もし、キリトに実妹がいたら   作:スパイラル大沼

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第55話

 

 

あの後、和人は念のためアスナの病院へ(木刀を持って)向かった。須郷が現実で何かしてくるかもしれないと思ったからだ。案の定、ナイフで斬りつけてきた須郷を木刀でボコボコにした挙句、警察に突き出した。

で、学校が始まった。SAO生還者専用の学校である。そんな中、ユウは教室で一人でポツンとしていた。友達の作り方が分からないのだった。

 

「……………」

 

二つ上に行けばシリカ……綾野桂子がいるのだが、そこまで行く勇気はない。

 

「………いいし、友達とか、いなくて」

 

 

 

 

その頃、和人。

 

「だ、大丈夫かなユズ……友達とかいるよね?大丈夫だよね?」

 

教室でものっそい貧乏揺すりしてた。

 

「ちょっと和人くん、少し気持ち悪いわよ」

 

明日奈に隣から毒突かれ、和人はガバッと振り返った。

 

「だって!心配だろ⁉︎あいつコミュ症だからなぁ……心配だなぁ……不安だなぁ……」

 

「このシスコン……」

 

「ていうか、なんで明日奈ここにいるんだ?学年一つ上だろ?」

 

「何よ、わざわざ遊びに来てあげたんじゃない」

 

ツンッとそっぽを向く明日奈。

 

「………何怒ってんだ?」

 

「怒ってないわよ!」

 

「そ、そう…ごめん……」

 

一応、謝りながらも和人は頭を抑えた。

 

「にしてもどうしよ……まじでユズ大丈夫かな……イジメなんて起きた暁にはスグと一緒に暴動だ。乱闘パーティだ」

 

「怖いよほんとに……」

 

 

 

 

今日は打ち上げがある。だから、和人と柚葉と明日奈と直葉は三人でエギルの店へ向かった。

 

「んー!柚葉ちゃん柚葉ちゃん柚葉ちゃーん!一緒に打ち上げなんて楽しみだなー!」

 

「〜ッ‼︎〜ッ‼︎〜ッ‼︎」

 

ギューッと抱っこしたまま直葉は和人と明日奈の後ろを歩く。

 

「ねぇ、妹さんって……どういう子なの?」

 

「剣道バカ……いや、脳筋?違うな……胸に筋肉と脂肪が詰まった……」

 

と、言いかけた和人の後頭部に直葉のドロップキックが突き刺さった。

 

「余計な事言わないで」

 

「い、いきなり街中で兄にドロップキックするとは……」

 

「義兄の癖に」

 

で、直葉は再び柚葉を愛でる。後頭部を抑えて悶える和人に明日奈は小声で言った。

 

「ほんとに武闘派みたいだね……」

 

「だろ?あとそれに追加。シスコン軍そ……」

 

再びドロップキックが刺さった。

 

「お兄ちゃんに言われたくない」

 

で、また愛でる。

 

「………大丈夫?」

 

「泣きそう……」

 

 

 

 

店に入ると、既に全員が揃っていた。どっかで見たことあるプレイヤーがたくさん。リズやシリカ、クライン、エギルだけでなく、シンカーだのユリエールだのサーシャなどもいた。

 

「おいおい、俺たち遅刻はしてないぞ」

 

「へっへ、主役は最後に登場するものですからね。あんた達にはちょっと遅い時間を伝えてたのよん。さ、入った入った」

 

リズ……篠崎里香が言った。そして、全員に言った。

 

「えー、それでは皆さん、ご唱和ください。せーのぉ!」

 

『キリト、ユウ!SAOクリア、おめでとー‼︎」

 

クラッカーの音と拍手。二人のポカーンとした間抜け面にいくつものフラッシュが浴びせられた。

 

 

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