もし、キリトに実妹がいたら   作:スパイラル大沼

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第51話

 

 

 

病院に到着。そのまま病室へ。

 

「アスナ、来たよ」

 

静かに言う柚葉。そのままペタンと椅子に腰を下ろした。ベッドの上ではアスナが死んだように目を閉じている。柚葉は寂しそうにそのアスナを眺めていた。その瞬間、SAOでのアスナとの思い出が蘇ってきた。最初のボス攻略から圏内事件、そしてキリトと一緒にステージトラップに落ちた自分を助けてくれたこと。それから74層のボス攻略やらユイの時やら、とにかく色々と思い出していた。

 

「あすな……」

 

カタカタと震える。普段の直葉なら、そんな様子の柚葉に全力で抱きついていたが、今に限っては出来なかった。

 

「スグねえ」

 

「ん?」

 

「帰ろう」

 

「も、もう?」

 

「お見舞いって、何すればいいか分からない」

 

「そ、そんな理由⁉︎」

 

「それに、お見舞いの物買うの忘れた。帰ろう」

 

「そ、そう……いいけど」

 

二人はそのまま帰った。

 

 

 

 

で、ALOにログイン。

 

「さて、じゃあ行こうか!」

 

リーファが元気良く言った。すると、キリトもユウも微笑む。アルンの街の中央の木、世界樹に全員が向かった。

 

「あれが……世界樹……」

 

「うん……。すごいね……」

 

キリトとリーファが声を漏らした。

 

「えーと確か、あの樹の上にも街があって、そこに……」

 

「妖精王オベイロンと、光の妖精アルフが住んでいて、王に最初に謁見できた種族はアルフに転生できる……って言われてるわ」

 

「……………」

 

「おにい、とりあえず、根元まで」

 

「あ、ああ。そうだな」

 

そのまま三人は根元まで飛んだ。

 

 

 

 

そのまま根元へ着地しようとした時だ。キリトのポケットのユイが真剣な顔で食い入るように上空を見上げている。

 

「ゆい……?」

 

ユウが聞くと、ユイは答えた。

 

「ママ……ママがいます」

 

「な…………」

 

「本当っ?」

 

「間違いありません!このプレイヤーIDは、ママのものです……座標はまっすぐこの上空です!」

 

その瞬間、ユウは飛んだ。真上にものっそい勢いで。

 

「ち、ちょっとユウ⁉︎」

 

リーファの声を無視して上空へ翔ぶ。だが、飛行制限によって弾かれ、ユウは落下した。

 

「ユウ!」

 

急いでキリトが下で抱き抱えた。

 

「ユウ、無理するな……ぶほっ!」

 

だが、キリトの顔面を手で押し付けてもう一度飛んだ。

 

「バッ……ユウ!」

 

そのユウの腕をリーファは掴んだ。

 

「やめなさい!むりだよ、そこから上には行けないのよ!」

 

「っ」

 

悔しそうに歯噛みするユウだった。その時だ。上空から何かが落ちてきた。

 

「!」

 

「なんだ、あれ?」

 

キリトがそれをキャッチする。

 

「リーファ、これなんだか分かるか?」

 

「さ、さぁ……カード?少なくともあたしは見たことないけど……」

 

「ユイ、分かるか?」

 

キリトが聞くと、ユイは答えた。

 

「これは、システム管理用のアクセス・コードです‼︎」

 

「っ⁉︎」

 

言われてキリトは上を見た。

 

「そうか……。そんなものが理由もなく落ちてくるわけがないよな。これは、多分……」

 

「はい。ママが私達に気づいて落としたんだと思います」

 

すると、キリトはユウを見た。ユウもコクリと頷くと、リーファを見た。

 

「リーファ、世界樹の中に通じてるゲートって何処にある?」

 

「え……あれは樹の根元にあるドームの中だけど……。で、でも無理だよ。あそこはガーディアンに守られてて、今までどんな大軍団でも突破できなかったんだよ」

 

「それでも、やらなきゃだめ」

 

ユウはそう言うと、ドームに向かった。

 

「じゃ、本当にありがとうなリーファ。これからは、俺とユウでなんとかするから」

 

「う、うん……」

 

気が進まないながらもリーファは散文的に返事をした。そして、キリトとユウはドームの中へ入った。

 

「やれるな、ユウ」

 

「もちろん。死んでもいいゲームなんて、ぬるすぎ」

 

「ああ、そうだな。ユイ、頭引っ込めてろよ」

 

「了解しました」

 

そして、三人はアスナを救いに世界樹へ突っ込んだ。

 

 

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