ラブライブ!~Miracle and Track~   作:K-Matsu

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UA4.5万感謝御礼企画をアップしましたが『やっぱりこっちの方がいいかな……?』と思い、書き直しました。

一度閲覧になった皆様につきましては大変ご迷惑をお掛け致しました。

こっちが本当のUA4.5万感謝御礼企画です。

それでは、どうぞ!



『UA4.5万感謝御礼企画』 壮大に広がる大海のように

オレの家で穂乃果と海未、ことりのいつものメンバーで勉強会をしているときのことだった。

 

「壮大、明日からの3日間の予定埋まってますか?」

 

「いや、空いてるけど…どうした?」

 

「合宿に行きませんか?」

 

……は?

 

いきなり何を言い出すんだこの大和撫子。

 

オレは余りにも突拍子もない発言に菜箸を鍋の中に落としてしまった。

 

「なになに?2人で何話してるの?」

 

「海未がいきなり合宿に行かないか?って言い出したんです」

 

「合宿!?」

 

「楽しそう!穂乃果、海にいきたい!」

 

落とした菜箸をお玉で掬い上げながらことりに説明すると、穂乃果が妙にノリノリになって海に行きたいと言い出した。

 

「いいえ、山です!」

 

「海がいい!!」

 

「山です!」

 

「海!」

 

「山!!」

 

「海!!!」

 

「山!!!!」

 

「仕方無いですね…、こうなったらこれで白黒つけるしかないですね……!!」

 

「望むところだよ!!」

 

 

 

 

 

冷やし中華が出来たのでオレとことりは勝負がつかない海未と穂乃果を放っておき、冷やし中華をすすっていた。

 

「おい、まだ決まんねぇのか?」

 

「えぇーっ!!何で!?何でポーカーフェイスが全く出来ない海未ちゃんにポーカーで勝てないのー!?」

 

「フッフッフ……勝負ってのは時の運なんですよ、穂乃果?」

 

「いやいやいや、穂乃果がロイヤルストレートフラッシュ狙って全手札チェンジなんかするからだろ?」

 

オレやのんちゃんが座ってる位置から穂乃果の手札が見えるのだが、フルハウスやら4カードやらどう考えても勝てるような役が出来上がってるのにそれすら捨てるので3カードや2ペアしか出来上がらない海未に負けるんだと思うんだが…?

 

最終ゲームも2ペアの海未に対し、穂乃果は1ペア。

 

これにてオレたちの合宿先は山に決まった。

 

余談だが、どうしても海に行きたかった穂乃果がうみうみ連呼したため海未に怒られながら冷やし中華を食べたのだった。

 

 

 

 

まぁそんなわけで山にやってきた訳だが…。

 

「海未?ここどこ?」

 

海未に案内されてやって来たのは全く知らない山だった。

 

「ここは園田家が所有している山です」

 

園田家すげぇぇぇえっ!!!

 

真姫の豪邸で目立たないけど、海未の家もお金持ちなんだよなぁ…。

 

ただ園田家は超がつくほどストイック一家なのでそんな雰囲気が微塵も感じられないのだが。

 

「さて…、少し歩いた場所にキャンプ場がありますので行きましょう」

 

「「「は〜い」」」

 

海未を先頭にことり、穂乃果、オレの順番で山道をザクザク歩くこと5分ほど少し拓けた場所に辿り着いた。

 

「ここか?」

 

「はいっ」

 

オレたちは山を登ったところにあるキャンプ場にやって来た。

 

近くには川があり、スマートフォンの電波を確認すると都会ほどではないが通話をするには充分の電波があった。

 

4人で協力してテントを2つ組み立て、一時的に荷物テントの中に放り込んだ。

 

「んで?これから何するんだ?」

 

「何って…、特別練習に決まってるじゃないですか」

 

「特別練習!?」

 

最近ホントにどうした!?

 

暑さで脳がやられてしまったか!?

 

「特別練習ってあの同じカードを2枚使ってレアリティを上げるあの特別練習のこと?」

 

「スクフェスの話ではありません!!」

 

……すくふぇす?

