ガート星人85%   作:リマース

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3話:おかしな奴ら

コンコンとアプールさんがノックをし、部屋に入った。

下を向いたままだが部屋をチラチラと見ると、かなり広かった。

すご……フリーザ様よりは大きくないけどさすが信頼されてる隊だけあってかなり優遇されているらしい。

どんな人達がいるんだろうと、ワクワクしていると左のドアからタオルを首に巻き汗をかいた大柄のオレンジ色の髪の男が出てきた。

 

この人が特戦隊隊長! さすが、すっごい筋肉だ……。

その人の筋肉をマジマジと見ているとその人が口を開く。

 

「アプールこいつ誰?」

「はっ、リクーム様こいつは本日入った奴でこのギニュー特戦隊に入隊しろとフリーザ様が」

 

そうアプールさんが言うとリクーム様と呼ばれた人は大きく声を上げた。

というか名前からしてこの人が隊長じゃないな……。

ギニュー特戦隊だから、隊長の名前はおおかたギニューだろう。あ、やべ様つけたほうがいいかな?

 

「よろしくお願いします」

 

ぺこりと頭を下げた。

あーやってけんのかな私。

 

「女かよ! まずフリーザ軍に女なんてサイヤ人以来だよな〜、ちょっと待っててねー隊長呼んでくっから」

「は、はい!」

 

か、軽い……!

なんだこの人全然凄いっていう感じがしないぞ?

いや肉体的にも外見的にもすごい強そうなんだけどなんか……てかオカマなの?

女言葉使ってたしさ……ザーボンさんもそうだけど、フリーザ軍は変わった人が多いなぁ。

まぁ色んな違う星の奴らが集まってんだし姿も性格も違うわな。

 

リクーム……様が、出てきたドアの隣にある部屋に入り「隊長!!」と大きい声で叫んだ。

ちょ、声でっかぁ。鼓膜破れるんですけど……。

というかとうとう隊長とご対面ってか、どんな人なんだろう。

 

 

ドキドキと緊張する私の心臓とは裏腹に紫色の手がドアから見えた。

黒い二つのツノに紫色の肌の人、この人がギニュー隊長かっ!

……すごい頭の血管が、常時ブチ切れてるのこの人?

少しだけ下を向いたままの私に大きい声で声をかけた。

 

「俺がギニュー特戦隊隊長ギニュー様だ! フリーザ様から話は聞いているぞ〜? 早速こっちに来い」

「はい!」

 

あ、お前はもう良いぞ。軽くあしらわれささっと部屋から出て行くアプールさんに多分見えていないであろうがぺこりとお辞儀をしてからギニュー隊長の後をついていき、一番奥の大きそうな部屋に入って行く。

さっきの部屋よりも数倍広い部屋、頑丈そうな壁だ。少し触っただけで分かった。

 

見るからにトレーニングルームであろうこの部屋には特戦隊の人達が集まっていた。

赤い肌のすごく髪が長い人にリクーム様より大きい青色の人と私より小さい四つ目の緑の人。

ごくりと生唾を飲み込んだ。昨日までは普通に部屋でネットばかりのニート生活をenjoyしまくっていたというのに、何故こんないきなりハードモードの人生にレベルアップさせられるのか。

 

「名前は……ラクトだな!」

「ラグドですよ隊長、それじゃアイスっすよ」

 

……コントかよ、と突っ込んでしまうほどの緊張感の無さにこっちがびっくりしてしまうほどだった。

「ではラグド」とごはんと一回咳払いをした隊長は五人で集まり何かを話し始めた。

何をするつもりかと思っていたらいきなり部屋の明かりが消えた。

いきなりの事に驚く私に何も言わずに一つの照明がリクーム様を照らす。

は? と思いながらもそれを見た。

 

「リクーム!!」

「バータ!!」

「ジース!!」

「グルド!!」

「ギニュー!!」

 

「みんな揃って、ギニュー特戦隊!!!」

 

私はいきなりの事に驚きつつ引きつつも、持ち前の適応力でパチパチと拍手をして笑顔ー明らかに苦笑いーを作った。

なんだこいつら!! おおいに突っ込みまくりたいが上司だし強さ的にも無理があろう。

本当に強いのかと疑ってしまうほどのふざけっぷり。

毎回こんな感じなのか? そしてはっとした。みんなやっている、ということは私もこのヘンテコなポーズをしなくてはならないのだろうか!?

ぜ、絶対に嫌だ……。

 

「どうだ我らのスペシャルファイティングポーズは!!」

「う、美しいです……とても」

 

だろー! と言って笑いあうギニュー特戦隊一員。

私は笑えないんだ! 酷いよフリーザ様こんな変人集団の中にこんな可愛い乙女を投げ込むなんて鬼畜か!

あ、鬼畜だった……。なんとなくフリーザ様がギニュー特戦隊の名を出すときに変な様子だったのが理解できた。

でもこれから私もその変人集団のギニュー特戦隊の一員となるのだ。

くっそ〜ばかやろーめー!

 

「ということでお前が入隊したあかつきにはこのスペシャルファイティングポーズをマスターしてもらう」

「は、はい」

「だがしかぁし! その前に!!」

 

「特戦隊入隊テストオォォ!!」

 

五人が一斉に移動しまたヘンテコなポーズを取りそのまま叫んだ。

本当やだこの人たち……このテンションついてけないぞ?

てかテスト? 入隊テストぉ!? 私もう入隊してるんじゃないの?

