ボールプールから這い上がる為に、落とし穴の縁に掴まって上を見た
が、勿論コロちゃんは既にいない
「レイ‼︎」
「サンキュー…よいしょっ」
隊長が手を差し伸べてくれたので、それを掴んで上に上がる事が出来た
「今走って行ったな⁇」
「捕まえたらお尻ペンペンだな…絶対に許さん‼︎」
久々に闘志に火が点いた
腐っても俺は仮にもエンジニア
そんな俺に対して創作物で手玉に取るとは良い度胸じゃねぇか‼︎
「本当に申し訳ありません…」
ラバウルさんが頭を下げた
「いや、流石はアレンの娘だ。トラップの精密性がかなり高い。あれは見習うべきだ」
「そう言って貰えると本当に‼︎本当に助かります」
ラバウルさんが本当に‼︎の時に声色を強めた瞬間、四人が肩をビクッと上げた
今やラバウルはトラップだらけ
これはコロちゃんが捕まったらとんでもなく叱られるだろう
「私にも何か手伝わせて頂けませんか⁇」
「エドガーはそこに居てくれ。何かあった際、そこに居てくれるだけで助かる」
「私は良い友人を持ちましたね…」
「お互い様だ。健吾を借りるぞ⁇」
「健吾⁇三人を頼みますよ⁇」
「イエス、キャプテン」
残りはアレンとネルソンだ…
「熱源反応はここだ」
子供部屋の前に来た
「反応は一つだ」
《待って下さい‼︎扉の向こうにトラップがあります‼︎》
クイーンからトラップ有りの報を受けた
「どんなトラップだ⁉︎」
《開けた瞬間にグローブが飛んで来ます。しゃがんで開けて下さい》
「了解した」
全員その場にしゃがみ込み、隊長がドアノブに手を掛けた
「行くぞ…突入‼︎」
シュッ‼︎
ドアが開き、報告通りパンタグラフ付きパンチンググローブが飛んで来た
が、全員しゃがんでいた為に回避出来た
「へぶっ‼︎」
何故か俺だけパンチンググローブが顔面に当たった
「レイ‼︎」
二発目は聞いていない…
「パパ‼︎健吾さん‼︎先に行って‼︎ここは僕に任せて‼︎」
「分かった‼︎」
「お願いします‼︎」
「レイ‼︎大丈夫⁉︎」
「マジで上手いぞ…」
ドアには二発のパンチンググローブトラップがあった
一発目は顔面に当たる高さ
そしてこれはダミー
本陣は二発目
しゃがみ込んでいるのを想定してあり、立っている状態なら鳩尾、しゃがんでいる状態なら完璧に顔面を捉えた高さに設置してある
しかも、一発目が発動した動力で二発目も連鎖反応で発動するようにしてある
「複合サイクルエンジンみたいだ…はは…これは負けを認めるしかないな」
トラップの張り方を見て笑みが零れた
まるでアレンのやり方だ
一つで二つを起動させるやり方は間違いなくアレンのやり方だ
「何か嬉しそうだね⁇」
「アレンは自分の意思を継いでくれる奴が欲しかったからなっ…よいしょっ‼︎俺も嬉しいさっ‼︎」
何だかホッとした反面、更に闘志が湧いた
「だがな‼︎それとこれとは話が別だ‼︎絶対捕まえる‼︎」
「行こう‼︎」
「子供部屋には何もなかった…」
「してやられましたよ…」
隊長と健吾が帰って来た
「熱源反応は⁇」
「あれだ」
隊長が親指で後ろに指をさす
子供部屋の中心には電気毛布に包まっているぬいぐるみの山があった
「アハハハハ‼︎ヒッカカッテヤーンノー‼︎」
廊下の向こうで指差して爆笑するコロちゃんが見えた‼︎
「いた‼︎」
「ソコノヘボ‼︎イイコトTeachシテアゲル‼︎」
指差す先には俺がいる
「よし、来い‼︎」
「PapaハCaptureシタワ‼︎」
「何っ⁉︎」
コロちゃんは一瞬角に消えた後、ふん縛ったアレンを引き摺りながら現れた
「助けてー‼︎」
「フフフ…」
コロちゃんは悪い顔をしている
「アレンを離せ‼︎」
俺が駆け出そうとした瞬間、コロちゃんは言った
「ソノサキハHellヨ」
「くっ…」
コロちゃんが言うと迫力がある…
確かに何が仕掛けられているか分からない
「Bye-bye‼︎」
「助けてくれーーーい‼︎嫌だぁぁぁあ‼︎」
コロちゃんはアレンを引き摺りながら廊下の角に消えた
「良い奴だったよ…」
「あぁ…惜しい奴だ…」
「兄貴みたいな人でした…」
「カッコ良かったよね…」
全員がいつも通り弔いを送る…
「生きてるぞーーー‼︎勝手に殺すなーーー‼︎ぐわぁぁぁあ…」
アレンの悲鳴を聞き、四人共安堵の息を吐く
「さ‼︎行こう‼︎」
「アレンは大丈夫だ‼︎」
「後で助ければ問題ないですね‼︎」
「アレンさんは強いしね‼︎」
残りはネルソンだ