ラブライブ!~Miracle and Track~   作:K-Matsu

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最近暑いですね。

では、どうぞ!


Ex.2 アメリカへ!

やって来たアメリカ渡航当日。

 

結局穂乃果の英会話能力は然程上がらず、簡単な英会話を書いた単語カードを渡して何とかしてもらうことにした。

 

「ガス・電気よし、財布よし、パスポートよし……」

 

家を出る直前に忘れ物が無いかを確認し、家のカギを閉める。

 

カギを閉めてからお向かいの高坂家に顔を出す。

 

「おはようございます」

 

「おはよう壮大くん」

 

お店の出入口が開いていたのでそちらから入るとすでに夏穂さんがカウンターに立っていた。

 

家のカギを預かって貰うためにカギを手渡すが、朝の高坂家特有のドタバタした足音が一向に聞こえてこない。

 

「……穂乃果は?」

 

「穂乃果ならもう行ったわよ。あの娘今日を楽しみにしてたのかお父さんに送られて朝イチで空港に向かったわ」

 

早いな!

 

まぁでも……楽しみにしてて寝過ごすよりかはマシか。

 

「それじゃあ……行ってきます」

 

「いってらっしゃい。穂乃果をよろしくね」

 

「……はいっ」

 

 

 

 

 

空港に着いて搭乗口の近くにやって来ると全員は揃っていないけどそれぞれがリラックスした様子だった。

 

「のんちゃん。おはようございます」

 

「壮くん。おはようさん」

 

イスに座っていつも使っているタロットカードで占っているのんちゃんがいた。

 

「結果の首尾はどうですか?」

 

「心配せんでも旅立ちにピッタリのカードが出たから大丈夫や」

 

と、笑みを浮かべながら結果を教えてくれた。

 

どうやら今日という旅立ちを心配するのは杞憂に終わりそうだ。

 

占いを終えたのんちゃんと一緒にみんなのところに向かうとちょうどその時に絵里ちゃんがやって来た。

 

「おはようございます」

 

「おはようさん」

 

「壮大、希。おはよう」

 

亜里沙ちゃんが手に何かを持って話し始めた。

 

「あの…!みなさんにお守りを作ってきたんです!」

 

「私と亜里沙で作ったので気に入ってくれると嬉しいです!」

 

2人はそう言いながら、メンバーそれぞれのイメージカラーを基調としたストラップのお守りをみんなに手渡し始めた。

 

「うわぁ……可愛い!」

 

「ありがとう亜里沙ちゃん!」

 

「はいっ!どういたしまして!」

 

ことりや花陽にお礼を言われて亜里沙ちゃんはとても嬉しそうだ。

 

憧れのμ'sにお手製のお守りをあげて喜んで貰ったから作ってよかったと思っているに違いない。

 

「壮大さんもどうぞ!」

 

「オレも?」

 

「当然でしょ。壮にぃはみんなを守る大役があるんだから」

 

雪穂から紺をベースにしたストラップを手渡され、自分のスマホに付けてから2人の頭をワシャワシャ撫でる。

 

「ありがとな雪穂、亜里沙ちゃん」

 

「うん!」

 

「はいっ!」

 

雪穂たちを見送るとそろそろフライトの時間が迫ってきていた。

 

が、穂乃果はまだオレたちの前に姿を現していない。

 

「まさかとは思うけど寝坊したわけじゃ……ないわよね?」

 

「穂乃果は朝イチで空港に来てるみたいです」

 

「はい。壮大の言う通り私にも連絡もあるので来てますよ」

 

「それなら大丈夫ね」

 

海未も穂乃果からメッセージを受け取っているから空港の敷地内にはいる。

 

となると、穂乃果が行きそうな場所は……。

 

「ちょっと呼んできますね」

 

スーツケースの監視をみんなに任せて穂乃果がいるであろうところに真っ直ぐ向かった。

 

 

 

 

「よう」

 

飛行機の離着陸が見えるガラス張りの展望デッキ。

 

そこに立って飛行機を眺めている穂乃果の姿があった。

 

「そーちゃん……」

 

「もうそろそろフライトの時間だ。行くぞ」

 

「そーちゃん」

 

穂乃果を連れてみんなの所に行こうとした時、呼び止められたので後ろを振り向き『どうした?』と聞く前に穂乃果は晴れた快晴の空を見上げた。

 

「行くんだねあの空へ……。見たことない世界へ……!」

 

「楽しみか?……って聞くのは愚問だったか」

 

「うんっ!もうすっごく楽しみ!!」

 