 

「最近思うんです。私たちは日本一のスクールアイドルを目指す者として誰よりも強くないといけない……と」

 

あ、すくふぇすっていうやつの話は終わったのね?

 

おにーさん置いてけぼりで話についていけないぜ。

 

ん?ヤレヤレ系主人公みたいなモノローグしてないでツッコミをしろって?

 

やだよ。この状態の海未にツッコミなんてしたところで止まるわけ無いからな。

 

「と言うわけで、とりあえず穂乃果とことりは腕立て伏せ20回を3セットして貰います」

 

「「ええーっ?」」

 

文句を言いながら穂乃果とことりは腕立て伏せを始めた。

 

特別練習と言った割りには随分と強度が軽めのような…?

 

「壮大は腕立て伏せ100回を3セットして貰います」

 

ファッ!?

 

ビックリしすぎて口なら涎が垂れそうになった。

 

「オレもやるの!?」

 

涎を拭いながら海未に詰め寄る。

 

「もちろんです。ぶっちゃけますと今回の特別練習は壮大メインでやろうかと思っていますので」

 

「聞いてないんですけど!?」

 

「言ってませんから」

 

合計で300回とか鬼にも程がある。

 

元々筋肉質なオレにとって300回も腕立て伏せやったらパンプアップで大変なことになっちゃうよ?

 

「壮大もインターハイを優勝して『連覇』という次なるステージに期待されているのですよ?現状維持のままなら連覇することなんて夢のまた夢なんですよ?」

 

反論したいところなのだが、正論だから反対できない。

 

オレは反論することを諦めて腕立て伏せの姿勢を取った。

 

「では、失礼します」

 

するとオレの背中に海未が座り込んだ。

 

「壮大の特別練習、スタートですっ♪」

 

 

~海未'sトーク in 腕立て伏せ~

 

「なぁ、海未?」

 

「はい?何でしょう?」

 

「お前ちゃんとメシ食ってんのか?」

 

「夏休みに入ってからはなるべく決まった時間に食べるようにしてますが…どうかしたのですか?」

 

「いや、背中に乗られた時『あっ、軽いな』っておもってさ」

 

「そうでしょうか?身体を動かすといっても剣道や日舞の朝稽古にスクールアイドルとしての練習に弓道部としての練習ぐらいですよ?」

 

「物の見事に運動量と摂取するカロリー量が釣り合ってねぇじゃねぇか。親父さんや美空さんの期待とかもあるだろうけど、息つくとこ作らねぇと身体壊すぞ?」

 

「大丈夫ですよ。夜はきちんと眠ってますし、μ'sのメンバーと一緒にいるのが何よりの楽しみですから」

 

「……そうか」

 

「もちろん、壮大もその中の1人ですからね?」

 

「……。ほら、100回終わったぞ」

 

「では次はことりを背中に乗せて2セット目突入です☆」

 

「最後の☆の意味は!?っつーかセット間のリカバリー無し!?」

 

そして鬼のような基礎体力強化のメニューをこなしていくオレ。

 

 

 

 

 

~滝行~

 

「………………」

 

「そーちゃん!もうノルマの1時間経ったよ?」

 

「穂乃果、壮大の滝行は2時間です」

 

「2時間!?」

 

「何かそーくん修行僧みたい……」

 

 

 

 

 

 

~短距離ダッシュ in 山道~

 

「ハァッ……!ハァッ……!!」

 

「壮大!ラスト1本です!!」

 

「だぁらっしゃぁぁぁぁあっ!!!」

 

「はい!お疲れさまでした!」

 

「そーくんのスイッチというスイッチ全て入った感じだね…」

 

「うん…。穂乃果たちの3倍の量を平然とこなすなんて…」

 

 

 

 

 

~夜メシの食材集め~

 

「オレは人間を辞めるぞ!海未ィィィィィイッ!!」

 

「ネタを披露しなくていいですから、早くあそこのクマを刈ってきてください」

 

