また洞窟内。
「………そうか。分かった」
キリトが呟いた。
「どうしたのよ」
「死銃カラクリだよ。今思えばあいつ、ペイルライダーを撃とうとしたとき、一々あの拳銃の方に持ち替えてたよな」
「そ、そういえばそうだったような……」
「ずっと疑問だったんだ。なんでそんなことをする必要があるのか。多分、それは奴らにとってサインみたいなものだったんだ」
「サイン?」
「ああ。あくまで推測だけど、死銃はあの銃でプレイヤーを撃つ瞬間、リアルの方の死銃がなんらかの方法でプレイヤーも殺したんだ」
「リアルの方の死銃?どういうこと?」
「つまり、死銃は2人、いや3人はいるんだよ」
「なっ……⁉︎で、でも、住所なんて分かりっこない!………あっ」
「そう。大会に参加するときに住所を入力するだろ?あれをもし、見られていたとしたら……」
「な、なんてこと……こんな犯罪に加担してるやつが、3人も……!」
「それとシノン、聞かせて欲しい。君はあいつに、あの拳銃を向けられたか?ライフルじゃなくて、拳銃」
「む、向けられた。ユウに助けられたけど」
「! なら、落ち着いて聞いてくれシノン。君の家には既に、もう1人の死銃が潜んでいる」
「えっ……?」
「君を殺す準備は、とっくにできてるってことだ!」
その瞬間、ゾワッとした。自分のすぐ近くに、もう過去に何人も殺してる殺人鬼がいる、と。そう思うだけで吐きそうになる。
「いっ……いやっ………」
「落ち着いて。大丈夫、奴らが拳銃で殺すのは、サインであると共に奴らのルールみたいなものでもある」
「ルール?」
「そうだ。片方が勝手に独断で殺したりはしないってことだ。多分」
「………そ、そう」
「だから、落ち着いて」
キリトが言うと、シノンの嫌な緊張感も消えていった。大きく深呼吸する。
「もう、大丈夫……あなたの身体は平気なの?」
「俺は大丈夫。病院から入ってる。ぶっちゃけると、俺はある人の依頼でこのゲームに来たんだ」
「うん。なんか遊び目的じゃないってのは分かった」
「そっか……。とにかく、俺は次のサテライトキャノ…サテライト・スキャンで行く。そろそろ、ユウの援護に行かないとな。シノンはここで大人しくしててくれ。なんなら、俺がここで君を殺すよ」
「嫌」
「えっ?」
「あんた、後で私と戦うって言ったじゃない」
「あ、あー……それは……」
「死銃倒したら、次はあんたの番なんだから、覚悟しなさいよ」
「わ、分かったよ。とにかく、次のサテライト・スキャンまでここにいよう」
「ええ」
*
ユウとボロマントの方。お互いに斬り合っていた。ほとんど互角だが、やはりユウの方が押している。その時だ。2人の間にチュンチュンチュンッ‼︎と弾丸が降り注ぐ。
「「!」」
お互いに後ろに躱す。見れば、闇風がお得意のラン&ガンで突っ込んできていた。
「第三勢力か……上等ッ!」
そのまま三つ巴の戦いが始まった。