艦隊これくしょん~“楽園”と呼ばれた基地~   作:苺乙女

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期間が空いてしまい、当の前に盆が過ぎました

作者のせいです。申し訳ありません

ラストの一つ前は、男だらけの前座大会になります

武骨な集団が一生懸命頑張ります‼︎


横須賀繁華街夏祭り・その5〜男だらけの前座大会〜

中央広場・盆踊り会場

 

「イッピー集まって来たダズル」

 

「やはり祭り事はこうでなくてはな」

 

櫓の上から、榛名とマッチョまるゆが集まって来た男衆を眺める

 

客足もかなり集まり、まずはステージ会場での前座が始まるのを待つ

 

《ただいまより、男だらけの盆踊り大会を開始致します》

 

「大淀ダズル」

 

会場の主催テントの中で、大淀がマイクを握っているのが見えた

 

「そう言えば、霧島は最近どうしている」

 

マッチョまるゆが気になるのは霧島の事

 

恐らくマイクマイク連呼しているからだろう

 

「霧島は元気ダズルよ。いっつも単冠湾の艦の出入りを見てくれてるダズル」

 

「今日はどうしている」

 

「ちょっと台湾に行ってるダズル」

 

「台湾…」

 

台湾と言えば、単冠湾の金剛が48年間遠征に行っている地

 

その金剛を今日は霧島が迎えに行っている

 

《まずは、大佐と中将の四人組によるサイリウムによる踊りです》

 

「メッチャ気になるダズル‼︎」

 

「サイリウムとはなんだ‼︎」

 

榛名もまるゆも、櫓から身を乗り出して会場を見始める

 

「はいっ‼︎」

 

「はいっ‼︎」

 

「はいっ‼︎」

 

「はいっ‼︎」

 

「「「「はいぃぃぃい‼︎」」」」

 

ピンク色の法被を着た四人が小走りでステージの後ろから出て来て、単横陣になる

 

ウィリアム、エドガー、リチャード…

 

「だぁ〜っはっはっは‼︎こら傑作ダズル‼︎」

 

「なっ…あの方は…」

 

最後の一人を見た時、普段の素性を知っている人間は全員すっ転んだ

 

サイリウム軍団の中にヴィンセントが混じっていたのだ‼︎

 

しかもピンク色の法被の胸の脇に

 

”I♡艦娘”

 

と、プリントしてあるので、それがまた笑いを誘う

 

「「「「レッツ‼︎ダンシン‼︎」」」」

 

軽快な音楽が流れ始め、男四人組によるキレッキレのサイリウムダンスが始まる

 

 

 

 

「はははははは‼︎」

 

「うっそだろ⁉︎」

 

マーカスは腹を抱えて笑い、アレンは膝から崩れ落ち

 

「いーわよヴィンセント‼︎キレッキレよー‼︎」

 

「ふふっ‼︎上手よリチャード‼︎」

 

イントレピッドとスパイトは、それぞれにおちょくり半分の声援を送り

 

「きらきら。びんせんときらきら」

 

「ヴィンセント、楽しそう」

 

ベンチに腰掛けたガンビアがジョンストンを膝に乗せて、いつもとは真逆で楽しそうなヴィンセントを眺め

 

「パパだ‼︎」

 

「あはは‼︎凄いや‼︎」

 

「流石はパパ」

 

会場の真ん中辺りに座っているたいほう、れーべ、まっくすも気付き、手拍子を送る

 

「ちょっとマー君‼︎あれ見て‼︎」

 

「ヴィンセント…あいつとうとうストレスで…」

 

ピンク色の浴衣に着替えたサラが嬉しそうに指差す方向にいる、キレッキレに踊るヴィンセントを見て、マークはヴィンセントの精神状態を危惧

 

それに反して、客席は大盛り上がり

 

”怖いおじさん達”と普段から敬意を込めて言われている集団の、尚且つボス的なポジションにいる四人がハチマキと法被を着ながら踊っているのを、誰一人として目を離さなかった

 

しかし、見ての通り本人達は至って真面目

 

それでも、この後続く前座が可哀想になる位爆笑をかっさらっている

 

「よ〜し、そこまでだ‼︎みんな‼︎どうだったかな‼︎」

 

サイリウムダンスが終わり、リチャードがマイクを取る

 

「楽しかったー‼︎」

 

「面白かったー‼︎」

 

「よーしよし‼︎みんな楽しめたらおじさん達は満足だ‼︎」

 

この時もマーカス達は笑いを堪えるのに必死

 

リチャード以外の三人がその場で腕を組み、ずっと頷いているからだ

 

「もっかいやってー‼︎」

 

「もっかいやって⁉︎よーし‼︎もう一回出来るか、おじさん達に聞いてみよっか‼︎」

 

