小さな女の子がウェイトレスをする海の家
果たしてカタギの二人に耐えられるのか⁉︎
勿論、可愛いウェイトレスも在席していますよ‼︎
「右がスゲー気になる…」
「一番客多くないか⁉︎」
見た所、集客率は右の海の家がナンバー1
左にも真ん中にもちゃんと客足はあるのだが、一般女性の客が多い気がする
「最近話題の写真映えみたいな奴やってんのか⁇」
「”インスタグラーフ”か⁇」
「そうそう」
インスタグラーフとは…
グラーフが趣味で始めた写真投稿SNS
最初は自分の作った服をアップするだけだったが、ジワリジワリと人気が上がり、今ではちょっとした収入を得る位にまで成長したサイトである
因みに当の本人は、相変わらず”な〜ぐ〜ちゃん”の名で写真投稿をしている
「まぁ…行ってみるか」
いざ店内へ‼︎
「いあっしぁいましぇ‼︎」
「おしゅきなしぇきにろ〜ぞ‼︎」
「ひとみ⁉︎」
「いよちゃん⁉︎」
出迎えてくれたのは、いつものスク水に着替えたひとみといよ
ひとみはメニュー
いよは盆を持っている
「えいしゃん、おきぁくしゃん‼︎」
「あいっ‼︎めぬ〜‼︎」
「ありがとう」
ひとみからメニューを受け取り、まずは飲み物を見る
・ブレンドコーヒー
・アイスコーヒー
・キャラメルマキアート
・カプチーノ
・カフェラテ
・ナッツコーヒー
・ココア(アイスorホット)
・コーラ(アイスorホット)
・お茶(アイスorホット)
「どえにしあすか⁇」
「俺はキャラメルマキアート。レイは⁇」
「ホットのコーラだ」
見た瞬間心惹かれた、ホットコーラ
あるなら是非飲ませて貰おうか‼︎
「あかりあちた‼︎」
「しぉ〜しぉ〜おまちくらしゃい‼︎」
ひとみといよはパタパタと足音を立てて厨房へと戻って行った
「可愛いウェイトレスだな‼︎」
「ちゃんと注文の聞き方覚えてるな…」
「ダーリン‼︎」
「おっ‼︎ジャーヴィス‼︎」
今度は白のフリフリ水着を着たジャーヴィスが来た
「おつまみどうすル〜⁇」
「そうだな〜。ピーナッツくれるか⁇」
「ダーリンはピーナッツ…アレンサンハ〜⁇」
「俺はゼリーくれるか⁇」
「おみかんにすル〜⁇ぶどうにすル〜⁇」
「ぶどうにする‼︎」
「OK‼︎待っててネ〜‼︎」
ジャーヴィスも厨房に戻る
この海の家には、小さな子のウェイトレスが沢山いる
「あいっ‼︎おねぇしゃん‼︎」
「ありがと〜‼︎」
右ではいよが女性にジュースを運び、頭を撫でて貰っている
「かへあてれきまちたお〜‼︎」
「ここに置いてくれる⁉︎」
「あいっ‼︎」
左ではひとみが女性の前にアイスコーヒーを置いている
「ヤッバ‼︎超可愛い‼︎」
ウェイトレスの身長に合わせた小さな椅子と机に座り、客の女性達はスマホやらタブレットを弄りつつ、ちょこまか動く可愛いウェイトレスを目で追ったりしている
「あ‼︎すてぃんぐれい‼︎」
「たいほう‼︎」
たいほうまでウェイトレスをしている
たいほうはグレーのピチッとした水着を上下に着ている
「じゅーすのみにきたの⁇」
「そっ。たいほうはお仕事か⁇」
「うんっ‼︎すてぃんぐれいといっしょだね‼︎」
たいほうと話すと自然と笑顔になる
横のアレンも優しい顔をしている
「おうちかえったらあそぼうね‼︎」
「分かった‼︎怪我しないようにな⁉︎」
「うんっ‼︎」
たいほうは別の注文を取りに向かった
そろそろ注文した品が来そうだ
「ピーナッツおまたセ‼︎」
「ぶろうのぜい〜おまたしぇちまちた‼︎」
「「ありがとう‼︎」」
俺はジャーヴィス
アレンはいよからおつまみを貰う
「きぁあめうまきあ〜とれきまちたお〜‼︎」
ひとみがアレンの前にキャラメルマキアートを置く
「ホットコーラでございます」
「いやいやいやいや…」
俺の前に、グツグツに沸騰したコーラが置かれる
「マスターのエドガーからのサービスでございます」
「隊長⁉︎」
何故か海パン一丁の隊長が来た
マスターのエドガーとか言っているので、多分ラバウルさんも…
「マスターはふざけた注文をした貴方に対し、一気飲みを御所望です」
「…悪かった」
「では代わりのご注文を」
「アイスカプチーノくだしゃい…」
「畏まりました。少々お待ちを」
隊長が厨房に戻ってすぐ、アレンがタブレットを見ていた
「インスタグラーフのトレンドに上がってるぞ‼︎”小さなウェイトレスがいる海の家”だとよ‼︎」
