艦隊これくしょん~“楽園”と呼ばれた基地~   作:苺乙女

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232話 恋する青い鳥(2)

「良いお方でしたっ…」

 

涼月はダミーグレネードを拾い、再びピンを刺し、ポケットに戻した

 

「ひ、酷い目に遭った…」

 

ダイダロスさんはバンジーの紐に吊り下げられながら、引き上げられるのを待っている

 

「あにちてうの⁇」

 

「ばんぢ〜‼︎」

 

「あれ⁉︎ひとみちゃんいよちゃん⁉︎」

 

バンジーの落下地点の海から、ひとみといよが出て来た

 

「たのちい⁇」

 

「…ちょっと楽しかった」

 

「もっかいすう⁇」

 

「もっかいしない‼︎」

 

「あげてい〜れすお〜‼︎」

 

いよの声とほぼ同時に、ダイダロスさんは引き上げられていった

 

「下にひとみちゃんといよちゃんが居たんだけど⁉︎」

 

「落ちると思ったのにっ…」

 

「二人はお手伝いに来てくれてるんだ」

 

話を切り出したのはヴィンセント

 

二人が下に居るのは、バンジーの紐が万が一切れた場合に、すぐに救助が可能になるようにスタンバイしてくれているのだ

 

「つぎだえや〜‼︎」

 

「へへへ…ハニー⁇ハニーもいかがっすか…」

 

ダイダロスさんは不敵に笑う

 

こんな時位しか、涼月に反撃出来ない

 

せいぜい怖がって頂こう‼︎

 

「それ」

 

「え‼︎」

 

涼月は紐を付けてすぐ、何の躊躇いも無くレッツバンジー‼︎をして視界から消えた

 

「いてててていて‼︎」

 

下で二人が騒いでいる

 

「なんぼほろばくらんもってうんあ‼︎」

 

涼月がバンジーをしてすぐ、体のいたる場所に隠し持っていた爆弾の数々がひとみといよの周りに降り注いで来ていた‼︎

 

「心配しないで下さいっ…‼︎ほとんどダミーとスモークですっ…‼︎」

 

「しゅも〜くをなえるお‼︎」

 

「しゅも〜くぐえぇ〜どおつかう‼︎」

 

冗談を言いながら、宙ぶらりんになった涼月にダミーグレネードやらスモークを返して行く

 

「あえてくらしゃ〜い‼︎」

 

「ありがとうございますっ…‼︎」

 

涼月も引き上げられて行く

 

「あ、すずしゃん‼︎わすえもお‼︎」

 

いよが涼月の忘れ物である一つの手榴弾を手に取った

 

「上に上がったら投げて下さいっ…‼︎」

 

「むいれ〜す‼︎」

 

「とどきましぇ〜ん‼︎」

 

「投げて下さいっ…‼︎掴みますっ…‼︎」

 

「ぐえね〜〜〜ろ‼︎」

 

いよが投げた”閃光”と書かれたグレネードを、涼月は宙ぶらりんの状態でキッチリキャッチし、甲板へ戻って行った

 

「つぎど〜じぉ‼︎」

 

「ちょっと待ってくれー‼︎」

 

ヴィンセントから指示を受け、ひとみといよは海面に漂ったり、軽く潜水しながらバンジーを待つ

 

 

 

 

「おっ‼︎ガッキーも一発やるか‼︎」

 

「あ、いえ。どれだけ高いか折角の機会なので…ちょっと見ておこうかと」

 

高垣もイントレピッドDauに来ていた

 

甲板から海面を見ていた高垣はリチャードに目を付けられ、あれよと言う間にバンジーの機材を付けられ、ジャンプ台に立った

 

「怖いか⁇」

 

「け、結構高いですね…」

 

「あっ‼︎ゴトランドちゃん‼︎」

 

まさか居るとは思ってはいなかったが、高垣は一応後ろを向いた

 

「へぇ〜。君、結構勇気あるんだね‼︎」

 

「ゴトランドちゃんもそう言って…あら⁉︎ガッキー⁉︎」

 

リチャードが振り返ると、そこに高垣はいなかった

 

「勇気あんなぁ〜、ガッキー…」

 

「結構度胸ある人なんだ、へぇ〜‼︎」

 

リチャードとゴトランドは甲板に前屈みになりながら、バンジーして行く高垣を見ていた…

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