地下の図書館にいると外の様子がわからない。きっと普通の人だとそう言うだろう。だけど私は一日の大半を暗いケースの中で過ごす身だ。どこにいようと大体の時間はわかるし、大抵の確立でそれは当たる。
数時間前にレミリア様と弾幕勝負についての説明をしてもらうという約束をとりつけたのだ。だから私は現在待ち合わせ場所へ向かっている。目の前には銀髪の髪を揺らしているメイドさんの姿がある。咲夜さんだ。さきほど”お嬢様がお呼びです。コルノ”と報告をしてくれたのだ。
現在時刻、私の知ってる単位で言うと6時半くらいだ。幻想郷は夜になるのが早いのか。もう地下ではなく普通に一階で、壁に沿って綺麗な四角形の窓がある。そこから見える外はもう真っ暗だ。あと端っこの方にまだ登りはじめたばかりの白い月が見える。今日は満月か。そして気づいたが月の大きさがかなり大きい。どうなってるんだろう。
まぁここは幻想郷だ。魔法使いやら吸血鬼やら謎人間ですらいる始末だ。何があっても不思議じゃない。だがやっぱりあの満月の大きさはとっても見ごたえがある。主人様ならきっと広いベランダにご家族様と座って大好きな果実酒を飲んでいるだろう。どんな果実酒かって?行きつけのバーの取引会社に直接取引を持ち込んで作らせたイチゴとキウイのお酒だ。私は主人様がそれを飲んだあとに吹いてもらったおかげで酔ったことがある。強烈な甘味と酸味に程よく飲めるアルコールが入ったもので、後味はとてもスッキリしてるし、果実の味もかなり濃い。ご家族様がお酒に弱く、一口飲んで1分でダウンしたときの光景は今でもしっかり記憶に焼きついている。
「満月綺麗ですね」
そんな一言も無意識に流れたもので、咲夜さんは肩ごしにチラッと向いてくれた。
「そう?今日は少し小さい気がするわ」
あの大きさでまだ小さいと思ったりするのか。やっぱり幻想郷はまだまだ面白いところがたくさんあるな。もっとたくさん知って古い思い出にしたいものだ。
「そうなんですか。私の世界だとあれの10倍くらい小さいですよ」
咲夜さんは「そう。じゃあしっかり見ときなさい」と言って前を向いてしまった。言われずともしっかり記憶して帰るつもりだ。
そんなやり取りをしてるうちに、もう数回ほど行き来した玄関に到着した。妖精さんが数人せわしなく動き回っている。シャーリーちゃんもそこにいたが、こちらには気づいてくれなかった。
咲夜さんにドアを開けてもらいあとに続いた。広い庭の中、紅魔館の東側へ歩いて行った。紅魔館は上から見れば四角形になっているらしく、グルッと城壁で囲まれており、その東側・・・玄関から見れば左側の方に行った。
「ようやく来たわね。コルノ」
花の植えられた大きな花壇もなくなり、広い草ばかりが生えた場所に出た。なぜか知らないが周りはとっても明るい。魔法かなにかだろうか。そんな庭に白銀の鉄でできた机の前の椅子に腰掛けているレミリア様はとても心地よさそうに紅茶を飲んでいる。
「お待たせしました。お庭に出るということはもしかして実戦するのですか・・・?」
まぁそうなるはずなのだ。家のなかで戦いでもしたら、どんな勝負かはまだよく想像がついていないが暴れるだろう想定はある。ぐちゃぐちゃにしてしまうだろう。
「ええ、咲夜と美鈴がしっかり教えてくれるわ。私は見物だけど、二人いれば近接戦もマスターできるはずよ。せいぜい頑張りなさい」
そう言って咲夜さん達に軽く合図する視線を送った。レミリア様はまだ戦い方も知らない私をいきなり戦闘させるつもりだろうか。
「では、コルノ、今から私が弾幕勝負について少し詳しく説明するわ。とりあえず長くなりそうだし座りましょう」
そう言って咲夜さんは一瞬のうちに椅子を何脚か並べてくれた。それに座り、咲夜さんと向かい合う形になる。
