艦隊これくしょん~“楽園”と呼ばれた基地~   作:苺乙女

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題名は変わりますが、前回の続きです

手掴みで鯉を引き上げるのをやめないアトランタ

果たしてアトランタは何をしたいのか…


275話 ベイビーギャルと釣り堀

「ア'' ド ラ'' ン'' ダーッ‼︎」

 

錦鯉を捕まえてからも、アトランタは取るのを止めずにいる

 

貴子が何度引っ張ろうが抱き上げようが、アトランタは踏ん張っているのか、絶対止めない

 

バシャバシャ‼︎

 

「コラ‼︎」

 

再びアトランタが鯉を捕まえる

 

「放して欲しいよ〜ってしてるわよ⁇」

 

貴子が言うのを聞いているのかいないのか、アトランタは鯉を放す

 

…私のバケツに

 

「あとらんた、パパとたいほうのまねしてるのかな⁇」

 

「そうかも知れないな…」

 

「アトランタ⁉︎いつかハマるわよ⁉︎」

 

貴子の声に一旦は顔を向けるが、アトランタは再びパンを釣り堀に浸す

 

「あはははは‼︎貴子さんに似てますね‼︎」

 

「まりちゃん⁇」

 

貴子の視線がまりに向く

 

「ひぐっ‼︎あいやいやいや‼︎そう言う訳じゃなくてですね‼︎」

 

「アトランタ⁇まりちゃんにパンありがとうは⁇」

 

「こっちにしよっか‼︎ほいっ‼︎」

 

まりが持って来たのは、子供用の釣竿

 

糸の代わりに紐になっており、針も無く安全仕様

 

「ここにパンをくくって…ほいっ‼︎」

 

パンを付けて貰い、アトランタはまりから釣竿を受け取る

 

「まりちゃんにありがとうは⁇」

 

アトランタはまりの方を見て、釣竿を持っていない方の腕でチャンピオンポーズをした

 

「まりちゃん、ホントにありがとね⁇」

 

「いえいえ‼︎おっ‼︎隊長さんもたいほうちゃんも釣れてるねぇ‼︎」

 

「でかいきんぎょたくさんつれたよ‼︎」

 

「良かった良かった‼︎隊長さんは鯉二匹じゃん‼︎凄い凄い‼︎」

 

「その、まぁ…な⁇」

 

まさかアトランタが取ったとは言えまい…

 

まりがカウンターに戻り、アトランタはようやく鯉の生け捕りを止めた

 

たいほうの言う通り、私達のマネをしていただけみたいだ

 

アトランタは釣竿を持って貴子に膝に乗せられ、釣り糸を垂らす

 

時々魚か何かがパンを食べてバシャバシャとすると、アトランタは指を差して貴子を見る

 

貴子はメロンソーダを飲みながら、アトランタを見てようやくニコニコし始めた

 

数十分後…

 

「いっぱいつれたね‼︎」

 

「そろそろ終わりにするか⁇」

 

「うんっ‼︎」

 

釣れた魚が入ったバケツを持ち、まりのいるカウンターに来た

 

「おっ‼︎沢山釣れたね‼︎」

 

「なんぽいんとかな⁇」

 

まりがたいほうの持って来たバケツの中にいる魚を数える

 

「25ポイントだね‼︎好きなのと交換出来るよ‼︎」

 

「やったね‼︎」

 

たいほうは早速お菓子のコーナーに向かう

 

「隊長さんはデッカいの釣れたねぇ…」

 

「アトランタが手掴みで…その…」

 

「あははははは‼︎やるじゃんアトランタちゃん‼︎48ポイントだね‼︎いいよ、分かり易く50ポイント分で‼︎」

 

「ありがとう」

 

さて、何と交換しようか…

 

アトランタに視線を向けると、何かを指差している

 

「鯉のぬいぐるみか」

 

どうやらアトランタは鯉のぬいぐるみが欲しい様子

 

「パパ‼︎あれならあとらんたが、すてぃんぐれいたたいてもいたくないよ‼︎」

 

お菓子を選び終えたたいほうが戻って来て、レイの為にも鯉のぬいぐるみを選べと言う

 

「それは何ポイントだ⁇」

 

「これは20ポイント‼︎」

 

50ポイントなら後30ポイント余るな

 

「たいほうは何が欲しい⁇」

 

「たいほうぴんばっちほしい‼︎」

 

たいほうの目線の先には、鯉をデフォルメしたメタルピンバッチがある

 

「これはこの釣り堀限定のピンバッチなんだ‼︎15ポイントだよ‼︎」

 

「じゃあ、それを二つと、鯉のぬいぐるみを」

 

「ほいほい。まずは、ピンバッチ‼︎」

 

カウンターにピンバッチが二つ置かれる

 

「ぬいぐるみはどれにしよっか‼︎」

 

まりは数種類ある鯉のぬいぐるみをカウンターに置き、アトランタに見せる

 

色は、赤、黒、赤白の迷彩の三種類

 

「これかな⁇」

 

まりはまずは、赤色の鯉のぬいぐるみをアトランタの前に出す

 

「コラ‼︎」

 

貴子が怒る

 

アトランタは差し出された赤色の鯉のぬいぐるみを手で弾いた

 

「じゃあこれかな⁇」

 

次は黒色の鯉

 

「おぉっ⁇これかな⁇」

 

アトランタは黒色の鯉のぬいぐるみを手に取った

 

が…

 

「コラ‼︎」

 

「おりょ〜‼︎」

 

また貴子が怒る

 

アトランタは数回黒色の鯉のぬいぐるみを見た後、カウンターの向こうに放り投げた

 

「激おこかな⁉︎じゃあこれだね‼︎」

 

最後に渡された、赤白の迷彩の鯉のぬいぐるみ

 

アトランタはそれを手に取り、ぬいぐるみを回してマジマジと見始める

 

「…どうだっ」

 

「アトランタ⁇」

 

貴子がアトランタを呼ぶと、アトランタは嬉しそうに手にした鯉のぬいぐるみを上下に振る

 

「良かった良かった‼︎それが欲しかったんだね‼︎」

 

「たいほうはピンバッチでいいのか⁇」

 

「うんっ‼︎」

 

「これからお昼ご飯⁇」

 

「パースのピザ屋に行こうって話をしていたんだ」

 

そう言うと、まりはカウンターから身を乗り出す勢いで話し始めた

 

「メッチャ美味しいよ‼︎オススメはソーセージピザ‼︎なんてったって具が絶妙なサイズなんだ‼︎」

 

「たのしみだね‼︎」

 

「よしっ‼︎行くか‼︎まり、ありがとうな⁇」

 

「また遊びに来てね‼︎」

 

「まりちゃん、ありがとうね⁇アトランタ⁇ありがとうは⁇」

 

アトランタは一応まりの方に向き、片手で鯉のぬいぐるみを掲げる

 

「よっぽど嬉しいみたいで良かった良かった‼︎貴子さん、次は釣りしに来て下さいね⁇」

 

「その時はちゃんと真面目にするわ⁇」

 

まりに見送られ、釣り堀を後にする…

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