艦隊これくしょん~“楽園”と呼ばれた基地~   作:苺乙女

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短めですが、3話が終わりました

敵性勢力であった艦載機を保護し、説得に成功した彼は“フィリップ”と名乗りました



このお話では、そんな彼が、パパのために一肌脱ぎます


4話 海鷲からの救難信号(1)

「どうだ、周辺の海域に異常は無いか⁇」

 

《イマノトコロハナイヨ》

 

「了解した。引き続き基地周辺の哨戒に当たってくれ。異常があったらすぐに知らせるんだぞ⁇」

 

《ラジャー》

 

無線を切り、空を見つめる

 

あれからフィリップは、驚くべき回復力を見せた

 

話を聞くと、フィリップは母艦が撃沈され帰る場所を失い、不時着しようと場所を探し、ここに辿り着いたらしい

 

直った後、彼を空に帰そうとした

 

が、いかんせん帰る場所がない

 

それからと言うもの、フィリップは自主的に基地の周辺の警備をしてくれている

 

「パパ、あのひこうきは⁇」

 

「パパのお友達だ。仲良くするんだよ⁇」

 

「ふぃりっぷ︎」

 

《タイホウチャンカイ⁇オルスバンオネガイネ⁇》

 

「うんっ︎ふぃりっぷもきをつけてね︎」

 

《ラジャー》

 

ああ見えて、フィリップは面倒見が良い

 

たいほうが基地周辺の散策をしている時も、ちゃんと周囲を警戒してくれている

 

”提督、ちょっと来てくれへんか⁇えぇもんでけてん”

 

「分かった。たいほう、行くぞ」

 

無線機を内ポケットに入れ、たいほうと手を繋いで部屋を出た

 

”これや︎”

 

「おぉ…」

 

建造ドックに置かれていたのは、真っ白なジェットスキーと、レバーアクションのライフル

 

”何かあった時にすぐ様子見出来る様に造ったんや。バックパックには、応急処理程度やけど手当が出来るキット、後は防水加工のライフルとそれ入れる肩がけの入れもんや”

 

「仕事早いな…素晴らしい」

 

”敵味方関係無く助ける提督に惚れて造ったんや。戦闘機もちょっとずつやけど進行しとるで⁇”

 

「ありがとうな。これは絶対使う時が来る」

 

”たいほうにはこれや”

 

妖精が取り出したのは、”F”と書かれたカートリッジ

 

”これにフィリップを格納出来るんや”

 

「スゲェな…」

 

「たいほうにくれるの⁇」

 

”せや。それで毎日フィリップ発艦さしたり。フィリップは艦載機やさかい、そっちからの方が綺麗に飛べる”

 

「たいほうがんばるね」

 

「ん、いい子だ」

 

カートリッジを大事そうに抱え、彼女の頭に置いた私の手を嬉しそうに堪能する

 

「さっ︎そろそろフィリップが帰って来る。準備しよう」

 

「ようせいさん、ありがとう︎」

 

”用心し〜や〜”

 

私達は建造ドックを出た

 

 

 

 

 

「どうだフィリップ。そろそろ哨戒を解こう。疲れたろ」

 

《ラジャー》

 

「よし、今日からたいほうが母艦の代わりになる。着艦体制が取れ次第連絡してくれ」

 

《ラジ…チョットマッテ》

 

「どうした⁇」

 

《シンカイセイカンダ…》

 

「何…」

 

平和だった基地に、緊張が走る

 

《シンカイセイカンイッセキカクニン︎》

 

「様子を見れるか︎」

 

《ラジャー》

 

その言葉を最後に、しばらく連絡が無かった

 

「帰るべき場所に帰っ…」

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