ラブライブ!~Miracle and Track~ 作:K-Matsu
待たせたわりにはクオリティーが低すぎる……。
ではサイドストーリー始めまーす!!
~Side 南 ことり~
おはようございますっ!南 ことりですっ。
今私は幼馴染で唯一の男の子であるそーくんこと松宮 壮大くんのお家へ向かっているところです。
何で朝からそーくんのお家へ向かっているのかと言いますと、実は音ノ木坂学院の理事長先生…つまり私のお母さんが昨日の夜から出張でお家にいないのでどうしようかと考えた結果、たまにはそーくんと一緒にいたいなぁ……と思った私はすぐさま着替えて家を飛び出しました。
自然とスキップしたくなるような足取りで歩いていると、そーくんのお家に辿り着きました。
えへへ、お邪魔しまーすっ♪
そーくんのお家のドアを静かに開けて、家の中に入りました。
Side out
ツンツン。
わずかに頬を突っつかれる感覚があった。
人が気持ちよく眠っているのに頬を突っつくのは何処のどいつだよ?
「あれ?そーくん?」
耳元では聞きなれた脳をトロかすような甘い声が聞こえてきた。
でも、オレは目を覚ます気なんて更々ない。
勉強や部活などでボロボロになるまで酷使し続けたオレの身体は休息を欲しがっており、ちょっとやそっとのことでは目を覚まさないつもりでいる。
むにゅ。
今度は頬を引っ張られた。
……痛い。
けど、目は開けない。
「これでも目を覚まさないのぉ……?」
目を覚まさないんじゃないの。
起きる気が無いの。
だから誰かは分かんないけど、早めのお帰りを心から願います。
「むーっ!!こうなったら……!」
シュルシュルという衣擦れの音が聞こえたと思ったら、蹴飛ばしたり振り払ったりしていないのに布団がオレの身体から離れる。
そして布団がまた身体に被さったと思いきや、何やら柔らかくて暖かい感触が腕に当たる。
その違和感が神経を通り、脳に辿り着いてこれはおかしいということに気付いたオレは仕方なしに目を開ける。
「そーおーくんっ♪」
名前を呼ばれたオレは隣を見る。
「えへへぇ…、やーっと起きてくれたー」
そこには満足そうに笑うことりがいた。
……何故か下着姿で。
「……ことり?」
「はいっ♪あなたのすぐ側にお仕えするメイド『ミナリンスキー』こと南 ことりですっ」
「……色々言いたいことはあるが、とりあえず服着てくれ」
上下白で揃えたブラとパンツと白くて豊満な女性の象徴とそんじょそこらのグラビアアイドルよりもスタイルのいい身体を見るのは寝起きのオレにとっては刺激が強すぎる。
目の保養にはなるけどさ……。
朝メシを適当に作り、盛り付けられた皿をテーブルに置いてから静かにイスに座って朝メシを食べ始める。
その間ことりはオレの隣のイスに座り、砂糖とミルクを結構な量を入れたコーヒーを飲んでいた。
「何でまたこんな朝からオレの家に?」
ことりがコーヒーカップを置いて説明し始める。
ことりの説明をメシを食いながら聞き、話し終えたことりのおでこに向かって手を伸ばす。
「ひゃうぅっ…!?」
伸ばした手からさらに人指し指だけ伸ばし、コツンとことりのおでこを突っつく。
「ったく…部活とか無かったからいいけどさ、もし部活があったらどうしてたんだ?」
「ピィィ…、ごめんなさぁい……」
もしオレが部活でいなかったことを考えていなかったらしく、ことりが突っつかれたおでこを抑える。
そんなことりを見て、今度はことりのグレーの髪を櫛で鋤くような手つきで撫でる。
「でも、あれだ。たまにはこんな日があっても悪くはないからことりの気が済むまでゆっくりしていってくれ」
「うんっ♪ありがとう、そーくんっ」
朝メシを食べ終え、オレとことりはリビングのソファーに並んで座っていた。
洗い物も洗濯物もそれほど溜まっていなかったので、洗濯機を回して洗濯物を取り込んだらそれで終わりなのでお昼前になると2人して暇人となってしまった。
「暇だね……」
「あぁ。暇だな……」
「映画のDVDでも借りてくればよかったね…」
「借りてきたとしても途中で寝てしまうかもしんねぇからそれはパス」
「そっかあ…」
オレもことりも最近は全くと言ってもいいほど息を抜く機会が無かっただけに、何だかこの空間が妙に居心地がいいため立とうという気にもならない。
するとことりの頭がオレの肩に乗せてきた。
「ことり?」
「ちょっとだけこうしていたい気分なんだぁ……」
「そっか」
オレはしばらくことりの頭を乗せていたが…、
「くぁ……」
「ぁふう……」
2人同時に欠伸を漏らしてしまった。
「そーくん大きなあくびだねぇ……」
「そういうことりこそ。……そうだ。ことり、ちょっとそこで待っててくれる?」
オレはことりを待たせ、自分の部屋に入る。
そしてクローゼットの中からあるものを取り出し、またことりがいるリビングのソファーに戻ってきた。
「タオルケット?」
「小さいころよく穂乃果とか雪穂とかと一緒にこうやって寝てたんだ。今はあの頃に比べて身長も肩幅も比べ物にならないくらい大きくなったけどたまには悪くないかなぁって」
「ふーん…ホノカチャンとユキホチャンと、添い寝?」
「昔の話だっつの。今も毎日同じように寝てたら大変なことになるだろうが」
だからその黒いオーラを閉まって目のハイライトも戻ってきて欲しい。
「むー……ホノカチャン、ユキホチャンずるい……」
「まだ言うか。ほら、ことり」
「きゃっ……!?」
まだ黒いオーラが吹き出してることりの肩を引き寄せ、持ってきたタオルケットをことりと一緒に被さる。
そしてことりの頭をポンポンと撫でる。
ホントことりの髪って何でこんなにツヤがあってサラサラしてるんだろう……?