この海の家が最新の情報に上がっていた
小さなウェイトレスがお小遣い稼ぎに頑張ってる、だとか
コーヒー一杯分の癒しの時間、だとか
評判は中々の様子だ
「その下の”海パンダディ”は何だ」
どうしても気になった
小さなウェイトレスやら、如何にも可愛らしい内容が続く中、一瞬チラつく”海パンダディ”なるトレンド
「…何か嫌な予感がする」
「押してみろよ…」
飲み物ではなく、互いに生唾を飲み込む
”海の家に可愛いウェイトレスがいたよ‼︎あと、海パンのカッコイイダディも‼︎”
”ウェイトレスも可愛いけど海パンのマスターがマジウケる 笑”
”左向いたらちっちゃいウェイトレス。右向いたら海パンのダディ‼︎”
「…」
「…」
俺もアレンも笑いを堪えるのに必死
「えいしゃん‼︎かぷち〜おれきまちたお〜‼︎」
「おぉ、ありがと」
ひとみがアイスカプチーノを持って来てくれた
「あにみてうの⁇」
「パパとラバウルさんがな、海パンダディだってよ‼︎」
「かいぱんらり〜」
「ひとみちゃん。二人に言ってみてくれるかい⁇海パンダディって」
「あかった‼︎」
ひとみが厨房に戻り、互いの隊長に何か言っているのを見る
「き、来た‼︎」
ひとみとの会話が終わると、隊長とラバウルさんがこっちを見た後、カウンターの向こうから出て来た
「大人しくしよう‼︎」
カプチーノを口にしながら、あたかも何もなかったかの様に振る舞う
「お客様。暴言を吐かれては困りますねぇ…」
「お客様とて許せませんねぇ…」
腕をバキバキ鳴らしながら、俺達の席の前に立つ隊長とラバウルさん
「はひゃ…」
「ひぃ…」
「手伝って頂きましょうかね」
「それがいい」
「ほ、本官は職務中で…」
「ご馳走様でした‼︎」
「職務怠慢として上に報告しましょう」
「あ〜、これは痛いぞレイ」
隊長とラバウルさんがニヤつく
悪い事を企む俺達と同じ顔をしている‼︎
「手伝わさせて下さい‼︎」
「誠心誠意、勤めを果たします‼︎」
「では海パンに着替えて頂きましょう‼︎」
結局、俺達は隊長達と共に海の家の手伝いに入った
その後、インスタグラーフのトレンドに”海パンアニキ”がトレンド入りしたのは言うまでもない…
「ありがとうございました。またのお越しを」
「海パン一丁なのに丁寧過ぎてマジウケる‼︎」
散々笑われたが、海の家は大反響だった
「またね‼︎可愛いウェイトレスさんっ‼︎」
「またきてくらしゃい‼︎」
「まってますお〜‼︎」
ひとみといよが最後の女性客をお見送りをし、ようやく終わった
「ようやく終わりですねっ」
「あぁ。中々っ、疲れたなっ」
隊長とラバウルさんが入り口で伸びをする背後で、俺達はカウンター席で隣から貰ったピザを食べていた
「お疲れさん、レイ、アレン」
「まっ、中々楽しかったよ。なっ⁇」
「おぉ。ピザもウメェしな‼︎」
「さっ‼︎みなさん‼︎おじさんとご飯にしましょう‼︎」
「「「わ〜い‼︎」」」
隊長がカウンターの向こう。俺、アレンがカウンター席
そしてラバウルさんは子供達の輪に入ってピザを切り始めた
「エドガーは昔からあぁなんだ…」
「いつもは立派で心強いんですがね…」
隊長とアレンが頭を抱える
「ラバウルさんのロリコンってそんな酷いのか⁇」
「ちっちゃい女の子が軍隊の奴に足引っ掛けられたら、単機で基地ごと破壊する奴だ」
「足引っ掛けた奴を引き摺り出すまで攻撃をやめない」
「確か、それに近い理由でベルリンの主要基地を幾つか破壊してるはずだ」
「隊長が鬼神と言われるなら、ウチのキャプテンは守護神と言われる位にロリコンだぞ」
「ついでに言うと、エドガーは決して自分から女の子に触れない」
「自分から触れるのは騎士道に反するらしいな」
「触れる時は怪我をした時と、向こうから来た時だけさ」
「レイ。今度エドガーに少女の話をしてみろよ」
「俺なんか半日で終わると不安になるレベルだぞ⁇」
もうバカスカ出て来るラバウルさんのロリコン伝説
言われてみれば、ラバウルさんから女の子に触れているのを見た事がない
たまにラバウルに行けば、ひとみといよの方から膝の上に登る位だ
「まっ。ロリコンさえ除けばあいつは立派な男だ」
「えぇ」
隊長とアレンと一緒に、メチャクチャ幸せそうなラバウルさんと子供達を見ながら、カウンター席の三人の夜は流れて行った…