩に乗る

 

「ちょっと頼まれてくれない⁇」

 

「なんだ⁇」

 

「蒼龍の血液検査なんだけど…」

 

「まだなのか⁇」

 

「あの子注射が嫌いでね⁇私の注射怖がっちゃって…」

 

「…だろうな」

 

横須賀の採血は本当に怖いし痛い

 

いきなり針を突き刺さそうとするし、血の抜き方も超が付くド下手

 

「そ〜る〜おくい‼︎」

 

「わるいこあ、そ〜る〜おくいら‼︎」

 

何処で聞いたのか、二人は蒼龍を知っていた

 

「親潮に採血セット持って来させるわ」

 

横須賀が内線を親潮に繋げ、採血セットを持って来させるように言う

 

数分後、親潮はちゃんと採血セットを入れたカバンを持って執務室に来た

 

「創造主様、此方でお間違いないですか⁇」

 

一応中身を確認するが、流石は親潮

 

予備までしっかり入っている

 

「ありがとう。これ、この前のガンビアのお礼だ」

 

持っていた箱を親潮に渡す

 

ガンビアの時の礼を、まだしていなかったからだ

 

「宜しいのですか⁇親潮が頂いて…」

 

「横須賀と一緒に食べても良いぞ⁇」

 

困った親潮には横須賀の名を出すと一番効く

 

「はいっ‼︎有り難く頂戴します‼︎」

 

ほらな。目が輝いた

 

「じゃ、行ってくる」

 

「頼んだわ‼︎」

 

ひとみといよが手を振り、横須賀と親潮が手を振り返すのを見て、執務室を出た

 

 

 

 

「何貰ったの⁇」

 

「開けてみます」

 

レイが出た後すぐ、私は親潮が貰った箱の中身を見たくてしょうがなかった

 

親潮が包み紙を破り、箱の蓋を開けると、中にはクッキーが入っていた

 

「わぁ‼︎これ、親潮が食べたいと思っていたクッキーです‼︎」

 

私の横で親潮が目をキラキラさせる

 

こんな風に喜ぶ親潮は珍しい

 

いつもだって真面目で良く笑う子だけど…

 

あぁ、なるほどね…

 

レイから貰ったから余計に嬉しいんだわ

 

そんな目をされちゃあ、食べられないわね…

 

「美味しいです‼︎ジェミニ様も食べましょう‼︎」

 

「本当に良いの⁇」

 

「はいっ‼︎創造主様はジェミニ様と一緒に食べるともっと美味しいと、普段から仰られております‼︎」

 

あぁ…

 

敵わないな、こりゃ…

 

レイには負けるなぁ…

 

結局親潮の笑顔に負け、二人でクッキーを食べた

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