プロローグにしては変な文になりましたがどうかよろしくお願いします。
悲しみはともに
真っ暗になった細いビルの隙間・・・そこに私はいた。
「えぐっ・・ぐすっ・・・うぐ・・・ひっく・・・」
私は見上げる形でそんな嗚咽を漏らす女性を見ていた。真っ黒なもう何があったかもわからなくなったボサボサの髪の女性が、栗色の綺麗な長髪の女性の腕の中で泣いている。
何があったか、私も聞いて慰めにいってあげたい。だけど体は全く動かないうえに、体のあちこちが激しく痛い。本当に何があったのだろう。
「ごめん・・・なさい・・・ぐすっ・・・ごめんなさい・・・」
黒髪の女性は今にも消え入りそうな声でそう言う。そんな声を聞いてか、栗髪の女性は黒髪の女性の頭を丁寧に大切に割れ物のように、優しく撫でながら黒髪の女性をあやすように喋り始めた。
「ふふ、やっぱりあなた、泣き虫ね。謝らなくてもいいよ。あなたは私のたった一人の家族だから、あなたの罪は私の罪、償い報われるのはあなただけじゃないわ」
「えぐっ・・・ごめんなさい・・・本当にごめんなさい・・・うぐっ・・・」
同じ言葉をずっと呟き続ける黒髪の女性に栗髪の女性は文句も言わず、ずっと同じように撫でながらそのもう片方の手でギュッと抱きしめ始めた。
「もう泣かないで?ほら、いつもの笑った顔を見せて?ね?」
「ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・ごめんなさい・・・」
やっぱり同じ言葉しか呟かない女性に、栗髪の女性はさらにその抱きしめる力を強くし、撫でていた右手を黒髪の女性の後頭部に添えると、膨らみの全く無い胸にぐっと押し付けてさらに抱きしめる力を強くし、押し付けた黒髪の女性の頭に自分の顔をうずめてまた喋り始めた。
「ぐすっ・・・もう泣かないで?あなたがそんなに泣くから、私も泣きたくなってきちゃったよ。ほら、いつもの笑顔見せて?」
「ぐすっ・・・やっぱり・・・あなたも・・・泣き虫・・・昔から・・・全く変わらない・・・本当に・・泣き虫・・・えぐっ・・・」
栗髪の女性はうずめた顔を上げて、自分よりも少し小さい黒髪の女性の頬に手を当てて、優しく持ち上げた。びしょ濡れの黒髪の女性の顔は月の光でキラキラと輝いている。
「あなたの泣き顔見たの何年ぶりだろう・・・ふふ、本当に愛しい、私のたった一人の唯一の家族・・・もう謝らないで?私は怒ってないから、いつもの笑顔見せて?」
私の見てる位置は低い位置だからよく見えないけど、黒髪の女性はそのびしょ濡れの顔を拭いもせず、泣き笑いの笑顔を作って栗髪の女性を見上げて言った。
「これで・・・満足?・・・ひっく」
栗髪の女性はその言葉を聞いた瞬間、軽く微笑んでいきなり黒髪の女性のびしょ濡れで、月の光を反射する唇に軽く自分の唇を重ねて軽い口づけをした。
もうどうなってるのかわからない。黒髪の女性もあっけにとられてボーっとしてる。
「ごめんね。本当はね私、ーーのこと好きなの。だから、あんなことあなたにやられたり言われたりしてもあなたのこと捨てられなかった。おねがい。もう一度私のところに戻ってきて?」
何があったのか・・・二人の間でかなり大きな亀裂があったらしい。栗髪の女性の言葉は涙まじりだ。
「ああ・・・私・・・本当幸せ者なのかな・・・?・・・本当にごめんなさい」
黒髪の女性は「ありがとう」と付け足し、こちらに視線を向けてきた。私を見る目は”いつも”と変わらず生き生きとしていて、好きな人と一緒にいるときの嬉しさあふれる目付きだった。
ーーーーー私の意識はここで途切れた。