次の日の朝…
「ホーネットのニーチャン⁇」
「そう‼︎オニーチャン‼︎」
ガンビアに身支度して貰うホーネットを見て、ようやくホーネットがまだ産まれたてだと実感するアレン
「驚きましたか⁇」
「実感が湧かなかっただけです。では、行って参ります‼︎」
「お気を付けて。今日は帰り次第、チェスをしましょう」
「了解です、キャプテン‼︎」
ラバウルさんとガンビアに見送られ、アレンとホーネットは高速艇に乗る…
「ニーチャンもホーネットと一緒の所⁇」
「ニーチャンは横須賀でお仕事があるんだ。後で迎えに行くからな⁇」
「うんっ‼︎」
ホーネットはそれを聞くと、外を眺め始めた
「園児部では何するんだ⁇」
「お歌歌って、ジェーナスと積み木して、マッチャンとお絵かきして…後、シチュー食べる‼︎」
「相変わらずシチューか…」
園児部では変わらずシチューが出されている
が、流石にそこは学んだ榛名
最近ビーフシチューの作り方を覚えたらしく、給食にも出ているらしい
…大して変わらない気もするが
「ニーチャン」
「ん⁇」
「海の上に人がいるよ」
「どれっ…」
ホーネットと同じ目線にするアレン
その先には、照月と涼月がいた
「あ‼︎アレンさんだぁ〜‼︎」
「おはようございますっ…‼︎」
アレンに気付いた二人は、高速艇に寄って来た
「ニーチャンのお友達⁇」
「そっ。照月ちゃんと、涼月ちゃん‼︎」
「よろしくね‼︎え〜と…」
「あたしホーネット‼︎」
ホーネットは元気よく自己紹介する
そんなホーネットを見て、照月とアレンはたいほうを思い出していた
たいほうも普段は自分の事を「たいほう」と言う
そして、誰かに自己紹介する時は「あたし」になる
「今日はね‼︎迅鯨さんと大鯨さんって人が、い〜っぱいご飯作ってくれるんだぁ〜‼︎」
「レイも横須賀にいるのか⁇」
「うんっ‼︎アレンさん、照月達が着くまで護衛してあげるね‼︎」
「助かるよ‼︎」
照月と涼月は少しだけ離れ、横須賀に着くまで高速艇の両サイドで護衛をしてくれた…
横須賀に着き、照月達は広場へ
俺とホーネットは園児部へと向かう
「ニーチャン、Hand‼︎」
「おっ‼︎そうだな‼︎手繋いで行こうな⁇」
アレンとホーネットは手を繋いで学校の門の前に来た
「マーカスさん‼︎おはようだぜ‼︎」
「行って来ます‼︎」
「おっ‼︎嵐‼︎谷風‼︎行ってらっしゃい‼︎」
学校の門の前にレイがいた
「おーやおやおやおやアレン君‼︎随分マブい女性と腕を組んでいるではないか‼︎」
一番ヤバい奴に気付かれた…
「やぁやぁレイさん‼︎今日は蒸し暑いですなぁ‼︎」
「あたしホーネット‼︎」
「マーカス・スティングレイ。大尉だ」
ホーネットとレイは握手する
「高等部辺りの先生か⁇」
「まぁ、中に入ろう」
レイはアレンとホーネットの少し後ろを歩く
「俺は園児部に用があるんだ。後でアイスコーヒーでも飲もうや」
「奇遇だな。俺もだ」
「ほほぅ。園児部の先生だな…」
何も知らないレイを見て、ニヤリとするアレン
「おはようございます‼︎」
「Good Morning‼︎」
「あ、おはようございます、アレンさん、ホーネットちゃん」
「じゃあホーネット⁇また後で迎えに来る…」
アレンの目の前で、既にジャーヴィスと一緒に積み木をし始めたホーネット
アレンがレイに視線を戻すと、目を見開いて口も半開きになって驚いているレイがいた
「すまん。お前の娘とは…」
「妹だ」
「…アイスコーヒー飲むか‼︎」
「そうしよう‼︎」
互いの妹を園児部に置き、二人の兄は学校を出た
いつもなら灰皿付きのベンチで缶のアイスコーヒーを飲むのだが、流石に今日は間宮に入る
「いらっしゃいませ〜‼︎」
中に入ると伊良湖が出迎えてくれた
これだけ暑いと間宮も大盛況だ
「二階の喫煙室空いてるか⁇」
「空いてますよ‼︎」
「アイスコーヒーを二つ頼む」
「畏まりました〜」
間宮の二階は個室になっており、喫煙室しかない
たまに艦娘と短時間の逢引をする為にここを利用する人が増えて来た
二階に上がり、アレンと個室に入った途端に互いにタバコに火を点ける
俺は窓際に立ち、港とアレンの半々を見る
アレンは机を挟んだ向こうに座っている
「決まったか⁇新しい潜水艦の名前とAIの名前」
「AIは決まったぞ‼︎」
「どんなだ⁇」
「“ヨナ”だ。あの子にはヒュプノスの絶対防御、親潮の適応変化機能が搭載されている。常に次の攻撃と敵の位置を把握しているんだ」
「正に預言者、だな⁇」
「そういう事さっ」
「潜水艦の名前は⁇」
「そうだな…あの潜水艦は“タナトス級の後継艦”になるんだ。級番が変わるらしい。それで悩んでる。とはいえ、二つには絞れた」
「どんなだ⁇」
「一つは“ワタツミ級”日本の海の神様だな」
「いい名前だな」
「もう一つはスカーサ…」
二つ目の候補を言おうとした時、部屋がノックされた
「アイスコーヒーお待たせしました‼︎」
伊良湖にアイスコーヒーを置いて貰い、早速口にする
「後でヨナに会ってくれないか⁇」
「勿論だっ‼︎」
今しばらく二人してアイスコーヒーを堪能
俺がタバコを三本吸った後、間宮を出る…