横須賀に着いてすぐ、執務室で緊急会議が開かれた
「コードネーム”シャークマウス”には強力な小型主砲、目視不可の何らかの障壁がある」
あの少女のコードネームはシャークマウスになった
「そのシャークマウスは艦娘なの⁇深海なの⁇」
「分からん。目に見えてる問題は二つ。彼女の目標である悪魔、それと死神。悪魔は俺だと言ったが、死神が…死神…⁇」
何で気付かなかったんだ‼︎
それに気付いた時、すぐに無線機を取った
「タナトス‼︎沖に出ろ‼︎」
《な、なんでちか‼︎》
「沖に出たら急速潜行して待機しろ‼︎」
《わ、分かったでち‼︎》
恐らく彼女の狙いはタナトスだ
「そんなに強いの⁇」
「照月にパンチ当てて下がらせるレベルだぞ」
「それ…結構ヤバめじゃない⁉︎」
「だから言ってんだ‼︎問題は後一つ、障壁だ。あれをどうにかしない限り、攻撃を当てる事も不可能だ」
「この間みたいに中和するとかは無理かしら」
「作戦1はそれで行こう」
ホワイトボードに意見を書いて行く
まずは横須賀の障壁中和作戦
「集中砲火も視野に入れておいたらどうだ⁇」
「作戦2は集中砲火だな」
作戦2は隊長の集中砲火作戦
「話は通じる相手じゃ無いのよね⁇」
「あぁ。話す前に砲撃だ。ただ、万が一対話の意思があった場合、攻撃行動は中止して欲しい」
「分かったわ」
「それとな、レイ。一つ気になる事があるんだ…」
「気になる事⁇」
「シャークマウスがいた海域は、ジャスティスブレイク作戦が展開された海域だろ⁇もしかするとの可能性だが…」
俺も横須賀もハッとした
「生き残りがいた…」
「見た所、体格は松輪と良く似た感じだった。可能性は低くはない」
松輪もあの作戦の生き残りだ
確かに言われてみれば体格が似ている
「ラバウル航空隊が来たわ」
窓の外で四機が着陸体勢に入っている…
今回ばかりは航空戦力でどうにかならないかも知れない…
ラバウルの四人が到着した後、執務室に立体レーダーが展開された
「シャークマウスの現在位置はここ。まずはレイが対話を試みた後、障壁中和作戦を行うわ。第二作戦に、火力集中作戦。今の所、これしか対抗策が無いわ」
「行って来る」
「はいっ。死んじゃダメだよ⁇」
「心配すんな。すぐ戻る」
きそからシールド中和装置を貰い、執務室を出た
シャークマウスが来るであろう港に立つ
非常警報が発令され、今ここに立っているのは俺一人
「来たな…」
水平線にシャークマウスが見えた
「悪魔め…二度目は無いっ‼︎」
「待てよ‼︎」
「問答無用‼︎」
制止虚しく、シャークマウスは二発の砲撃を放った
「ぐっ…」
殺意を込めた砲撃は距離が足りなかったのか、奇跡的に足元に落ちた
「死ね‼︎悪魔‼︎」
間髪入れずに飛び掛かってストレートを振りかざして来た
今しかない‼︎
右手で中和装置を起動させ、左手で此方もストレートを当てる体勢に入る
シャークマウスの拳に当たれば良いが…
「…チッ」
「うおっ‼︎」
見えない障壁に拳が弾かれる
中和装置の効力が無い
参ったな…
「第二作戦に移行します。目標はシャークマウス」
執務室では横須賀達が慌ただしく無線を使い、艦娘達を各所に配備させている
「…障、壁」
監視カメラの映像を見ながら、一人の少女が呟いた
「ちょっと‼︎何処行くの⁉︎」
「心配しないで下さい。すぐ戻ります。第2作戦開始を少し遅らせて下さい」
「ちょっと‼︎もぅ…第2作戦開始は合図があるまで待機して頂戴‼︎」
横須賀の制止虚しく、少女は執務室を出た…