もし、キリトに実妹がいたら   作:スパイラル大沼

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第50話

 

 

 

ALOはアップデート中。柚葉は部屋でゴロゴロしている。が、ドスドスドスッという足音を確認した瞬間、速攻でベッドの下に隠れた。その2秒後、

 

「柚葉ちゃーん!」

 

バタンッ‼︎という音とアホアホしい声とともに直葉が入ってきた。

 

「って、あれ?いないなぁ……おトイレかなあ?」

 

バタンと扉の閉まる音がした。

 

「ふぅ……」

 

安心してベッドの下から出てくる柚葉。

 

「ふぅーん、そこにいたんだ?」

 

「っ‼︎⁉︎」

 

声がする方向を慌てて見ると直葉がにこにこして立っていた。急いでまたベッドの下に潜ろうとするが、足を掴まれて引きずり出されてしまう。

 

「あうぅうっ‼︎」

 

「柚葉ちゃんGETだゼ☆」

 

「〜〜〜っ‼︎〜〜〜っ‼︎」

 

ぎゅーっと抱き締める直葉。手をジタバタさせる柚葉。

 

「も〜照れなくてもいいのに♪」

 

「〜〜〜ッ(イラッ)‼︎」

 

ムカついた柚葉は顔面の前の直葉の胸を思いっきり噛んだ。

 

「痛っ」

 

怯んだ直葉の一瞬の隙をついて逃げる柚葉。「おっぱい噛まれた〜っ!」と浮かれる直葉を捨て置いて、リビングに逃げ込んだ。リビングでは、和人がハガキを読んでいた。

 

「あ、ユズ。ちょうどよかった」

 

「? おにい?」

 

「今日のアスナのお見舞いだけどさ、俺バイクの免許取り行くことになってたのすっかり忘れてたから行けないわ。悪いけど、スグと二人で行ってきてくれ」

 

「」

 

死ぬのに持って来いの1日が始まりを告げた。

 

 

 

 

駅に向かう途中。

 

「〜♪」

 

陽気に鼻歌を歌う直葉と目が死んでる柚葉が並んで歩く。

 

「いやー柚葉ちゃんとデートなんて、夢みたいだようん」

 

さりげなく柚葉の手を握ろうとした直葉の足を思いっきり踏みつけた。

 

「ッッッ‼︎⁉︎」

 

「触らないで」

 

ふんっと鼻息を鳴らして先を歩く柚葉。

 

(軽くて可愛かったとは言えない……)

 

ニマニマしながらついていく直葉だった。で、電車。切符の買い方が分からない柚葉の分と自分の分を買って、直葉は柚葉と電車に乗る。キュッとまた手を握った。

 

「むっ」

 

「電車の中は仕方ないでしょ?柚葉ちゃん、普通の子よりも小さいし」

 

「むう……仕方ないっ」

 

渋々、了承する柚葉。

 

「ね、柚葉ちゃん」

 

「なにっ」

 

「これから会いに行く人ってどんな人なの?」

 

「アスナ。SAOの時に、おにいと一緒におせわになってた」

 

「ふーん……」

 

「最初の方は、攻略馬鹿の鬼軍曹だったけど、いつの間にかかなり優しい人になってた」

 

「へぇー。強かったの?」

 

「たいしたことない」

 

(負けず嫌いなこの子の意見はアテにならないな……)

 

なんて話してると、池袋に到着した。

 

 

 

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