スーツケースを持って駆け足でオレの元まで来てから並んで歩いてみんなの所に向かう。

 

「穂乃果ちゃんとそーくん来たよ!」

 

「これでやっと全員だねっ」

 

「では飛行機に向かいましょう」

 

みんなが揃ったので搭乗口カウンターにて搭乗手続きをするため海未が先陣を切って歩き始めた。

 

「みんな手荷物検査引っかかるなよ~?」

 

「「「「「「「「「は〜い!」」」」」」」」」

 

 

 

 

 

 

無事にみんなと合流し、手荷物検査をストレートでクリアしてアメリカ行きの飛行機に無事に乗り込んだ。

 

……オレ以外は。

 

「手荷物検査で引っ掛かってたそーくんすごく面白かったにゃ」

 

「そうね~。出発前に大いに笑わせてもらったわ」

 

「クッソ!何も言い返せねぇ自分がすっげぇ腹立つ!!」

 

「凛ちゃん、にこちゃん。笑いすぎだよ……フフッ」

 

ここぞとばかりに弄り、まだ思い出しては笑いを繰り返している凛ちゃんとにこちゃんにその2人を止めようとしてるけど笑いを堪えきれてない花陽ちゃん。

 

実は手荷物検査が終わり、金属探知のゲートを通過した際にいつも身に着けている金属製のスポーツネックレスを外すのを忘れていて軽めのパニック状態になってしまいそのシーンをみんなにガッツリ見られてしまったのである。

 

「それじゃみんな!速やかに席に座りましょう」

 

「決められたところに座らなかったらウチがワシワシしたるでーっ!」

 

『ワシワシ』と聞いてみんな顰めっ面をしながらに速やかに指定されて咳に座った。

 

男のオレはワシワシする箇所がほとんど無いはずだけどいつまでも立っていても仕方ないので指定されたシートに座る。

 

えっと……オレの席はっ、と。

 

「真姫か……」

 

「何よ。私の隣じゃイヤ?」

 

「そんなこと言ってねぇだろ?」

 

足を組んで頬杖をつきながら窓から見える景色をボーッと眺めていた真姫の隣のシートに座る。

 

「エコノミークラスって初めて乗ったけど意外と狭いのね」

 

「そりゃファーストクラスやビジネスクラスに比べると狭いだろうけど……みんなと一緒のクラスに乗るってのもなかなか悪くないだろ?」

 

そっぽ向いたままで返事こそしなかったけど少しだけ頬が緩んで赤くなってる辺りコイツも楽しみにしてたんだろうな……と容易に想像が付く。

 

素直じゃない幼馴染に目を向けてると機内アナウンスが流れ、機長の話が終わると同時に飛行機が離陸に向けてゆっくりと滑走路に向かって動き出した。

 

「すごいすご~いっ!飛行機が動いたよ!!」

 

「穂乃果テンション高いわね……」

 

「アイツ飛行機乗るの初めてらしいから大目に見てやってくれ」

 

「何だか今の壮大穂乃果の保護者みたいね」

 

「そうか?」

 

穂乃果のはしゃぎっぷりに隣に座る海未ももうお手上げの様子で、ことりもいつもの乾いた笑いを浮かべていた。

 

「ねぇ、壮大」

 

「ん?」

 

「……楽しみね。これからみんなと一緒に行くのを想像すると」

 

「そうだな……」

 

返事をすると同時に飛行機の滑走路を駆け抜け、何のトラブルもなく無事にテイクオフ。

 

高まる期待に胸を踊らせながら機内に持ち込んだバッグから本を取り出して読み始めた。

 

 

 

 

 

 

 

不思議な夢を見た。

 

それは……どこかで見たことがある景色。

 

太陽が西に大きく傾き、全ての空間を夕焼けに染まった公園。

 

そこには少年とサイドテールの少女とグレーの髪をした少女に加え、その公園内で最も大きな木の幹に隠れてこちらの様子を窺っていた当時は名前が知らなかった黒髪の少女の計4人がいた。

 

少年とグレーの髪をした少女は公園内でその前の日の雨によって出来た水溜まりの側に立ち、水溜まりから離れたところから走ってくるサイドテールの少女の様子を見ていた。

 

サイドテールの少女は水溜まりの手前まで走ってきたかと思うと、それを跳び越えようと思いっきり踏み切って跳び上がる。

 

しかし、小さい子どもの背丈に対してかなり大きい水溜まりを跳び越えることなく着地してしまう。

 

グレーの髪をした少女は『無理だよ。今日はもう帰ろう』と言うが、サイドテールの少女は『……が跳べたからきっと出来る』の一点張りで聞く耳を持たず、少年はただただ苦笑いをしていた。

