「いくぜ、ユウ」
「りょっ」
二人はそれだけ言うと飛び立った。出てくるガーディアン。先に先行したのはユウだった。敵の攻撃を全部躱し、薙刀を振り回して反撃する。そのあとにキリトも飛んだ。
「一人一人はたいしたことない、けど……」
「数が、多過ぎ……!」
ユウは奥歯を噛んだ。
「お姉ちゃん!右上、来ます!」
「ッッ‼︎」
ユイに言われて無理矢理反応するユウ。そいつはなんとか倒した時だ。ドスッと矢が突き刺さった。
「ッ!」
「ユウ!」
キリトが叫んだ。だが、敵の遠距離攻撃が来るため、中々助けに行けない。
「クソッ……!」
そうこうしてるうちに、ユウにさらに剣や矢が突き刺さった。
「お、にい………」
「………クソッ!」
キリトは一気にユウの元へ加速する。迫り来る敵を全て無視して、ユウの腕を掴んで自分の胸前に引き込んで抱き抱えた。
「一旦出るぞ!」
「う、うん………」
そのまま急いでそこから出て行った。
*
「クッソ……!なんだこのクエストは、難易度メチャクチャじゃねぇか……!」
言いながらキリトは回復アイテムを取り出した。だが、
「退いて!」
聞き覚えのある声がして、思わず反射的に退いてしまった。するとそいつは魔法を発動し、ユウを回復させた。
「リーファ!」
「ふぅ……もう大丈夫よ」
言われてようやく一息つくキリト。
「ヤバかったぁ〜……大丈夫かユウ?」
「……………………」
「ユウ?」
返事はない。代わりにユウの目から涙が流れてきた。
「ちょっ……ユウ⁉︎」
「ゴメン、なさい……」
「…………?」
「行けたかもしれないのに、ユウの、せいで……ゴメンなさい………」
「…………泣くな。別にお前のせいじゃない。あの状況じゃ、俺かお前、どっちが先にやられててもおかしくなかった。だから、気にするな」
キリトがユウの頭を撫でてやると、ユウはなんとか泣き止んだ。
「リーファ、助けてくれてありがとな」
「う、ううん。無事で良かったよ」
「じゃ、もう一度行って来るわ」
「へ?ま、また行くの……?」
「ああ。出来る出来ないじゃない。やらなきゃいけないんだ。アスナと、上にいるやつと会わなきゃいけないんだ」
キリトがそう言った時だ。「えっ?」と声を漏らすリーファ。
「どうした?」
「今、アスナって……」
「言ってなかったか?俺とユウが助けなきゃいけないの奴の名前はアスナっていうんだ」
「…………………」
目を見開いたまま黙り込むリーファ。だが、すぐに口を開いた。
「柚葉、ちゃん………?」
「へ?」
「お兄、ちゃんなの……?」
「お兄ちゃんって、お前………。スグ、か?」
その瞬間、リーファはログアウトした。
「お、おいスグ、スグ!」
困った顔を浮かべるキリトとユウ。二人は顔を見合わせると、一応ログアウトした。