露天風呂から上がると、既に服が置いてあった
「一旦お借りしましょう」
「可愛いお服‼︎」
ラバウルさんに体を拭いて貰い、テンプラジェーナスから、可愛いジェーナスが出来上がった
「どぉ⁇ジェーナスに似合う⁇」
「お似合いですよ」
いつの間にか話す言葉も深海特有のカタコトではなくなり、ジェーナスはジャーヴィスがいつも着ている服を身に付け、ラバウルさんの前でクルリと一回転して見せた
「さぁ、出ましょうか」
「うんっ‼︎」
ラバウルさんとジェーナスが露天風呂から上がって来た
「おっ⁉︎あの子がそうだな⁇」
「ジャーヴィスと一緒だネ‼︎」
数十分前、基地に一報が来た
”ジャーヴィスの服を一式貸して欲しい”とのお達しだ
今までそんな事がなかったので、服とジャーヴィス本人を連れてスカイラグーンまで持って来た
「アナタお名前ハ⁇」
「ジェーナス‼︎」
「私はジャーヴィス‼︎」
対面する二人を見て、俺もラバウルさんも”姉妹かと思う位に良く似ている…”と言うのが感想だった
「あ〜…俺、表見てくる。アレンも来てるんだ」
「なるほど。二人は任されました」
ラバウルさんはすぐに気付いた
マーカスなりの気遣いだ、と
その後、ジャーヴィスとジェーナスはラバウルさんの近くでお話をしたり、おままごとをしたりして遊んでいるのが喫茶ルームで目撃された…
広場に来ると、アレンが先に残骸を見ていた
「何か分かったか⁇」
「特殊合金なのは間違いないな。アビサル・ケープの一種だろう」
「なるほどねぇ…」
腕を組みながら深めの息を吐き、話に聞いた”転がって来た艤装”を眺める
「違いがあるとすれば、こいつは内部で栄養を賄える」
「栄養⁇」
「恐らくだが、このチューブは栄養補給の為の物だろうな。残留物にプリンみたいな物があった」
「謎だな…」
アレンと共に内部を見る
内部には数本のチューブがあり、何らかのレバーやスイッチがある
レバーやスイッチは恐らく艤装を弄る為の物だろう
問題はチューブだ
チューブは既に貴子さんか榛名が千切ったのか、途中で無くなってはいるが、内容物が滴り落ちていた
一本のチューブを手に取り、鼻に近づけてみた…
「確かにプリンだな…」
そのチューブを指差し、根元を辿る…
「どこに繋がってやがる…」
指で辿って行くと、壁の向こうにチューブが向かっていた
「後部だと…」
「開けて見るか⁇」
「内容物をみたいな」
アレンと共に艤装の背後に回り、ドリルでネジを外す
「開いたっ‼︎レイ、そっち頼む‼︎」
プシューと空気が出るか入るかの音がし、後部が開いた
「オーケー‼︎せーのっ‼︎」
「よっこら‼︎」
アレンと共に後部を開けると、中には数本のタンクがあった
「タッコナンパ…」
「ベナゲチ…」
タンクには訳の分からない言語が書いてある
「…深海の食いもんか⁇」
「ガーバイラフミロシなんか聞いた事ねぇな…」
「パンナコッタネ」
「「ヨーグル‼︎」」
振り返ると、面白半分で覗きに来たヨーグルがいた
「ヨミカタハンタイ」
「パ、ン、ナ、コッ、タ…パンナコッタか‼︎」
これなら合点が行く
タンクの中身は、パンナコッタ、チゲ鍋、白身フライバーガー
チューブから滴り落ちているのを見る限り、細かく砕いて淹れていたみたいだ
「アノコ、コレシカシラナイミタイネ」
「楽しみが増えたな⁇」
アレンが微笑むのを見て、俺も笑い返し、互いにヨーグルの方を見た
「そうだなっ‼︎ヨーグル、本当の白身フライバーガーを食べさせてあげてくれないか⁇」
「モチロン‼︎イツダッテマッテル‼︎」
艤装の蓋を閉じ、後は横須賀の解析に任せる事にした
俺達の役目は、あの子が困った時に何かをしてやればいい…