 

これで何回目か分からないチャレンジでまた助走をつけて跳ぼうとしたのだが、サイドテールの少女は走るスピードを緩めてやがて立ち止まった。

 

水溜まりの側にいた少年たちはどうして立ち止まったのか最初は理解できずにいたが、どこか遠くから何人かで合唱している歌が聞こえてきてそれを聞くために立ち止まったことを知った。

 

合唱が終わると今度はどこか優しさと暖かさが籠められた大人びた声が聞こえてきた。

 

そこで何かを言ったところで……目が覚めた。

 

何だったんたのか混乱しつつ右肩に少しの重さを感じる。

 

オレの肩を借りて眠り続ける真姫を起こさないように身に付けていた時計で時間を確認するとそろそろアメリカに着陸する時刻を示していた。

 

 

 

 

 

飛行機で約13時間。

 

長いフライトを経てやっとこさアメリカの空港に着いた。

 

みんな疲労している中でも穂乃果だけはアメリカの新鮮さで長時間のフライトでも疲労を全く感じさせずにいた。

 

オレはというと飛行機の中で1日の半分を過ごした上に、ほとんど身体を動かせなかったので空港に降り立った 時は鉛を着けてるのかと錯覚するくらい身体が重かった。

 

「……まだ身体の節々が調子悪い」

 

「だらしないわね」

 

うるせぇ。

 

真姫(おまえ)と違ってこっちは長時間のフライトに慣れてねぇんだよ。

 

さらに言うと機内で寝てる時にオレの肩を枕代わりにして寝ていたから身動きが取れなかったのも原因の1つだっていうのに。

 

「みんな入国審査窓口に行ったわよ。私たちも早く行きましょ?」

 

唆されて入国審査窓口へと向かうとそこには長蛇の列が出来ていた。

 

その最後尾に並び、審査待ちをしている間に緊張している穂乃果とことりを嗜めたりしてるうちにオレたちの順番になった。

 

最初は絵里と希が審査を受け、次に真姫とにこちゃんとことり。

 

5人ともスラスラと答え、難なく入国することが出来た。

 

海未、凛、花陽は最初は少しつっかえっかえだけど質問に答えて入国する事が出来た。

 

そしていよいよオレと穂乃果の番が回ってきた。

 

『パスポートをお願いします』

 

『どうぞ』

 

パスポートの写真と実際の顔を見比べてから審査官の質問に答え、審査が通った。

 

穂乃果が審査を受けている隣の窓口へ目を向けると審査官の質問に上手く答えられずにアタフタしていたので助け船を出す。

 

『すまない、この娘英語が苦手なんだ。代わりにオレが答えても構わないか?』

 

『英語が苦手なら仕方ないな。じゃあ……』

 

審査官が優しい目線を送りながら質問してくるので穂乃果の代わりに答えていく。

 

『審査はこれで終わりです。キミとそこのガールフレンドを含めた9人に神の御加護を……』

 

『ありがとう』

 

どうやら審査官はクリスチャンらしく胸の前で十字を切り、祈る仕草を見せた。

 

礼を言うと爽やかな笑みで見送り、次なる審査へと戻った。

 

さすがアメリカ人……やることが違うぜ。

 

 

 

 

 

「お待たせ」

 

「遅いですよ!どうしてここまで時間がかかるのですか?」

 

「海未ちゃん。ここに来て2人に怒るのはやめよ?他のお客さんもいるんだし……」

 

「ことりちゃんの言う通りや。ここは一旦落ち着こ?」

 

海未は入国審査で躓いていた穂乃果や審査を終えてもなかなか来なかったオレに対して腹を立てているが、ことりやのんちゃんが機転を効かせて海未を落ち着かせた。

 

「それじゃあ全員揃ったから行くわよ。こんなところで油売ってるわけにはいかないんだから!」

 

「にこちゃんに言われたくないにゃ!」

 

「何よそれ!どういう意味!?」

 

普段なら『そのままの意味だと思います』と言えるけど今のオレが言ったところでツッコミやイジりの集中砲火を喰らいそうなので止めておく。

 

「それじゃ入国もしたことだし……ホテルへ向かいましょう!」

 

今度は絵里ちゃんを先頭に空港の外にあるタクシー乗り場まで移動した。

 

 




関東地方も梅雨明けしていよいよスポーツで熱くなる8月がやって来ますね。

みなさん応援の準備やブルーレイレコーダー等の準備は出来てますか?

ちなみに私はまだなんの準備も出来てません。
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