艦隊これくしょん~“楽園”と呼ばれた基地~   作:苺乙女

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このお話は、アレンとラバウルさんのお話です

果たして何処に運ぶのか…


第一クリスマスプレゼント運搬部隊 不触(さわらず)の誓い

第一運搬部隊、SS隊二機

 

サイクロップス機

 

バッカス機

 

本部隊は呉基地及び大湊へ物資運搬

 

 

 

 

「キャプテン。久々じゃないですか⁇平和な星空を飛ぶのは」

 

《そうですねぇ。こんな夜は少女と過ごしたいものです》

 

「後でブラックボックス解析されますよ…」

 

二人はバラバラに二箇所へと向かっていた

 

ラバウルさんは爆撃のプロ

 

アレンはあの後アヴェンジャーに乗り、しばらく試乗して体を慣らしていたので、もう順応して来ている

 

ラバウルさんは呉へ

 

アレンは大湊へと向かっている

 

「しかしまぁ…赤いアヴェンジャーとは…」

 

本作戦で全員が乗るアヴェンジャーは、赤く染められていた

 

《我々はサンタクロースですよ、バッカス》

 

横須賀の妖精達が気を利かせて染め上げてくれたのだ

 

作戦中、パイロット達はサンタクロースになる

 

赤いアヴェンジャーはサンタクロースに少しでも近付く為でもある

 

「見えて来ました」

 

アレンの前に大湊が見えて来た

 

《此方も見えました。ではアレン、後で会いましょう》

 

「了解」

 

《バッカス機、其方の機影が見えた。着陸を許可する》

 

ラバウルさんと通信を切った直後、大湊から着陸許可の通信が入った

 

「了解」

 

アレンが大湊へと降りる…

 

 

 

 

「お疲れ様です、マクレガー大尉。運搬作業と燃料の補給を行いますので、少しでも休憩して下さい」

 

「ありがとう」

 

鹿島からコーヒーを受け取り、アレンはベンチに腰を下ろした

 

「アレンも大変ですね⁇」

 

「これも悪くないさっ。時津風は元気か⁇」

 

「えぇ‼︎今日はもう寝ちゃいました。プレゼントが楽しみなんですって‼︎」

 

「そっか」

 

「ありがとうございました、マクレガー大尉」

 

運搬作業中の棚町がアレンに気付き、此方に来たので、アレンは手を挙げた

 

「はは」

 

棚町と鹿島が横に並んだ瞬間、アレンは少し笑った

 

「どうしたんです⁇」

 

「いやっ。お似合いだなってな」

 

「ありがとうございます‼︎」

 

「ありがとうございます、大尉」

 

レイ。お前には鹿島は高嶺の花過ぎたな

 

お前には鹿島は似合わない

 

別れて正解だ

 

お前は、お前の事”だけ”を本気で待っていてくれて、お前とヤイヤイ言い合える奴の方がお似合いだ

 

鹿島は正直過ぎる

 

コーヒーを飲みながら、アレンはそう思っていた

 

「そう言えば大尉。ケッコンしたとお聞きしました」

 

「ん⁇あぁ。昔の恋人さ。逢いに来てくれたんだ。本当につい最近さ」

 

「明日はデートですか⁇」

 

「ふふ、まぁなっ」

 

ネルソンとのデートする事を考え、アレンの顔が綻んだ

 

因みにお昼はネルソン

 

夜は愛宕とお食事をする

 

「運搬作業及び燃料補給作業、完了しました」

 

「ありがとう。よしっ、んじゃ行くか‼︎」

 

鹿島にコーヒーカップを返し、アレンは再び空へと戻る…

 

 

 

 

 

 

「さて、私は如何しましょうかね」

 

ラバウルさんは既に爆撃体勢

 

《ラバウルさぁ〜ん。こっちですよぉ〜》

 

間の抜けた声が無線から聞こえて来た

 

「ポーラさん。そのサイリウムは⁇」

 

眼下ではポーラがインカムを付け、サイリウムを両手に持ってピョンピョン跳ねているのが見えた

 

《ここに落として欲しいって合図ですぅ〜》

 

「分かりました。絶対に”その場から動かないで”下さい」

 

そう言うとラバウルさんは体勢を取り直し、加速して距離を取り直した

 

「投下」

 

《おぉ〜》

 

一瞬本気の目になった瞬間、ラバウルさんのアヴェンジャーからコンテナが投下された

 

コンテナはすぐにパラシュートを開き、フワフワ漂いながら、ポーラの近くに落ちた

 

《ありがとございますぅ〜》

 

「メリークリスマス、ポーラさん」

 

本当は呉に降りて、抱き付いて来てくれた山風あたりを撫でくり回したかったであろうラバウルさん

 

しかし今日はそれを血涙を流し、下唇を噛み締めながら何とか堪えた

 

今日は子供達はクリスマス

 

聖なる夜を汚してしまうのは、少女を護る立場の人間として最悪な行為である

 

「う、疼く…」

 

ラバウルさんの中で、天使と悪魔が睨み合う

 

天使はこのままスカイラグーンに飛べ‼︎と

 

悪魔は呉に戻っちゃえYO‼︎と

 

呉に戻ろうとする疼く右手を左手で抑え付け、ラバウルさんはスカイラグーンに戻って行った…

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