ラブライブ!~Miracle and Track~ 作:K-Matsu
「はい…、はい…、そうですか。ありがとうございました」
タクシーの運ちゃんからの電話で、無事穂乃果は国際線ターミナルに着いてことりを説得して音ノ木坂学院に連れ戻したのだそうだ。
オレは通話が切れたのを確認し、スマートフォンを頭の横に置く。
授業をサボり、立華高校の屋上で大の字になって空を見上げる。
溜め息を1つつきながら、心の中で叫ぶ。
もうこんな面倒くせぇことしたくねぇ!!!!!
ーーー♪
さっき置いたはずのスマートフォンが鳴り始めた。
あぁ!?うるっせぇ!!!
誰だこんな一仕事をやり終えて疲れたオレに電話してきたアホは!!
オレは苛立ちながら電話を取る。
知らない番号だった。
苛立ちが困惑に変わる。
「……はい?」
なので名前を名乗らず、電話に出る。
『松宮 壮大の携帯電話で合っているかしら?』
女の人の声だ。
だが、誰が相手なのか見当がつかない。
「誰だてめぇ?」
『何故μ'sはラブライブを辞退したの?』
随分と突っ込んだ質問だな。
さらに名を名乗ろうともしないとは、随分と肝が座った女だ。
だが……、
「聴こえなかったのか?てめぇは誰だと言ったんだ。名乗りもしないでいきなり要件を聞こうなんざ、ちょっと虫がよすぎやしねぇか?」
生憎オレはこんな女は好きではない。
『……!私の、名前……?』
「そう。キミの名前だ。名前も知らない相手に何でそんなデリケートの話題を話さなければならないんだ?」
『A-RISE……って言えば分かるかしら?』
「分かるかしら?じゃねぇよタコ。名前を名乗れって言ってんだよ。なぁ?いい加減真面目に答えてくんねぇかなぁ!?こっちだって暇じゃねぇんだよ!」
はい、そこ。
今屋上でサボってた奴が何を言っているんだ?という方向性は無しでお願いするぜ。
「例え自分が相手のことを知っていたとしてもオレはあんたの事は全く知らない。ましてや聞きたいことがあるんだったら尚更だろ?キミらみたいな有名な人だったらイメージの善し悪しが分かれるんじゃないのか?」
『……綺羅 ツバサよ』
「ん。キミみたいな聞き分けのいい女性、嫌いじゃないぜ?」
『それはどうも。それで私の質問には答えてくれないの?』
質問……。
確か何故μ'sはラブライブを辞退したのか……だったか?
「嫌だね。答えたくない」
『何故?』
「名前を名乗れとは言ったが、名乗ったら質問に答えるとは一言も言ってないからな」
『真面目に答えてくれるかしら?』
そんな怒ったような声出さなくてもいいじゃねぇか。
「一言で言えばオレの一存で話せる内容じゃないからな。特にキミみたいにいきなり電話をしてきて、理由を話せなんて言うような人には尚更話すわけにはいかないんでね」
『そう……』
納得はしていない、腑に落ちないと言った返事が返ってきた。
「もういいか?こっちもキミみたいに暇じゃないし」
『分かったわ。なら、この話は次に会った時に話をしましょう?』
「嫌だね。出来ることなら会いたくもないし話もしたくない。それに次に会う機会なんて一生無いと思うけど?」
すると綺羅 ツバサと名乗った女は…、
『分からないわよ?もしかしたらすぐに邂逅せざるを得ない機会があるかもしれないわよ?』
それだけを告げて、電話が切れた。
何だったんだ?と思い、首を傾げながらスマートフォンをポケットに入れようとしたら強めの風が吹き付けた。
その風はμ'sにとって再出発の後押しとなる風になるような気がした。
~To Be Continued for 2nd season……~
早いものでもつ7月ですね。
第37話を持ちましてテレビアニメ1期は終了です。
何話かは決めていませんが、少しだけサイドストーリーを挟んでから第2期分に入ろうと思います。
それまではサイドストーリーをお楽しみください!
※ 何個か指摘を頂いたので、一部変更しました。