こうして、死銃事件はいつの間にか終わっていた。が、残った問題が一つ。
「リーファ〜」
「ユウちゃ〜ん♪」
桐ヶ谷家ではゆりゆららららゆるゆり大事件が起こっている。2人でポッキーゲームをしてるのを遠目で見ながら、リズがあっさりした顔で呟いた。
「……誰か、警察呼ばない?」
「落ち着いてくださいリズさん!」
シリカが止めた。が、シリカも若干通報したくなっている。ただでさえ、大人っぽいリーファと幼女っぽいユウがポッキーゲームは犯罪的だ。
「でも、本当に何があったのキリトくん?………キリトくん?」
アスナがキリトに聞くが、キリトは執事の格好をして、2人のグラスに飲み物を注ぐ。
「グラグラの実の果汁100%ジュースでございます」
「メラメラの実って言った!」
「何間違えてんのよ愚兄!」
「も、申し訳ありません……」
完全に兄妹ではなくなっていた。
「………ほんとに何があったの?」
アスナが割と本気で気になってるのか、そう呟いた時だ。
「キリトが玄関の鍵開けっ放しで出掛けたから、ユウが殺されかけたのよ」
部屋に入ってきたのは猫耳の生えたシノンだ。ALOを今日初めて始めたのだ。種族はケットシーである。
「あ、シノンッ」
ユウがリーファの胸を蹴って抱き付いた。が、シノンは困惑する。
「えっと……誰かしら?」
「? 誰って、ユウだよ」
「ゆ、ユウ⁉︎き、君が⁉︎」
「うん?」
キョトンと首をひねる猫耳ユウ。その時、ズキューンッと何かがシノンを貫いた。GGOではあのかっこよさで、ALOではこの可愛さ、ギャップ萌えという奴だ。シノンはキュッと抱き返してしまった。
「ケットシーにしてよかった……」
と、思わず呟くと、そのシノンの肩をグイッとリーファが掴んだ。
「ちょっと、ユウちゃんはあたしの妹なの。返してくれる?」
そのリーファの手をシノンは払う。
「あら、ユウの方からこっちに来たのよ?ユウの好きなようにさせてあげるのがベストじゃないの?」
「はぁ?まさかユウがあたしよりあんたを選ぶと思ってんの?どんだけめでたい頭してんの?」
「あら、ついさっき自分の胸を離れてこっちに来たのを見てなかったのかしら?」
「は?」
「あ?」
メンチを切り合う2人。間には火花が散っていた。なんてやってる間に、ユウはシノンの胸から飛び付いて、トテテと歩いてアスナの膝の上に乗って、寝息を立て始めた。
「あすな……」
「はいはい……。さ、2人ともそこまでにしなさい。じゃ、今日も新生アインクラッドの攻略、始めましょうか」
で、いつもの面子に1人加わり、また動き出すのだった。