もし、キリトに実妹がいたら   作:スパイラル大沼

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第31話

 

 

 

 

二十二層。ユウとキリトとアスナはそこで暮らす事にした。で、今は朝。キリトとユウは二人で同じベッドに寝ている(ユウの独断で)。そんな2人をアスナは早起きしてジッと見ていた。

 

「………………」

 

そんなキリトの顔を見ながら、アスナは思った。

 

「何歳なんだろう……」

 

戦闘中やユウと一緒にいる時のキリトは兄貴の顔に見える。頼れるお兄ちゃん、といった感じの。だが、こうして寝ているキリトの顔を見ると、幼く見えるのだ。やがて、ぼんやり考えてるうちに、本気で悩んでしまった。よくあるよね、こういうこと。

さらに顔を近づけて、キリトの顔を覗いた時だ。視線を感じた。目だけ動かしてその感じた方向を見ると、ユウの目が開いていた。

 

「んなっ……あっ………違っ………!」

 

言い訳も訂正も出てこないままただ声だねを漏らしていると、ユウが先に声を漏らした。

 

「襲ってるの………?」

 

「違うわよっ‼︎」

 

すると、のそーっとキリトが起き上がる。

 

「ふわあぁぁ……なんだよっ、騒がしいな……」

 

「あっ、ごめんねキリトくん。起こしちゃった?」

 

「ていうか、犯しちゃってた」

 

「ユウちゃん!」

 

 

 

 

目玉焼きと黒パン、サラダにコーヒーの朝食(ユウだけチョコレートパフェ)を終え、アスナは両手をパチンと合わせた。

 

「さて!今日はどこに遊びに行こっか」

 

「お前なあ、身も蓋もない言い方するなよ」

 

「だって毎日が楽しいんだもん」

 

この三人が暮らすようになってから、しばらく遊んでばかりだ。この前の一件を盾に、ユウがヒースクリフ相手に巧妙に交渉した結果、長期休暇をもらえた次第である。

 

「ユウちゃんは遊びに行きたいよね?」

 

「どーでもいい」

 

「どーでも⁉︎どっちでもじゃなくて⁉︎」

 

ユウの思いの外冷たい反応にアスナはガビーんとするが、すぐにキリトに向き直る。

 

「キリトくんは?」

 

「ああ、それならいいところがあるぞ」

 

「本当⁉︎どこどこ?」

 

すると、キリトがマップを呼び出して、指を指す。指したのは少し家から離れたところの森が深くなっている辺り。

 

「昨日、村で聞いた噂なんだけどな……。出るんだってさ」

 

「は?」

 

アスナはきょとんと聞き返す。

 

「何が?」

 

「幽霊」

 

凍りつくアスナとぷふっと笑うユウ。

 

「なんだよユウ。怖くないのか?」

 

「そんなの、転移アイテムを知らないプレイヤーが見間違えたか、アストラル系のモンスターってオチ」

 

「そ、そうだよねユウちゃん!ま、まったくキリトくん!ビックリさせないでよ!」

 

「………怖いのアスナ?」

 

「そ、そんなわけないじゃない!」

 

「おにい、その幽霊やっぱ本物じゃない⁉︎」

 

「ユウちゃん⁉︎どういう意味⁉︎」

 

「例えば、恨みを持って死んだプレイヤーがナーヴギアに取り憑いたとか……」

 

「あ、あれだ。自殺したプレイヤーの霊とかな」

 

「や、やめてよーーーー!」

 

アスナが泣きそうになったので二人はとりあえず止まる。が、明らかに楽しんでる表情だ。するとアスナはムッとして2人に言った。

 

「いいわ、行きましょう。幽霊なんていないってことを証明しに」

 

「ちょろっ」

 

「何か言った?ユウちゃん」

 

「な、なんでもない……」

 

ニッコリ笑うアスナが怖い。

 

「じゃあ、決定だな」

 

そんなわけで、三人は出掛ける準備を始めた。

 

 

 

 

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