翌日。キリトとユウは転移門前で待機。
「………来ねぇな。ユウ、暇だからしりとりでもやろうぜ」
「ゼクロム」
「村人」
「トルネード」
「ドラゴンボール」
「ルーク」
「クラウド」
「ドラゴンボールZ」
「トイザらス」
「スライド」
「ドンマイ」
「井戸」
「ドット」
「トド」
「ドラゴンボールAF」
「フード」
「土器」
「木戸(孝允)」
「………おい!暇潰しのしりとりに全力で勝ちに来るか⁉︎」
「何事も、やるからには本気で」
「クエストの途中で寝る奴の台詞か!」
「いいから続き。どだよ」
「うーむ……。ど、か……。ドラゴンボールG……」
「退いてぇーっ!」
と、言いかけた所で、ドサッと何かがキリトに被さった。
「おにい?ドラゴンボールネタ飽きた」
「少しは心配しろよ!………つーか、なにこれ……?」
言いながら、未だ状況を理解してないキリトは、目の前の膨らみを掴んだ。
「きゃっ」
「へっ?」
「おお。ラッキースケベ…それも乳揉みとは、さすがおにいっ」
「や、ヤァーーーッッ‼︎‼︎」
ものっそい叫び声と共にキリトの顔面に手のひらが減り込んだ。
「ヴッ⁉︎」
そのままぶっ飛ばされるキリト。
「ないすしょっと」
ユウは呟き、おにいをぶっ飛ばした人物を見た。そこにはアスナが自分の胸を隠すように肩を抱いて、真っ赤な顔で座り込んでいた。
「や、やぁ……おはようアスナ」
気まずい引きつった笑顔でキリトはそう言った。おそらくアスナはぶっ殺してやろうかと思っただろうが、後ろから血盟騎士団の男が現れ、すぐにキリトの後ろに隠れた。
「ア……アスナ様、勝手なことをされては困ります……!さあ、アスナ様、ギルド本部まで戻りましょう」
「嫌よ、今日は活動日じゃないわよ!……だいたい、あんたなんで朝から家の前に張り込んでるのよ⁉︎」
「ふる、どうせこんなこともあろうと思いまして、私一ヶ月前からずっとセルムブルグで早朝より監視の任務についておりました」
「そ……それ、団長の指示じゃないわよね……?」
「私の任務はアスナ様の護衛です!それには当然のご自宅の監視も……」
「ふ……含まれないわよバカ!」
すると、ユウが口を挟んだ。
「ストーカーの所業」
「なに?貴様、今なんと言った?」
「仕事を言い訳にして好きな女性の家の前に張り込み、上司の許可も得ないで独断行動、清々しくダメ人間」
「なっ……⁉︎」
「その上、むしろストーカーする相手にまるで自分が正しいことしてるかのように説教する。ストーカーの分際で何様?」
「こ、このっ……!クソガキの癖に生意気を言うなッ‼︎引っ込んでいろ!」
「逆ギレ、ってことは図星?感情を表に出し過ぎ。ポーカーフェイスを知れ」
「貴様……!そこまで言うからには血盟騎士団に逆らうほどの腕前があるんだろうな……」
「なぜそうなる……意味わからん……」
だが、ユウの呆れを無視してクラディールは剣を取り出した。すると、その前にキリトが立ちはだかる。
「おっと。妹には手出しさせないよ。やるなら俺とやれ」
「貴様ら……!噂のビーター兄妹か……!おもしろい」
すると、クラディールはデュエル申請を出した。
「俺が勝ったら、今日1日アスナを貸してもらうぜ」
「いいだろう。私が勝てばそこの妹と共に私に土下座をしてもらう。この大勢のプレイヤーの前でな」
「いいよ」
「おにい、負けたら眼球にデコピン」
「プレッシャーを掛けるな!」
で、デュエル開始。だが、最初のお互いの一振りで決着は着いた。キリトの武器破壊により、クラディールの剣は砕け散った。
「なっ……⁉︎」
「武器を替えて仕切り直すなら付き合うけど……もういいんじゃないかな」
「このっ……!貴様、殺す……!絶対に殺すぞ……!」
そう呟くと、武器を変えて突っ込んでくるクラディール。だが、その武器をアスナが弾いた。
「クラディール、血盟騎士団副団長として命じます。本日をもって護衛役を解任。別命があるまでギルド本部にて待機。以上」
「なん……なんだと………この……」
だが、それを無視してアスナはキリトとユウを引っ張ってフィールドへ出て行った。