艦隊これくしょん~“楽園”と呼ばれた基地~   作:苺乙女

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243話 トラップガール(3)

アレンの自室に来た

 

熱源反応は無いが、一応念の為来てみた

 

「アレンー‼︎」

 

「アレンー‼︎何処だー‼︎」

 

何度か呼ぶが応答は無い

 

「いないね…」

 

「ん⁇」

 

アレンの机に何か書いてある紙があり、それを手に取ろうとした

 

「レイ待て‼︎それに触るな‼︎」

 

バチン‼︎

 

「おひょひょひょひょ‼︎」

 

いきなりネズミ取りに引っ掛かり、右手を挟み込まれた‼︎

 

「こんな所もか‼︎」

 

「行きますよ‼︎せーのっ‼︎」

 

隊長と健吾に罠を引っ張って貰い、何とか手を出した

 

「痛い…」

 

半泣き半笑いで手を抑える

 

こいつは痛かった…

 

「泣きそうか⁇」

 

「泣かないっ…男の子だもんっ…」

 

鼻をすすりながら、涙をこらえるフリをする

 

「カッコいいっすよ‼︎」

 

「…うんっ」

 

「うはは‼︎これ見て‼︎」

 

きそが紙を裏返しにすると、舌を出した顔の絵が描いてあった

 

「絶対探し出す‼︎もう怒った‼︎」

 

アレンの自室には誰もおらず、次は執務室に来た

 

ガコン

 

「あぁ、ウィリアム。助かりました…」

 

執務机の椅子にラバウルさんが座っていた

 

「大丈夫か⁇」

 

「大丈夫ですが…少し動けないんです」

 

「どうしたんだ⁇」

 

「お尻にトリモチを付けられたのに気が付かず、座ってしまいましてね…」

 

ラバウルさんのズボンのお尻には、ベッタリと…しかも御丁寧に”茶色”のトリモチが仕掛けられており、立ち上がれずにいた

 

「ズボンは何処だ⁇」

 

「そこの引き出しの一番下です。取って頂けますか⁇」

 

隊長が引き出しからズボンを出し、ラバウルさんの前に置いた

 

「すみませんね…」

 

ラバウルさんが着替えている間、三人は別方向を向いた

 

「ありがとうございます」

 

着替え終わり、全員がラバウルさんに向き直す

 

「いやぁ、コロちゃんには一本食わされましたねぇ」

 

「エドガーに気付かれずに仕掛けるとはな…」

 

「賞賛に値するべきですね…」

 

「レイ大変だったんだよ⁉︎ブービートラップに吊り上げられるし、ネズミ取りにもハマるし‼︎ね、レイ⁇…レイ⁉︎」

 

「レイ‼︎」

 

「レイさん⁉︎」

 

俺はそこには居なかった…

 

 

 

 

ほんの少し前…

 

四人が執務室に入る寸前、俺は最後尾にいた

 

三人が執務室に入った後、俺も追って入ろうとした瞬間、床がパカッと開き、声もなく直立不動のまま落ちた

 

丁度全員の死角になっていた為、誰も知らないまま俺は全員の視界から消えた

 

「ぐっ…おっ…」

 

落ちた先はボールプールになっていた

 

「ウシシシ‼︎」

 

穴の上でいやらしく笑うコロちゃんが見えた

 

「あっ‼︎いた‼︎コロちゃん‼︎」

 

コロちゃんの腕にはボールプールと同じ、柔らかいプラスチック製のボールが抱えられている

 

「ホレホレ‼︎」

 

「イテイテイテイテ‼︎」

 

俺に向けて、実に楽しそうにポイポイボールを投げるコロちゃん

 

「今捕まえてやるからな‼︎そこで待ってろ‼︎」

 

「クラエ‼︎」

 

コロちゃんは廊下の手すりの終わり部分で丸くなってる箇所に手を置き、それをひねった

 

「あばばばばばばば‼︎」

 

天井が開き、これでもかとボールが降り注いで来た

 

「アハハハハ‼︎ヘ〜ボ‼︎Bye-bye〜‼︎」

 

「ぢぐじょ〜‼︎」

 

渾身の拳をボールプールに振り下ろす

 

してやられてばっかじゃね〜か‼︎

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