ラブライブ!~Miracle and Track~   作:K-Matsu

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お久しぶりです。

年が変わって2週間ほとで胃腸炎になり、更新できませんでした。

では、どうぞ!


第71話 みんなで学校に

神田明神に着いたオレたちは本堂にあるお賽銭箱にお賽銭を投げ込み、両手を合わせていた。

 

つまり……神頼みだ。

 

「これでやり残したことはないわね!」

 

「うん!」

 

にこちゃんの言葉に続けるように頷く穂乃果。

 

「こんな1度にたくさんのお願い事しても大丈夫なのかにゃ……?」

 

「大丈夫だよ!だってお願いしてることはみんな一緒でしょ?言葉は違ったかもしれないけどみんなのお願いって1つだけだったような気がするよ!」

 

穂乃果の言った事に同意するようにみんなは首を縦に動かす。

 

「じゃあみんなでもう1度……」

 

穂乃果の発令でみんなで向き直る。

 

「「「「「「「「「よろしくお願いします!!」」」」」」」」」

 

みんなで声を揃えてからもう1度お辞儀をする。

 

「じゃあ今度こそ帰ろっか」

 

「また明日!」

 

「うん……」

 

だが、それでもまだ花陽ちゃんは少し寂しそうだ。

 

それを見かねた真姫は少し呆れるように花陽ちゃんに声を掛ける。

 

「もう…。キリがないでしょ?」

 

「そうよ!さっさと帰るわよ!」

 

にこちゃんも真姫の言うことに賛同し、男坂の階段を降りていく。

 

オレはその様子を少し離れた場所から見ていた。

 

「そーちゃん……帰らないの?」

 

「ん?オレはもう少しお願い事をしてから帰るわ」

 

穂乃果に「そうなの?」と聞かれたので、軽く頷く。

 

すると穂乃果はオレを残して男坂の階段を降りていった。

 

「じゃあ、そーちゃん。また明日ね!」

 

「バイバーイ!!」

 

「遅刻なんてするんじゃないわよー?」

 

みんなは男坂の1番下からオレに向かって手を振ってきた。

 

右手を軽く上げたのを見たみんなは、それぞれ自分の家が同じ方向同士で帰っていった。

 

それを見届けてからもう1度お賽銭箱のところへ歩いていく。

 

そしてお財布から小銭を取り出してお賽銭箱へ向けて軽く放り投げガラガラ、と鈴を鳴らしてから2拝2拍。

 

さっきもみんなでお願い事をしたけど、オレ個人からみんなへ願う事なんて1つしかない。

 

___明日の大会が……みんなにとってベストなパフォーマンスができますように。

 

1年間間近で彼女たちを見てきたμ'sのファン代表として心から祈りつつ、神田明神を後にした。

 

 

 

 

 

 

__Prrr…。Prrr……。

 

自宅に帰ってからは自分の部屋で明日の予定を確認していると、下のリビングに備え付けている家の固定電話が鳴っている事に気が付いた。

 

階段を降りながら『こんな時間に誰だろう?』と思い、リビングに入って受話器を取る。

 

「はい、松宮です」

 

『壮大くん?私、南よ』

 

「比奈さん?こんな時間にどうかされたんですか?」

 

まさか比奈さんから電話が掛かってくるとは。

 

でも、ことりはオレの家に居ないし…。

 

ホントにどうしたんだろう?

 

すると、比奈さんは早速用件を切り出してきた。

 

『今から音ノ木坂学院に行ってくれないかしら?』

 

「音ノ木坂学院にですね。分かり……って今から!?」

 

思わずツッコミを入れてしまった。

 

何で!?もう夜ですよ!?

 

明日ラブライブの本戦ですよ!?

 

その事を分かってないわけないですよね!?理事長なんだから!!