「貴様ァ!オレに見つかった以上生きて帰れると思うなよ!!」

 

「クマーッ!クマクマクマーッ!!(嫌だッ!俺の側オレのそばに近寄るなああーーッ!!)」

 

「ねぇ穂乃果ちゃん、ことりには今のそーくんに石のお面が見えるような気がするんだけど……」

 

「大丈夫だよ、ことりちゃん。穂乃果にもそう見えるから」

 

「今日は熊の肉を使った料理にしましょうか♪」

 

 

 

 

 

 

 

 

海未考案の基礎体力強化メニューを途中記憶を飛ばしながらも何とか乗り越えたオレは薪になるような木や枝を拾い終え、穂乃果たちが作ったカレーを無我夢中で食らいつくしたオレはテントの中でぶっ倒れていた。

 

あぁ…、もうこのまま寝れそう。

 

「壮大、起きてますか?」

 

海未がオレがいるテントに入ってきたので、オレは首だけを動かして海未を見据える。

 

「……おう」

 

「あとお風呂に入ってないのは壮大だけですよ?」

 

「……風呂あんの?」

 

「はい。壮大がトレーニングに打ち込んでいる間に穂乃果とことりが作ってくれたんですよ?」

 

「……じゃあ入る」

 

「はい。こっちです」

 

のそのそと立ち上がり、疲労と眠気でフラフラになりながら海未の背中についていくとことりが鞴で一生懸命吹いていた。

 

「ことり、あとは私がやりますのでことりはゆっくり休んでいてください」

 

「うん。そーくんごゆっくり~」

 

ことりも欠伸を噛み締めながらテントへと戻っていったのを確認し、海パンを履いた状態でドラム缶風呂に浸かった。

 

「ことりも疲れてんのな……」

 

「穂乃果もことりも壮大ほどの強度ではないですけど、かなりの練習量ですからね…。湯加減はどうですか?」

 

「少し温めなのがまた何とも……」

 

ドラム缶風呂の中でガッチガチに張った足の筋肉を揉みほぐしたり、老廃物が溜まりやすい膝の裏を押したりして血行をよくしていく。

 

ゆーったりと入ったお陰で身体も暖まり、よく眠れそうだと思いつつもテントへと戻ったのだがさっきまでオレがいたテントの中に海未の荷物が置かれていた。

 

「……壮大?どうかしたのですか?」

 

ドラム缶風呂のお湯を捨ててきた海未がテントに戻ってきて、この状況を説明すると海未は頭を押さえながらことりたちのテントへと向かったのだが首を振って戻ってきた。

 

「……ダメですね。穂乃果とことりが熟睡しきっていて話そうにも話せそうにないです」

 

「そうか…。なら一緒に寝るか?」

 

「へっ!?」

 

変な声を出して返事をする海未をちょいちょいと手招きをする。

 

「同じ空間で寝たくないというなら海未はテントで寝てくれ。オレは外で寝るからさ」

 

「待ってください……!」

 

テントから寝袋を引っ張り出そうとするが、海未に肩を掴まれた。

 

「私は別に構いませんので…、えっと……その…」

 

「?」

 

「同じテントで…寝てくれませんか?」

 

 

 

 

 

 

海未が顔を真っ赤にしながら頼まれちゃ断るわけにもいかないので、寝袋を再びテントの中に入れて奥に詰めるようにして場所を開けた。

 

その開いた場所に海未がもそもそと入ってきて、お互い寝袋の中に入ったのだが…。

 

「……」

 

「……(寝れねぇ)」

 

お互い背を向けている体勢とはいえ、後ろには大和撫子を体現しているような美人さんがいる。

 

寝袋越しでも海未のほんのりとした熱を感じているのだと思うだけで血が沸騰しそうで、身体は疲れてるのに頭だけが冴えてしまって眠れずにいた。

 

「……壮大、もう寝ましたか?」

 

「いや、まだだ」

 

「でしたら、少しお話でもしませんか?」

 

「……そうだな」

 

オレは眠れるまでの少しの間、海未とお話をすることにした。

 

小さい頃の想い出話や普段のみんなの学校生活やらを話していると、不意に海未が1つの質問をオレに投げ掛けてきた。

 

「壮大は私がスクールアイドルをやると聞いてどう思いましたか?」

 

「うーん……」

 

オレは穂乃果がスクールアイドルをやると言い出してきた時の記憶まで遡っていく。

 

アイドルの衣装を着て恥じらいながら歌って踊る海未の姿を想像してアリだ!なんて叫んでた……何て言ったらシャバの空気吸えなくなるよな?

