「おにい。ユウ、出掛けて来る」
「あ、ああ。また、あいつの所にか?」
「うん」
「そっか、気を付けてな。お菓子あげるとか言われても付いて行くなよ」
「ナメんなジジー」
「冗談だよ。………あれ?今、ジジィって言った?」
そのままユウは出て行った。
*
翌日。シリカが目を覚ますと、目の前に女の子がいた。黒髪の長い女の子、自分よりおそらく歳下の子だ。
(ユウちゃん……?なんで、一緒に寝て……)
そこで眠た気に辺りを見回すと、自分の借りた部屋ではなかった。
(あたし、キリトさんの部屋で、そのまま……)
それを認識した途端、顔が真っ赤になった。が、なんとか持ち直し、キリトがまだ寝てることを確認すると、着替え始めることにした。自分の装備を一度全部外し、昨日のキリトとの打ち合わせの時にもらった装備を装備しようとした時だ。カシャッと音がした。
「ほえ?」
見ると、ユウが写真を撮っていた。しかも、下着姿のシリカがキリトを襲おうとしているように見える。
「遠近法による、スーパー神ショット……!」
段々と再び顔を真っ赤に染めていくシリカ。そして、ガバッとユウに飛び掛った。
「けっけっ…消しなさぁ〜いっ‼︎」
だが、ユウはものともせずに躱す。
「当たらなければどうということは、ないっ」
「むぎゅっ!」
そのまま壁に顔をぶつけてしまった。
「ふわあぁぁ……なんだよ、騒がしいな……」
そこで目を覚ますキリト。
「って、し、シリカ⁉︎なっなんて格好して……!」
「ほえ?………って、きゃあァァァッッ‼︎」
パニックになる2人を眺めながらユウは二人に親指を立てた。
「べすとたいみんぐ!」
*
「うぅ……ひどいよ、ユウちゃん……」
涙目になりながら47層のフィールドを歩くシリカ。その隣でキリトとユウは歩いている。
「激写が撮れた。シリカ、感謝する」
「嬉しくないよ……」
「ユウ、ちゃんと謝りなさい」
「だが、断る」
すると、キリトとシリカはため息をついた。
「どうやって育てたんですかこの子……」
「俺もわからん。気がついたらこうなってた……」
なんて話しながら進んでると、シリカの足に何かが巻きついた。
「へ?」
そのままグイッと持ち上げられた。
「ぎゃ、ぎゃあああああ⁉︎なにこれー⁉︎き、気持ち悪ー‼︎」
そのままぶら下げられた。
「や、やあああ‼︎来ないで!やだってばー!」
ほとんど目を瞑ってブンブン短剣を振り回すシリカ。
「だ、大丈夫だって。そいつは凄く弱いから。花のすぐ下の、ちょっと白っぽくなってるところを狙えば簡単に……」
「おにい、シリカの腰の花の下の白いのも弱点」
「腰の花の下……?」
腰の花→スカート、その下の白いの→パンツ。
「って、パンツじゃねぇか!」
「別にそんなこと、言ってない」
「んなっ……⁉︎てめっユウ!」
「いいから助けて下さいよぉ〜っ‼︎」
と、泣き喚くシリカだったが、急に目を見開いた。
「こんのっ……!いい加減に、しろぉ!」
自分の足を縛ってる蔓をぶった切って、そのままシリカはそのデッカい花を倒した。そして、スカートを抑えながらシリカはキリトに気恥ずかしそうに言った。
「………見ました?」
見てない、と答えるつもりだったキリト。だが、その前にユウが答えた。
「汚れ一つない、純白」
「うわああああん!」
泣きながらユウに襲い掛かるシリカを見ながらキリトはまたため息をついた。