 

『セキュリティーを心配しているのなら大丈夫よ?壮大くんはもう既に半分音ノ木坂学院(ウチ)の生徒みたいな感じですし……』

 

「比奈さんスミマセン。何が大丈夫なんだかサッパリ理解できません」

 

『とりあえず行けば分かるわ。じゃあ、そういうことだからよろしく頼むわね』

 

「え!?ちょっ!!比奈さん!?」

 

有無を言わさずに電話が切れてしまった。

 

オレはまだ行くって決めてねぇのに……って、ここで愚痴ってても仕方ねぇやな。

 

溜め息をつきながら受話器を元に戻し、寒くない服装に整えてから重たい足取りで音ノ木坂学院に向かった。

 

 

 

 

 

 

「凛!にこ!壮大を連れてきたわよ!!」

 

「そーくん遅いにゃ!!」

 

「今の今まで何やってたのよ!?」

 

音ノ木坂学院付近まで行くと買い出しに出ていた絵里ちゃんとバッタリ。

 

そのままアイドル研究部の部室へ……、と思っていたが連れられた場所は調理室。

 

調理室の中に入るとお玉を片手にフライパンの中身を振るうにこちゃんとラーメンのどんぶりを両手で大事そうに持つ凛ちゃんの姿があった。

 

「そこに突っ立ってないで壮大は麻婆豆腐作って!!今すぐ!!」

 

「……うぃっす」

 

切羽詰まった様子で叫ぶにこちゃんの迫力に押され、麻婆豆腐の材料や中華鍋が置かれているテーブルへ向かう。

 

 

 

 

 

 

「お待たせ!ご飯出来たわよ!!」

 

「ついでにそーくんも持って来たにゃ!!」

 

にこちゃんに引っ張られながらアイドル研究部のドアをくぐる。

 

部室の中に入ると今から食べるメシの準備だったり隣接している部屋には10人分の布団が敷き詰められていた。

 

っていうかオレはついで扱いなのかよ、凛ちゃん。

 

「もうっ!そーちゃん遅いよ!!」

 

「いやいやいや…。遅いって言うか、ついさっき比奈さん……理事長からの電話で今日はここで寝泊まりするって聞いたんだけど……」

 

「え?穂乃果から連絡行ってないの?」

 

真姫からの問い掛けに頷き、証拠のスマートフォンをみんなに見せる。

 

「穂乃果!学校に戻ったらすぐに壮大に連絡するとあれほど言っていたじゃないですか!!」

 

「うわぁぁぁん!ごべんなざ~い!!」

 

どうやら連絡を伝える役目は穂乃果だったらしく、連絡を怠ったという理由で海未のお説教タイムが始まった。

 

「海未、その辺にしとけ。それにしても……オレが来てもよかったのか?」

 

「うん!これが証拠だよっ!」

 

ことりは笑いながら許可状の紙を手渡してきたので、その許可証を受け取って眺めてみる。

 

ことりの字で顧問の欄にオレの名前がキッチリと書かれていた。

 

随分とまた用意周到な事で…。

 

「みんな~!ご飯炊けたよ!!」

 

花陽ちゃんは弾けんばかりの笑顔で炊飯器を両手に持ち、部室へと入ってくる。

 

「おぉっ!ええやん!」

 

「そして凛はラーメンも持ってきたにゃ!」

 

「いつの間にそんなの持ってきたのよ!?」

 

それマイどんぶりだったんだ…。

 

てっきり調理室の食器棚に入ってたどんぶりだと思ってた。

 

「そーちゃんご飯まだ食べてないよね?」

 

「おう。まだ食べてないぞ」

 

「じゃあ……みんなでご飯の時間にしよう!!」

 

「「「「「「「「「は〜い!」」」」」」」」」

 

料理を盛り付けられた皿を4個くっつけてある長テーブルの上置き、それぞれ思い思いの席につく。

 

みんなで合掌していただきますの挨拶をしてから夜メシを食べ始める。

 

「う〜ん!この料理美味しい!」

 

「確かに美味いな。流石にこちゃんだな」

 

「当たり前でしょ…?」

 

オレと穂乃果でにこちゃんの料理をベタ褒めすると、作った本人は照れ臭そうにプイッとそっぽを向く。

 

「なんか合宿の時みたいやね!」

 

「合宿の時より楽しいよ!だって学校だよ!?」

 

「最高にゃ〜!」

 

「まったく…、2人とも子供じゃないんだから……」

 

口では呆れてる口調だけど心なしか表情が緩んでいる真姫。

 

「あっ!そういえば今って夜だよね?」

 

「えっ…、えぇ……」

 

「どうかしたのか?」

 

すると穂乃果は近くの窓まで歩いていき、窓を開けた。

 

窓が開いたのとほぼ同時に夜の冷たい風が部室の中に入ってきた。

 

「ちょっと!寒いじゃない!!」

 

