もし、キリトに実妹がいたら   作:スパイラル大沼

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第63話

 

 

 

翌日の朝。決勝はまだのため、和人も柚葉も自宅で朝食を取っている。その二人に恐怖の笑顔で直葉が聞いた。

 

「ねっ、二人とも」

 

そう明るい声で言うと直葉はBOB決勝出場者一覧と書かれた画像を携帯で見せてきた。その瞬間、サッと二人は目を反らす。が、

 

「こっちを見てって言ってるの。分かんない?」

 

と、いう威圧的な声で2人を無理矢理いうことを聞かせた。

 

「ここのkiritoとyouって、どこかで見たことあるなー」

 

「す、スグ。今日の飯はなんだか美味いな」

 

「……………」

 

「すんません、なんでもないす」

 

和人が話を逸らそうとするも、眼光だけで黙らせると、直葉は続けた。

 

「二人はGGOで何やってるのかな?」

 

「や、俺は……ほら、バイトで……」

 

「ユウは、別に……まずGGOなんてやってないし……」

 

(バカ!ユズそれお前この状況じゃ煽ってんのと変わらねーよ!)

 

すると、ヒクッと直葉の頬が釣り上がる。

 

「…………へぇ、証拠は?」

 

「な、ないけど……」

 

「ま、まぁスグ……。ユズにだって事情くらい……」

 

「お兄ちゃんは黙ってて」

 

で、直葉は俯いて言った。

 

「いつもいつも二人だけで遊んでて……あたしだけ置いてけぼりじゃない……。それで、いつも危ないことに首突っ込んでて、それわかった時はあたしは何も出来なくて……」

 

と、ポツリポツリと言う直葉。和人はそれを見ながら俯いた。

 

(確かに、俺は危ないことに首を突っ込んでる……。そういえばスグと前喧嘩したのだって、ユズをSAOに巻き込んだからだったよな……)

 

とりあえず、柚葉は死銃に巻き込まないために自分の依頼の事は黙っておくことにした。

 

「スグ、俺は今菊岡さんの依頼でGGOを少し調査してるんだ」

 

「お兄ちゃんのことはどうでもいい。あたしは柚葉ちゃんが心配なの」

 

「……………」

 

思わず泣きそうになる和人だった。

 

 

 

 

で、GGO内。キリトは昨日の黒マントの男について思い出していた。

 

(まず間違いなくあいつが死銃だ。プレイヤー名はなんだ。いや待て、SAOが終わったのは去年だったな……なら、奴は初出場のはずだ。なら今回初出場の奴が分かれば……)

 

そう思ってキリトは出場メンバーを見た。

 

(俺も初出場だったわ。どれが誰だか出るのか全然わからん)

 

なんて考えてると、「キリト」と声がかかった。

 

「シノン。ユウ……さんは?」

 

「さぁ?今頃精神統一でもしてるんじゃない?なんかしてそうじゃない?」

 

ちなみにユウはまだログインすらしてない。家で漫画読んでる。

 

「まぁ……あのキャラならしてそうだな……家では絶対しないだろうけど」

 

「家では?」

 

「あ、いやなんでもない。それより聞きたいことがあるんだ」

 

「何よ」

 

「この中で去年は出てなかった名前っていくつある?」

 

「ん……どこかのムカつく光剣使いとユウを除けば三人ね」

 

「どれだ?」

 

「そんなこと聞いてどうするのよ。まさか、そいつらから狙おうって作戦?」

 

「大体あってる。教えてくれ」

 

「このペイルライダーと銃士Xと……これは、スティーブン?かしら?」

 

「ペイルライダーに……銃士X、スティーブン、か……」

 

「ちょっと、何なのよ」

 

「何でもないよ」

 

「こっちに聞くだけ聞いてあなたは何も教えてくれないんだ?」

 

ジトーっというシノンの視線に、思わずキリトは目を逸らす。で、ため息をついていった。

 

「俺がこのゲームに来た理由は遊ぶためなんかじゃないんだ」

 

「えっ?」

 

「だから言えない。君の力が必要になった時に話すさ」

 

なんてやってると、時間になった。

 

「じゃ、いこうか」

 

「ええ」

 

そんなわけで、決勝である。

 

 

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