しまったテストがあったなんて、今の戦闘力じゃ多分このギニュー特戦隊のレベルには追いつけない。

だから第二形態に変身しないとな……。その前にテスト内容を聞く。

 

「テストの内容はシンプルに俺たち隊員と戦い勝つことができたら入隊を許そう! もちろん手加減はしてやるぞ?」

「後フリーザ様からは合格できなければ殺してもいいと言われているのでそこんとこよろしく!」

「殺しても!?」

 

くっそー! フリーザのばかやろーめー!

入隊を許そうとか言うなぁ! ここに入隊なんてこっちからお断れだってのに不合格だと殺されるなんて。

全くなんて酷い仕打ち、この人達に女子供という概念はないのかしらー。

 

「えーと、どなたが?」

「ここは一番弱いグルドだろ!」

「俺か! へへ、腕がなるぜ〜。ところでよぉあいつの戦闘力いくつだ?」

 

ぶんぶんと腕を回すグルドと呼ばれる緑色の人。

青い人が私を見る、何だ何だと思っているとスカウターで測っていたらしい。

え、まってよ今すっごい雑魚レベルにさげてるんですけどぉ!?

勘違いされちゃうってば!!

 

「えーと……!? じゅ、16ぅ!?」

「16!? マジかよすんげー雑魚じゃん!」

「フリーザ様は何を考えておられるのだ?」

「コラ! 油断するなバカども、あいつは戦闘力を自在に操ることができるそうだ」

「変身型の宇宙人ってわけか、まぁ最大にしたってそんな強そうじゃねーけどな」

「つかガート星人ってそんなことできたっけ?」

「あーなんかできたらしい」

 

……ぺちゃくちゃぺちゃくちゃ喋りやがって!

私のことほったらかしにするつもりですか!?

私なんかそっちのけで喋って……腹立ってくるよ上司にでもさぁ!

あまりの私の影の薄さに恐れをなしつつも大きい声で「いつ始めるんですか!」ど少しキレ気味に怒った。

ヒューなどと口笛を吹きながらグルド行けーと私を茶化す。

 

うームカつく! 本当に凄いんだろうか、なんて思ってしまうけど実質すごく強い。

だってさっきスカウターで測った時に分かってしまったのだ。

特にやはり隊長はずば抜けている、戦闘力12万だなんて普通じゃない。

それにしても気になるのは私の対戦相手のグルドという人だ。

戦闘力が一万、他の人たちはだいたい5万は超えているだろうに。

 

何でだ……? そんな疑問を抱えつつも、第一形態であるこの姿のMAXパワーまで上げる。

スカウターで測る音がした、どうせまたラディッツの10倍〜とか思ってんだろう。

だからラディッツって誰だよぉ!! どうでもいいけどね。

 

私は地面を思いっきり蹴りグルド様の頬を殴った。

一回転して少し位置を離れさせ少し様子を見る。

グルド様は殴られたところを少し片手でおさえ「おーいてて、でもそんな弱いパンチじゃきかねぇーぜぇ?」と言った。

なんとなく無性にイラついてきたので第二形態になった。

周りも相手も、私の容姿の変わりようにも戦闘力の変わりようにも驚いたのだろう。

 

私の第二形態での戦闘力は3万、グルド様の戦闘力は超えている。

勝てる! よっしゃー他の人たちじゃなくてよかったー!

そう思いながらまた攻撃を仕掛ける。右左右右左とどんどんパンチとキックを入れていく。

よしよし、結構ダメージくらってるなぁ。

これでとどめだ! そう思った瞬間に、殴ろうと思った相手が目の前から消えていた。

 

「こっちだ!」

 

後ろ!? いつの前に、くっそー見えなかった!

その声が聞こえてくる方向にいそいで振り向く。

すると突然左の脇腹に衝撃が伝わった。何でだとキッと相手を睨みつけながら足払いでグルド様の肩をかすったが少し蹴った。

早くて見えなかった! あーもうせっかく第二形態になったのに、なんでスピードについていけないんだ!?

 

 

「グルドの奴超能力使いまくってんな」

「驚いたぜー戦闘力3万だってよ、グルド越えてんぞ」

「こうなりゃアレ使っちまうかもな」

「結構できるじゃないか……」

 

 

ガキんっ! 何度も何度も避けられ殴られ蹴られる。

あーイライラする、なんでだ!? 当たらない自分の攻撃に少しずつ焦りが出始めていた。

初めは戦闘力でも勝っていて余裕だったのに、何故こうも立場が逆転したのか。

クラクラしてくる頭を抱えながら気弾を放つ。

 

そこで私は一つの事に気付いた。私が攻撃を振るう時、そのほんの数秒前の直前にグルド様が息を思いっきり吸うことを。

そしてほとんどの時間、全く違うところに移動した後は息が切れてプハァという音も聞こえた。

まさか、いやいやそんなことができたらなんでもありでないか。

そう心に思ったが、やはりこれは超能力では?

 

その予感が脳裏を横切る、私の感はなんとなくだが結構当たるのだ。

普通に当たらない時もあるけど。息を止めてる間だけ時間を止められる、とか透明になれる。

なんて物凄い能力を持っていたとしたらかなりややこしい。

くそーこんなことならスカウターとかそういう道具なしに相手の力がわかったり場所が分かる気のコントロール? ってやつを母さんから習っておけばよかった!!

 

いちいちスカウターを押して確認しなければならないのが面倒臭い。

事あるごとに爆発するし、エラーですとか表示すればいいのにマジで欠陥商品だなとか思ってしまう。

 

 

 

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