「夜の学校ってなんかワクワクするよね!いつもと違う雰囲気で新鮮だよね!!」

 

穂乃果の言いたいことは何となくだけど分かる。

 

どこがどう違うのかを言葉にするのは難しいけど、何となく分かる。

 

「……そう?」

 

「あとで肝試しするにゃ〜!」

 

「えぇ!?」

 

絵里ちゃんは穂乃果に相槌を打つが、凛ちゃんの肝試しという単語を聞いて驚きのあまり声が裏返った。

 

「あっいいね~!特にえりちは肝試しだ~い好きだもんね!」

 

するとのんちゃんは絵里ちゃんに向かって意地悪な子どものような笑顔を浮かべている。

 

つまりこの人も絵里ちゃんの暗所恐怖症の事を知っている、と。

 

「ちょっと!希!?」

 

「そうなの!?絵里ちゃん!!」

 

「えぇっ!?えっと……」

 

穂乃果の質問に何とか回避しようとしていたが、誰かが部室の電気のスイッチを消した。

 

「きゃあっ!?」

 

「絵里ちゃん、痛いよぉ……」

 

部室が真っ暗になった途端隣に座っていたことりに抱きつく絵里ちゃん。

 

相当強い力で抱き締めているのでことりが痛みで少し苦しそうだ。

 

「お願い!離さないで……!」

 

「えっ?」

 

「絵里?もしかして……」

 

「暗い所が怖い……とか?」

 

ことり、海未、花陽ちゃんは絵里ちゃんの豹変っぷりに驚きのあまり目を丸くしていた。

 

「電気のスイッチに近い人そろそろ電気付けてくれ」

 

声を掛けるとすぐに電気がついた。

 

電気を消した犯人は真姫のようだ。

 

その真姫ですら絵里ちゃんの変わり様に驚いていた。

 

「にっしっしっし、新たな発見やろ?」

 

「もうっ!希!真姫!!」

 

「はいはい…。悪かったわよ……」

 

真姫も少し悪気があったのかすんなりと絵里ちゃんに謝り、この場はこれで収まった。

 

 

 

 

 

 

 

 

「まったく…、希も真姫も私のことなんだと思って……」

 

「まぁまぁ…。のんちゃんはともかく真姫に悪気は無かった訳ですし……」

 

みんなで夜メシを食べ終わった後の調理室。

 

のんちゃんと真姫にやられた事にまだ怒っている絵里ちゃんと共に食器を洗いつつ、布巾で拭いた食器を棚に閉まいながらプリプリ怒る絵里ちゃんを宥めていた。

 

「さっきのお皿で全部ですね」

 

「壮大のおかげで助かったわ」

 

「どういたしまして」

 

食器洗いで濡れた手を近くの布巾で水気を染み込ませるように拭く。

 

「それじゃ部室へ戻りましょうか?」

 

「そ…、そうね……」

 

調理室の電気を消してから絵里ちゃんと一緒に廊下に出るとオレの手をギュッと握り締めてくる。

 

「手…、離さないでね?」

 

「離しませんよ」

 

「1人で先に行かないでよ?」

 

「行きませんって」

 

そんな力を込めて手を握られたらどこにも行けないって…。

 

握られた手の痛みを感じながら部室まで歩いていく。

 

やはり誰もいない校舎は昼間とは違って雰囲気がガラリと変わる。

 

のんちゃん辺りならスピリチュアルがどうとか言いそうだ。

 

特に大きなことは起きずに部室の前までやって来た。

 

「そーちゃんおかえり!絵里ちゃんも!」

 

部室のドアを開けようとすると中から穂乃果がドアを開けて廊下に顔を出してきた。

 

「部室に着いて早々だけどみんな先に行っちゃったから穂乃果たちも行こ!」

 

穂乃果は絵里ちゃんの手を掴むと転んでも怪我をしない程度のスピードで廊下を走り出した。

 

「穂乃果?今からどこに行くっていうのよ!?」

 

「屋上だよっ!」

 

 

…………なんで屋上?

 

 

 

 




胃腸炎っていってもウィルス性じゃなくて神経性の方です。

ストレス感じるとまず胃がやられる人なので結構辛いんですよね…。

インフルエンザも流行し始めたみたいなのでみなさんも体調を崩さないようにしてくださいね?

最後まで読んでいただきありがとうございました!
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