魔法少女リリカルなのはパラレル ~多次元世界に起きた異変~ 作:藤林 明
今回は悪役といえば~なキャラが登場します!
「そんな…」
「……!!」
「これは…一体」
隊舎を出てからゆたかさんと岩崎さんの案内でやってきた「ここ」は、凄惨な状態と化していた。
2人の話だと、「ここ」は陵桜学園という彼女達や彼女のお姉さん(従姉らしい)や友人も通っている(とはいえお姉さんは既に卒業して今は大学生らしい)という学校なのだが、外から見ている今の時点ですら酷い状態で、窓ガラスは全て割れており、建物は文字通り「半壊」状態と傍からみるとまるで「廃墟」としか言えない惨状だった。
「えっと、結界の中…なんだよね、一応?」
「はい…ですが、かなり弱まっていて、いつ壊れてもおかしくない状態です」
私の問いに岩崎さんがそう答えてくれる。…よかった、なら学校が無くなる心配は無さそうね。
…それにしても、この子はポーカーフェイスなのかな?さっきから全然表情に変化が無いんだけど…流石にこの惨状を見てただの無反応だとは思いたくないな~
「あれ?あそこに誰か倒れてない!?行ってみようよ!!」
私と岩崎さんが話してると、何かを見つけたらしいゆたかさんが自分で指差した方向へと走り出した。
「…私たちも行ってみましょう」
「了解!」
そして、ゆたかさんが駆け寄った先にいたのは一人の長い青髪を持つ小さな少女(?)だった。――――かなりボロボロな状態で仰向けに倒れた状態で。
「お、ねぇ、ちゃん…?」
「先輩…っ!」
どうやらこの小さな女の子(どうやら少女ではない?)は2人の知り合いらしい。ゆたかさんは顔面蒼白な状態で呆然としていて精神状態が不安定になってるみたいだし、岩崎さんは表情こそそこまで変化は無いが、焦っているのが分かる位雰囲気が変わっているからね。
「…って、えっ!?ゆたかさんのお姉さんなのこの子!?」
てっきりというかやっぱりというか、小学生くらいだと思ってた女の子は2人より年上のようだ。………、まぁ、言われてみれば確かに2人と同じ制服を着てるみたいだし……ん?同じ??
「……え?あれ?ゆたかさんのお姉さんって確か今は大学生だって言ってたような……」
「…これは、泉先輩のバリアジャケットです。…確かに、学校へ遊びに来るときは制服着てきてたりもしますが…」
「…………フリーダムな性格、なのかな?それとも…」
「…泉先輩が特別なだけです」
「あ、やっぱり?」
考えてることはお見通しと言わんばかりに冷静に答える岩崎さんに私はただ苦笑するしかなかった。
「そんなことより早くお姉ちゃんを回復させないと!みなみちゃんお願い!!」
「うん…――――ヒールウィンド!」
焦るゆたかさんとは対照的に冷静な岩崎さんはスペル詠唱型と思われる回復魔法を発動した。……にしても、聞いたことない言語だったなぁ…これって実は他の次元世界で使われている魔法だったりして。
「…………ん、うー……あれ?ゆー…ちゃん?」
「お姉ちゃん!!」
「先輩っ!」
岩崎さんの使った回復魔法のおかげでゆっくり目を開けた青髪の少女(女性の方が良いかな?)は介抱していたゆたかさんを見て安心したような声を出した。…回復魔法を使ったとはいえ生きてて良かったな。
「…!ダメ!ここから早く逃げて…!」
「え?」
意識が戻ったのか、何かを思い出したかのように慌てる少女。そして
「微塵に砕けろぃ!≪ジェノサイド・ブレイバー≫!!」
聞こえてきた叫び声に驚いてその方向を向くと、なのはちゃんのディバイン・バスターの2倍は太いであろう極太のレーザーがこちらに迫っていた。
「まずっ!ラウンドシーr「撃ち抜け!ファイアストームっ!!」…え?ゆたかさん?……!!」
シールドで防ごうとした私の横を、強大な炎の嵐が吹き抜け相手のレーザーを相殺した。…その大威力の炎属性魔法にも驚いたが、一番驚いたのはその魔法を使ったのがゆたかさんだったことだったりする。
「ほぉ、俺の攻撃を防ぐとはなぁ~」
そして、攻撃を放った張本人――――少女と同じ色の長く青いウェーブがかった髪に褐色の肌、筋骨隆々な体格にそれに見合った禍々しい斧を持った男――――は歓喜の混じったような声でそう言いながら姿を現した。
「……お前、何者だ?」
「俺かぁ?俺の名は~バルバトス・ゲーティア。貴様らを、ここで始末するためにここで待って~いたのさぁ~」
「何?」
「友香さん、その人は…≪暴斧≫の異名を持つS級の犯罪者です。……そして、今回の討伐対象でもあります」
警戒しながらゆたかさんは男の素性について教えてくれた。…初出動でS級、これは厳しい戦いになりそうだな。
「さぁ、ショータイムの始まりだぁ!ぶるあああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
そして、バルバトスと名乗った男は声高に叫ぶと斧を構え直し襲ってきた。
つづく
次回は本格的な戦闘パート。
…ちなみに投稿時期は未定です…すみません