それに女の子特有のすごくいい香りがとても心地いい。
ことりの頭を撫でている内に眠くなってしまい、重たい瞼に逆らうことなく目を閉じた。
次に目を覚まし、時計を見たら昼メシを食べるにはあまりにも遅すぎる時間になっていた。
隣を見てみると可愛らしい寝顔のことり。
しかもオレの着ている服の裾を掴み、何処にも行けないようにしていた。
ったく…、そんなことしなくても家の外には行かないっての。
というか、もしかしてことりって意外と独占欲強い?
そんなことを考えながらことりが掴んでいる手を静かに解放し、台所へ向かう。
昼メシではないけど、おやつの時間には間に合うような簡単なお菓子でも作ろうじゃないか。
そう思ったオレはオーブンを暖め、必要な材料を引っ張り出すことにした。
「ふぅっ……。こんなもんかな?」
「うにゅ……、そーくん?」
オーブンから天板を取り出し、冷蔵庫で粗熱を冷やし終えたでことりが起きた。
「おっ、ことり。ちょうどいいところに来た」
「何作ってるのぉ…?」
まだ眠いのかことりは眠たそうな目を擦りながら天板を見た。
「顔洗ってきな?タオルは適当なやつ使ってもいいから」
その間にも用意した材料を天板の上にバランスよく乗せていく。
「はぁーい…」
ことりが洗面所へ消えていったのを確認してから型崩れが起きないように慎重に丸め、包丁を使って食べやすい大きさにカットする。
そして出来上がったものを皿に乗せ、飲み物をグラスに注いでおく。
「わぁ…!ロールケーキだぁ…!!」
顔を洗ってきて目を覚ましたことりがリビングに入って来て早々にロールケーキの存在に気付き、目を輝かせる。
「これそーくんが作ったの?」
「まぁな。ラブライブ一次予選を頑張ったことりへのご褒美ってことで」
「ありがとう!そーくんっ」
イスに座り、礼儀よく『いただきます』と手を合わせてからロールケーキを食べ始めたことり。
フォークでサクッと一口大の大きさに切り落としてから口に運ぶ。
そしてそのロールケーキはことりの口の中へと消えていった。
「味の方はどうだ?」
「美味しいよ!このロールケーキならいくらでも食べていられるよ!」
余程口にあったのか興奮した様子でことりが食いついた。
しかも口角にはロールケーキで使った生クリームもついている。
「ことり、口に生クリームついてるぞ」
「えっ?どこ?」
オロオロしながら手の甲でこしこしと擦って取った。
オレはその光景を見て思わず笑ってしまった。
「もうっ!何で笑うの!?」
「いや、何というか…。微笑ましいなぁって……」
「子ども扱いしーなーいーでー!!」
「ちょっ、危なっ!?暴れるならフォークを置け!フォークを!!」
知らず知らずの内に子ども扱いしてしまったことりは結局拗ねてしまったけど、朝からまったりとした1日を過ごしてみてことりの知られざる一面を見れたいい1日だったと思う。
「もうっ!そーくん!!聞いてるんですか!?」
「いや、あの……。脚の感覚が無くなってきてるのですが……」
「ことりを子ども扱いした悪い子なんて知りませんっ!」
ちなみに余談なのだが、月に1回オレ特製ロールケーキ……長いから松宮ロールをことりに提供することになるハメになるのだがまたそれは別の機会に語るとしよう。
ここ3週間ほど後頭部が痛かったので、今日大学の帰りに病院へ行って精密検査を受けてきました。
脳出血じゃなく脳を繋ぐ神経の異常だったみたいで、安心していいのか疑問なところです。
みなさんも異常があったらすぐにお医者さんへ行きましょうね?