 

余計なことを考えてしまう頭を小さく振って、もう一度思い返す。

 

「正直言うと意外……かな?」

 

「やっぱり壮大もそう思いますか……」

 

外はもう真っ暗で声でしか感情が分からないが、きっと落胆の表情をしているのだろう…と容易に想像できる。

 

「そりゃあ…小さい頃の海未を知ってるからな」

 

今でこそこうやってまともに話せるけど、出会ってから3ヶ月間はオレの姿を見るだけで穂乃果かことりの後ろに隠れたりしてたし海未1人だけの時なんて涙目になりながら『はわわわわ……』なんてしてたんだぞ?

 

初めて涙目にならないでまともに話せるようになったのは小学校1年の時だぜ?

 

その恥ずかしがりやの『みーちゃん』が今こうして成長したのは思い返すと感慨深いな…。

 

「壮大は違うかもしれないですけど、私にとって壮大は産まれて初めてできた同年代の男の友達だったんですよ?」

 

そりゃそうだけどさ……。

 

だからって長期間避けられていたこっちの身にもなってほしいよ。

 

あの当時は穂乃果とことりに『もしかしてオレみーちゃんに嫌われてるの?』ってガチで相談したんだからな?

 

「話を戻すぞ?オレとしてはことりは誘いに乗るとしても海未だけは断固拒否すると思ってた」

 

「私も最初はそうでしたよ。アイドルをやるなんてまた穂乃果の思い付きなんじゃないとばかり思っていました」

 

「でも、穂乃果の熱意に惹かれていった……と」

 

「やっぱり壮大にはお見通しだったんですね……」

 

「最初はことりの例のお願い攻撃を受けたのか、と思ってたけどな」

 

それがまともに効くのは壮大ぐらいだけですよ、と笑われながら言われてしまった。

 

何にせよいつも自分にも他人にも厳しい海未が年相応にはしゃいだり、凛ちゃんやのんちゃんに振り回されたり、穂乃果を叱っても最終的には何だかんだ言って許しちゃう海未の元気な姿を近くで見れるのはμ'sのお手伝い役を引き受けた以前に幼馴染として許された特権なんだと思う。

 

そんな海未も穂乃果やことり同様にオレが陸上に打ち込む姿も応援してくれてるし、何より海未たちの応援はオレにとってかけがえのない活力にもなっている。

 

だからなのかな…?

 

こいつらの前では常に強くあり続けたいって思うようになったのは。

 

「さっ、そろそろ寝ないと明日に響きますよ?」

 

「そうだな。明日も頑張りますかね」

 

「その意気ですよ!では、おやすみなさい」

 

「あぁ。おやすみ」

 

そう言ってオレと海未はお互いに目を閉じ、明日への活力を生み出すために暫しの休息に入った。

 

 

 

 

気付けば海未とオレの互いの手がそうあるべきだ、と言わんばかりに優しく触れ合っていた。

 

 

 

お互いの想いを包み込むように……

 

 

 




2年生回と思わせて、海未ちゃん回。

アニメでも海未ちゃん回は無いって言ったり、テレビアニメ第1期1話が海未ちゃん回だったとか言ってたり…。

私は海未ちゃんがキレイに時には可愛らしく映っていれればそれでいいのです…。注)凛ちゃん推しです。

メインストーリーもことりちゃんのバースデーストーリーも進めていかないとですね。

あ!あとこのお話の直前にアップロードした高坂 穂乃果特別ストーリー『オモイダマ』もよろしくです!

ほな、また…。
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