ラブライブ!~Miracle and Track~   作:K-Matsu

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1ヶ月振りの投稿ですね。

別作品はちょこちょこ投稿してましたが、こっちは…。

ぶっちゃけ行き詰まってました。

では、どうぞ。


第66話 迷いは消えた

~Side 高坂 雪穂~

 

お姉ちゃんが帰ってきてからついさっきまで亜里沙との会話をしているのを見て分かったことがある。

 

お姉ちゃんは今、今後のμ'sをどうすべきなのか相当迷っている。

 

亜里沙のことを悪く言うつもりはないが、亜里沙の無邪気な質問が却ってお姉ちゃんの首を締める事となってしまった。

 

μ’sの動画が再生されているパソコンの前に戻った亜里沙が動画を見て歓喜の声を上げる。

 

「ハラショー…!雪穂!今のところ明日またあとで練習しよう!」

 

亜里沙の心はすでにμ'sに入ることへと向かっていた。

 

もしμ'sが続くこととなって亜里沙や私が加入したところではたしてそれはμ'sと言えるのだろう…?

 

「ねぇ亜里沙…」

 

「どうしたの?」

 

「亜里沙はさ…、μ’sのどんなところが好き?μ’sのどんなとこほが1番好きなの?」

 

「えっ…?」

 

気がつけば私はいつでもどこでもμ'sへ強い憧れを抱いている亜里沙に思い切った質問をぶつけていた。

 

 

Side out

 

 

 

 

~Side 高坂 穂乃果~

 

練習後、生徒会室に集まって1・2年生の6人で話し合うことにした。

 

「結局そーちゃんにはそう言われちゃって……」

 

昨日居なかった4人に事情を説明すると、真っ先に海未ちゃんが話し始めた。

 

「絵里や壮大が言っていた通りだと思います。これは私たちで結論を出さなければならない問題……」

 

「だよね……。卒業しちゃう絵里ちゃんやメンバーじゃないそーくんには決められないよね……」

 

「でも…」

 

「これはさすがに……」

 

「難しすぎる問題だにゃ……」

 

海未ちゃんの言葉にことりちゃん、花陽ちゃん、真姫ちゃん、凛ちゃんと続く。

 

「そーくんも肝心な時に冷たいこと言うなんて思ってもいなかったにゃ……」

 

「仕方ないでしょ?これは壮大に頼ることができないことなんだから……」

 

凛ちゃんがそーちゃんへの愚痴を漏らし、それを真姫ちゃんが仕方ないことだと凛ちゃんに諭す。

 

考えろ…、考えるんだ私。

 

もしそーちゃんがこういう場面になったらそーちゃんは何と言って切り抜ける?

 

もしくはどのような提案をする…?

 

少しそーちゃんが言いそうな事を考えた後、私はみんなに提案した。

 

「明日練習が終わってからもう1度ここに集まってμ’sの今後をみんなで話し合うってのはどう?」

 

「「「「「えっ?」」」」」

 

「今日のところはそれぞれのお家に帰ってμ'sを続けるか終わりにするかを一晩考える。そして辿り着いた結論をまた明日ここでみんなで話し合って決めようよ」

 

「そんな…!いくらなんでも早すぎます!!もうちょっと時間を置いても……!!」

 

「穂乃果ちゃん…、海未ちゃんの言う通りもうちょっと時間を置いてもいいんじゃないかな?」

 

海未ちゃんとことりちゃんの意見も最もだが、私は2人の意見を否定するように首を振る。

 

「これ以上答えの先伸ばしをするのはよくないと思うの。それに……」

 

「……それに?」

 

「今後の事を曖昧にして本戦に影響させちゃいけないって思うんだ」

 

「それは……」

 

「そうですけど……」

 

ことりちゃんと海未ちゃんが噤んでしまう。

 

曖昧にして答えを先伸ばしにするくらいならいっそのこと答えを出して本戦に集中したほうがいいだろう…と、この場にはいないけどそーちゃんならきっとこう言うと思う。

 

「それもそうね」

 

すると私の意見を汲み取ってくれた真姫ちゃんが溜め息混じりで5人の中でいの一番に賛成の意思を見せてくれた。

 