どこからか聞こえて来た、子供のアンコールの声援

 

リチャードはちゃんとそれを拾い上げ、話すネタへと変えた

 

「ではまずウィリアムおじさん‼︎」

 

まずはウィリアムにマイクが向けられる

 

「おじさん、腰折れちゃう‼︎」

 

「ははははは‼︎」

 

「次はエドガーおじさん‼︎」

 

「おじさん…呼吸困難です…」

 

「ははははは‼︎」

 

二人共爆笑を取り、問題のヴィンセントにマイクが向けられる

 

「ヴィンセントおじさんはどうかな⁇」

 

「…血圧計をくれ‼︎」

 

「ははははは‼︎」

 

「キャーキャー‼︎」

 

一番爆笑をかっさらったのは、やっぱりヴィンセント

 

ギャップの時点で強過ぎる‼︎

 

 

 

 

「あ‼︎いたいた‼︎レイ、アレン‼︎」

 

「横須賀か‼︎」

 

両手にひとみといよを連れた横須賀が来た

 

「サイリウム軍団の後に20分程空いちゃったのよ。レイ、アレン、何かお願い出来る⁇」

 

「あの後にやれだと⁉︎」

 

「あれの後に行きたくねぇよ‼︎」

 

バカウケした後の前座なんて誰もやりたくない

 

「レイとアレンの歌聴きたくなって来たわ〜‼︎」

 

「えいしゃん、おうたうたう⁇」

 

「あえんしゃんもうたう⁇」

 

ひとみといよは、横須賀に買って貰ったか景品か何かのキャラメルの箱をカシャカシャ振りながらこっちを見ている

 

「大尉二人が歌うの⁉︎」

 

「見たい見たい‼︎」

 

艦娘達がゾロゾロ集まって来た

 

こうなれば背に腹はかえられん

 

「こうなりゃヤケクソだ‼︎アレン‼︎行くぞ‼︎」

 

「やってやろうじゃねぇか‼︎」

 

「やった‼︎ありがと‼︎」

 

俺は革ジャンを、アレンはジャケットを脱ぎ、横須賀に渡して舞台裏に来た

 

「よし。隊長達がサイリウム軍団なら俺達はタンクトップペアだ」

 

「ドラムは何とかあるが…後はキーボードがいりゃあいいんだが…」

 

「マーカスさんとアレンさん歌うの⁉︎」

 

タイミング良くきぬが来た

 

「確保‼︎」

 

「オーケー‼︎」

 

「えっ⁉︎ちょっと‼︎」

 

きぬを連れ、テント内の椅子に座らせ、説明をする

 

「は‼︎え‼︎きぬがですか⁉︎」

 

「現状、キーボードを操作可能なのはきぬしかいない」

 

「我々はボーカルとドラムをやらねばならぬ」

 

「そんな作戦みたいな…きぬで良ければお手伝いします‼︎」

 

「「しゃ‼︎」」

 

俺もアレンもその場でガッツポーズ

 

このメンバーなら何とかなる‼︎

 

「曲はどうしますか⁇」

 

「お前の得意な”宝城秀樹”で行くか⁇」

 

「おっしゃ‼︎なら決まりだ‼︎」

 

《続いては、大尉二人ときぬちゃんの演奏です》

 

「キャー‼︎マーカスサーン‼︎」

 

「アレンさーん‼︎」

 

テントの向こうでは、既に声援が待ち構えている

 

「よっしゃ‼︎」

 

「キャー‼︎」

 

ステージに上がり、再び声援が上がる

 

アレンときぬの演奏が始まり、俺はマイクスタンドを構え、歌い始める…

 

 

 

 

「ありがとー‼︎マーカス、感激‼︎」

 

「キャーキャー‼︎」

 

二曲を歌い終え大淀の方を見ると、手の平を出した

 

あと五分何とか繋げろとの合図だ

 

「よーし。曲が終わった所で、今日の主役を紹介しよう‼︎」

 

「マーカスサーン‼︎」

 

「はぁーい‼︎」

 

観客の皆が先に名前を言ってくれたのでそれに身を預ける事にした

 

「アレンさーん‼︎」

 

「OK‼︎」

 

「きーぬちゃーん‼︎」

 

「やっほー‼︎」

 

最後のきぬだけ、やたら武骨な集団が声を出していた

 

きぬはそれほどまで男性陣の癒しとなっている

 

「この後は俺達も参加する盆踊り大会がある。男だらけって書いてあるけど、女性の方、艦娘の子達もこぞって参加して欲しい‼︎榛名‼︎」

 

俺の声に応えて、榛名が太鼓を叩く

 

「まるゆ‼︎」

 

続いてまるゆも太鼓を叩く

 

「男だらけの盆踊り大会、スタートだ‼︎」

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