ここまでお付き合い頂き、誠にありがとうございます
これからも少しずつではありますが、更新を続けて参ります
これから少しの間、マーカスが“元のマーカス”へと戻ります
ずっと死神や悪魔と言われ続けたマーカス
ここいらで一丁ブチギレます
「手荒い歓迎だな」
降りた途端に自動小銃を向けられる
「イージス艦を撃沈した責任を果たして貰おうか」
「退け。お前達に用は無い」
目の前にいた一人を突き飛ばし、基地内部へと向かおうとした
「撃て‼︎」と聞こえた時には、体に銃弾が数発当たっていた
「…面倒な奴等だ」
ため息混じりに振り向き、それと同時にピストルを取り出し、全員の足を撃ち抜く
「化け物が…」
「死なないだけマシと思え」
無言のままコートを着直し、ピストルをしまいながら再び基地内部を目指す
《創造主。聞こえるでち⁇》
タナトスから無線が入る
「なんだ」
《そこのトップがいるのは三階の執務室でち》
「そうか。俺の目的は違う」
《そいつに居場所を聞けばいいでち》
タナトスの言う通りだ
今の所、犯人の居場所は分からない
どの道ここのトップと話し合いになるだろう
だったら先に顔を拝んだ方が早い
タナトスに言われた通り、階段を上がる…
手薄な基地だ
それとも、部屋の中で大勢が待機しているのか⁇
《そこでち》
三階に着き、執務室の前に来た
「貴様がオルコット大尉か」
部屋の扉を開けると、今かと待ち受けていたであろう、中年男性が一人、尊厳のある椅子に座っているのが目に入った
「だったらなんだ」
「イージス艦撃沈の罪は重いぞ」
「主旨と違うな。俺はその話は聞いていない」
ジュラルミンケースを机に置きながら、話を続ける
「昨日深夜、深海に時限爆弾を巻き付けた奴がいるらしいな」
「まずは此方の要求からだ」
「そうか」
ジュラルミンケースを開け、中からベルトの様なものを取り出す
それを手に持ち、一気に中年男性に駆け寄る
「暴力か⁇ん⁇」
「そうだな」
カチャリ…
そう音がした時には、中年男性の首にそれは巻かれていた
「早く吐いた方が身の為だぞ」
「なんだ、これは」
中年男性の首に巻かれたそれは、イーサンに巻かれた物より威力は弱いが、起爆したらひとたまりも無い爆弾
イーサンに巻かれた物と同じ時限式であり、残り時間は3分
「イーサンにした事と同じ事だ」
「はっ‼︎私を脅した所で何も話さんぞ‼︎」
「心配するな。お前の家族もすぐにそっちに送ってやる」
この時、中年男性の背後にある窓ガラスが目に入った
いつもの俺ならもっと穏やかな顔をしているのだろう
だが、窓ガラスに映った自分の顔は真顔のまま、ほんの少しだけ口角を上げた酷い顔だった…
「主犯はどこにいる」
中年男性の目の前の机に腰掛け、タバコに火を点けながら質問を続ける
「…」
「そうか。得意の沈黙か」
「…」
「お前の周りの連中は不幸な奴だ。お前のせいで何の罪もないまま死ぬ」
「お前に罪の意識はないのか⁇」
「罪の意識か」
そう言われ、少し悩むフリをする
「そんなもの、空に捨てて来た」
「…あんたの指揮官に言われた通り、ここを出て右にある会議室に招集してある」
「そうか」
机から立ち上がり、ジュラルミンケースを持って執務室を出ようとした
「おい‼︎話しただろう‼︎」
「あぁ。話したな」
「これを外せ‼︎」
首輪式の爆弾を外してくれと言う中年男性
俺は足を止めるも、外すつもりはない
「イーサンも同じ事を言ったはずだ」
「私は関係ない‼︎部下が勝手にした事だ‼︎」
あまりにも情けない男性の言い分を聞き、呆れ果てながら無視して部屋を出た