もし、キリトに実妹がいたら   作:スパイラル大沼

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第61話

 

 

 

BOBの女性用更衣室。そこにユウはいた。

 

(果たしてアレはおにいなのか……いや、試合を見ればわかる)

 

と、考えながら着替えていると、プシューッとドアが開く。シノンとさっきの女性が入って来た。

 

「って、ユウ⁉︎あなたどうしてここに⁉︎………って、あれ?ブラしてる?」

 

「何を言っているシノン。私は女だ」

 

「「えっ」」

 

今更ながらユウの外見は男っぽい。吊り上がった目に髪型はあれ、なんか武士道!って感じほポニーテールである。何より、身長は189cmくらいある。だが、シノンが今まで胸筋だと思っていた胸はただの巨乳だった。

 

「す、すごいわね……思ってたより」

 

「ところでそこの先ほどの貴様、なぜ目を隠している?」

 

キリトはユウが言っていた通り、目を隠していた。

 

「い、いや……そのっ、自己紹介してなかったから!わたっ……いや俺も、悪かったと思うけど……」

 

「「?」」

 

今度はユウとシノンが首を傾げた。で、その女性はネームカードを差し出す。

 

「キリ……ト。ふうん、面白い名前だね………って………」

 

「っ⁉︎」

 

その瞬間、ユウの顔に焦りが出たが、シノンは気にせずカードを読み上げた。

 

「Male……って、え……?でも、あなた、だって………」

 

と、口をパクパクさせるシノンだが、ユウが顔を真っ赤にしているのに気付き、ハッとする。で、キリトの顔面に廻し蹴りが入った。そのあとに、「か、隠して!」とシノンがユウに服を着せていると思われる声が聞こえた。

隠すより蹴りが先なのか、と思いつつキリトは後ろに倒れた。

 

 

 

 

数分後、どっか座れる所で三人は座った。が、ユウは机に顔を伏せたまま起き上がらない。そのユウを必死に慰めるシノン。気まずいながらも、大会のことを聞きたいので一緒にいるキリトだった。ちなみにユウが顔を伏せてる理由だが、

 

(おにいだ……このバカちんは間違いなく……。ば、バレたら終わり……『いやお前それどんなキャラ作り?』みたいになる……)

 

と、いう理由だ。

 

「大丈夫ユウ?大会終わったらこいつ通報しようね」

 

「気にしてないっ」

 

「ほ、ほら……彼女も気にしてないって言ってるし……そろそろ大会の概要を説明してもらえないかなーなんて……」

 

「うっさいカス死ね。女の子の『気にしてない』は90%『気にはしてるけど気にしないで』なんだからね」

 

「そうじゃない……ほんと、気にしないで……」

 

「ほら、メチャクチャ気にしてるじゃない!」

 

(お前が気にしろよ……)

 

そう思っても口には出さなかった。

 

 

 

 

ありがたいシノンのBOB講座のあと、ユウは一試合目なので準備した。で、転送されて出発する。その様子をモニターでキリトとシノンは見ていた。

で、さっそく転送されると、ユウは無防備に歩き出した。が、すぐに予測線がユウの頭を貫いた。その直後にその予測戦を弾丸が辿ってくる。それをユウは剣で弾いた。

 

『私に不意打ちは通用せんよ!』

 

そう言うとユウはライフルを取り出してその弾丸の飛んできた方向にものっそい速さで移動。迫り来る弾丸の雨を剣で斬ったり躱したりして、移動は木を踏み台にして移動する。

 

「なぁ、シノン。一ついいか?」

 

「何よ」

 

「あの、ユウって奴は何時ごろからいるんだ?」

 

「つい1、2週間くらい前よ。剣士なんてあの子以外いないし、強いからその話題で持ちきり」

 

「……………」

 

キリトは確信した。こいつ、妹だと。

 

「ぶふっ」

 

「ちょっと何笑ってんの怖いんだけど」

 

「いや……あのキャラ……何あれ……」

 

「はぁ?なに今更。ていうかほんと気持ち悪い。もしかしてあの子に惚れた?」

 

「うん、絶対ないよね」

 

なんて話してる間に試合は進む。ユウはようやく敵を見つけた。

 

『補足した。目標を殲滅する‼︎』

 

「ブァッハッハッハッハッ‼︎」

 

爆笑するキリトに気付かれないようにシノンはそっとキリトとの距離を置いた。そして、敵の姿を捉えると、ライフルを構えて射撃。向こうの射撃は当たらないのに、ユウの弾丸はすべて直撃した。

 

『な、なんで当たらねぇ‼︎』

 

と、声を漏らす相手。そして、敵の武器を射撃で撃ち落としたあと、懐に飛び込んで正面から斬った。

 

 

 

 

試合が終わり、ユウは戻って来た。目の前にはキリトとシノンがいた。

 

「おめでとう。と、言ってもあなたが勝つことは分かってたけどね」

 

「当然だ。それよりシノン、少年と距離を空けてるのはなんでだ?」

 

「さっきからあなたの試合見て笑ってて気持ち悪いのよこいつ」

 

「えっ?」

 

すると、キリトはニヤニヤしながら聞いた。

 

「なぁ、ユウさん、だったか?お前、兄貴いないか?」

 

「」

 

ユウは静止した。

 

 

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