「凛、花陽。あなたたちはどう?」

 

「穂乃果ちゃんの言う通りかも…」

 

「うん。凛も穂乃果ちゃんの意見に賛成にゃ」

 

花陽ちゃんと凛ちゃんも賛成の意思を表し、残すはことりちゃんと海未ちゃんだけだ。

 

「海未、ことり。2人はどう?」

 

「……そうですね。確かに私も曖昧な気持ちでラブライブのステージに立ちたくはないですし……」

 

ことりちゃんも海未ちゃんと全くの同意見だったのか、無言で頷いた。

 

「じゃあ、決まりだね……」

 

明日もう1度私たちだけ部室に集合して話し合う事となった。

 

μ'sの今後を決めるために…。

 

 

 

 

 

 

 

「行ってきま~す…」

 

「いってらっしゃい。車に気を付けるのよ?」

 

今日はみんなと話し合ってμ’sの今後をどうするのかを決める日。

 

一晩考えてから話し合おうと言い出しておきながら、結局結論を出すことはできなかった。

 

何か引っ掛かるような感覚が陥ってしまってしまい、朝になってしまったと言うわけだ。

 

我ながら情けないなぁ…と思いながら学校に向かう。

 

「お姉ちゃん!」

 

「雪穂…?それに亜里沙ちゃん……?」

 

学校に向かう途中でもどうするかを悩んでいると目の前には私よりも早く学校に行ったはずの雪穂と音ノ木坂中学校の制服を着た亜里沙ちゃんが立っていた。

 

「ちょっと話があるんだけどさ……いい、かな?」

 

「いいよ。どうしたの?」

 

2人は互いに顔を見合わせ、2人を代表して亜里沙ちゃんが一歩前に出て口を開いた。

 

「穂乃果さん。私……μ’sに入らないことにしました!」

 

「……えっ?」

 

μ'sに入ることにこだわっていた亜里沙ちゃんから思いもよらない言葉が出てきて、私は思わず聞き返してしまった。

 

「昨日雪穂に言われて分かったんです。私はμ'sが大好きな事に変わりはありません。でも、それは今いるメンバー9人と9人を支える壮大さんの10人で手を取り合って進む姿が好きなんだって……。その大好きなスクールアイドルμ'sに……私はいません」

 

「亜里沙ちゃん……」

 

俯きながら話していた亜里沙ちゃんが顔を上げ、笑顔を向けて宣言した。

 

「だから私は…!私のいるハラショーなスクールアイドルを目指します!隣にいる雪穂と一緒に!!」

 

「そういうことだからいろいろ教えてね?『センパイ』……」

 

雪穂は少しはにかみながら私を先輩と呼んだ。

 

2人の姿を見てようやく分かった。

 

ようやく答えが見つかり、引っ掛かっていた何かが堰を切ったように流れていった。

 

それが流れ終わったと気付いた時には、目の前の2人をまとめて抱き締めていた。

 

「わっ…!?」

 

「ちょっ!?お…、お姉ちゃん!?」

 

そうだよね…。

 

当たり前のことなのに…分かってたはずなのに……。

 

どうして今の今まで気が付かなかったのだろう?

 

いつの間にか迷いも消え、流れていた涙を拭ってから2人に笑ってエールを送った。

 

「頑張ってね……!」

 

「「うん!(はい!)」」

 

私は雪穂と亜里沙ちゃんの返事を聞いた後、学校へ向かった。

 

 

Side out

 

 

 

穂乃果にμ'sをどうするかの相談を持ち掛けられてから今日で3日が経った。

 

残ることとなるメンバーにとってμ'sとは特別な思い入れがあるのは重々承知の上だが、そうホイホイ簡単に答えが出るとも思ってもいないのもまた事実だ。

 

やっぱりあいつらだけじゃなくオレもその輪に加わるべきだっただろうか…?

 

そう思っていた時だった。

 

~♪

 

オレの知らない間に変えられていた着信音がオレのスマートフォンから聞こえてくる。

 

その呼び出し主はオレにとってかなり馴染みのある人物の名前が表示されていて、無視するわけにもいかないので電話に出る。

 

『そーちゃん?』

 

「おう。自称老舗の和菓子屋『穂むら』イチの常連客の壮大だ」

 

『毎度ご贔屓ありがとうございます……って、そんなことで電話したんじゃないよ~』

 

電話してきた相手は穂乃果だった。

 

『もしかして今手が離せない状況?』

 

「そんなことないけど……どうしたんだ?」

 

『うん…、あの事で今日みんなで話し合って結論出したんだ……』

 

「……っ」

 

自然と背筋が伸びる。

 

ここ数日の間で穂乃果と共有した出来事と言えば1つしかない。

 

その答えがついに出たと本人の口から出てきた。

 

『みんな……考えていることは同じだったよ』

 

「……そうか。絵里ちゃんたちにはどうやって伝えるんだ?」

 

『今度の休日みんなで思いっきり遊んでから伝えようと思ってるよ。だからそーちゃんにも来てほしいなって……』

 

「オレは別に構わないが……大丈夫なのか?」

 

『大丈夫って……何が?』

 

絵里ちゃんたちにちゃんと伝えられるのか?と喉元まで出かかったが、その言葉を飲み込む。

 

「いや、なんでもねぇ。とにかく次の休日に何処に行けばいいんだ?」

 

『それは決まったら連絡するよ!それじゃお休みなさ~い!』

 

ブツッ!と乱暴な音を立てて電話が切れる。

 

風呂にでも入ろうか、と思いスマートフォンをベッドに敷いている布団の上に放り投げようとすると再び着信を知らせる音が鳴り出した。

 

また穂乃果か?と思ったら今度はことりからの電話だった。

 

後頭部をガシガシと掻いてから電話に出る。

 

「はい?」

 

『そーくん?』

 

あれ?

 

なんだかつい数分前と同じ感覚…これが噂のデジャヴってやつか。

 

『……そーくん?』

 

「ん?あぁ、わりぃ。それにしてもどうしたんだ?」

 

『うん…、ちょっとね……』

 

用件を聞いてもどうも返事の歯切れが悪い。

 

本戦で着用する衣装の事で切羽詰まっているのだろうか…?

 

『……穂乃果ちゃんから今度のお休みの日の事は聞いた?』

 

「あぁ。ついさっき聞いた」

 

『そう…、なんだ……』

 

相槌を打つように返事してまた黙り混んでしまうことり。

 

……ホントにどうしたんだろう?

 

『あのね、そーくん……』

 

「ん?」

 

『その日解散したら……音ノ木坂学院近くの高台の公園に1人で来てくれるかな?』

 

「高台の公園?」

 

『うん。すごく大事なお話があるの……』

 

何の事で相談があるのか今のオレにはサッパリ分からないが…、

 

「……分かった。必ず行く」

 

ことりの真剣な声色を聞いてとても大事だということだけは分かった。

 

だからことりの懇願に素直に応じた。

 

『ありがとう。話はそれだけ……それじゃ、お休みそーくん』

 

ことりはお礼を言うとオレの返事を聞くこともなく通話が切れた。

 

それにしても大事な話って何だろう…?

 

詳しくはその時になったらことり本人から聞くことにしよう。

 

 

 

 

 

~Side 南 ことり~

 

 

「はぁ~……」

 

とっても緊張した私は深く息を吐くことで胸のつっかえを取り除く。

 

次のお休みの日にみんなで遊んでからμ'sの進退を3年生に伝える。

 

そしてこれをいい機会として……。

 

そう決心したのはいいけれど、電話しただけでこれじゃ先が思いやられるよね…。

 

って!挫けちゃダメだよねっ!

 

勝負する前に負けてどうするってそーくんに笑われちゃうよね!

 

「頑張れ、ことり……」

 

私は気合いを入れ、どうすればそーくんの心に響くかだけを考えながら言葉を紙に書き始めました。

 

……今まで想いを募らせてきた言葉を。

 

 




そういえばクリスマスですね。

今年はホールで売られてるケーキもピカピカ光るイルミネーションもこれ見よがしに見せつけるように手を繋ぐカップルも見たくないですし、学校も冬休みということで1日中布団にくるまりながら過ごしてました。

みなさんはどのようなクリスマスを過ごしましたか?
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