「弾幕勝負は体を使った少女同士の問題解決のお遊び。まぁ簡単に言うとゲームみたいなものだわ。ただ魔力や妖力、物に非殺傷結界をつけて相手に当て、先にダウンさせた方の勝ちという単純なものよ。それと重要な事はこの弾幕勝負の一つのルール、スペルカードについてよ。ルールによっては使わない物もあるのだけど、このルールがないと勝ち負けが永遠と決まらないことだってよくあるくらいよ。スペルカードっていうのは、魔力や妖力、能力の応用で行うことができる一つの技を使いやすいように凝縮したもの。発動すればたちまちに内容の技が周囲に展開されるわ。いちいち能力を頭の中で構成して考える時間を要しないからとっても便利なものだわ。あとで私が披露してあげる。先に説明ね。スペルカードはこんなものかしら。次は付加ルールについてよ。付加ルールは名のとおり、追加で決めるルール設定よ。大抵はついてるからしっかり理解しなさい。スペルカードの使用回数による敗北、勝利やスペルカードの枚数、相手の弾幕への被弾回数による勝敗、時間制とたくさんあるけど、大抵は聞いた瞬間に理解できるものだわ。そして固定ルールについてよ。ある程度は同じルールなんだけど一部だけ違うルールがあるから説明するわね。紅白の巫女が定めたルールはまず、基本シューティングルール、弾幕とスペルカードのみを攻撃対象に許したルールよ。これに付加ルールをつければ普通のルールの完成よ。そして接近戦型シューティングルール、これはさっきのルールに接近戦・・・肉体的な攻撃をして良いルールを付け加えたもの。美鈴がとっても上手なルールよ。というか下手したら美鈴は基本シューティングじゃ勝てないから接近戦は危険よ。大体これくらいかしら、あとスペルカードについてだけど、トランプとかやったことあるかしら?あれくらいの四角形のカードを思い浮かべながら、あなたが相手に対して行いたい技を考えるだけで、あなたの妖力が目の前に凝縮されて出来上がるわ。体からある程度離れると妖力の反応範囲を超えて自動消滅するから出歩くさいは気をつけなさい。あと基本シューティングは基本どんな体勢でも良くて、飛んでも走っても良いルールよ。接近戦型ルールは10秒のみの飛行が許されているわ。やりすぎるとルール違反で強制敗北だから気をつけてね。これくらいですわ。理解したかしら?」
話は長かったが、私も主人様に似たのははっちゃけたところだけじゃない。一回でしっかり理解した。主人様は高校生のとき超難関大学3校から推薦が来たくらい賢かった。ご家族様は残念ながら普通教養レベルに中学生後半から蓄え続けた経済知識があったくらいだ。だから私は主人様に少し似て暗記能力は優れているつもりだ。
「はい、大丈夫です。しっかり理解しました」
咲夜さんは「良かったわ」と言ってくれた。
「あなたのような子が数回こっちに来たことがあったんだけど、その子達これを数回言わないと理解できなかったから良かったわ」
私のように忘れられてここに来る人がここに来たのか。自分だけじゃなくて良かったと思う気持ちがあったのは隠しておこう。
「そうなんですか。それで、弾幕についてですけど、どうやって出せるんですか」
咲夜さんは「そうね」と言って、少し言葉を考えているらしい。目を軽くつむった。
「うん、そう。誰かにぶつけたいとか、前に飛んでいけとか思いながら球が飛んでいくところを想像してみるといいわ。私は少し考えるだけで弾幕の出現とかができるくらい成長したから、あなたへの教育が少し難しいわ。試せることから教育していくからついてきてね」
よくある話だ。賢い人ほど賢いという上の視点で話をしてしまうことにより、それを理解できない人がさらに理解できなくなってしまうもの。仕方がない。だけどなんとなく意味は分かる。とりあえず私にも妖力はあるらしいから、それを使う努力をしてみるだけで変化はあるだろう。それにさっき読んだ本、”魔法使いの魔道書学”だったか、魔法使いの人の魔力の流れの理論が長ったらしく書いてあった。応用をかけられたらもしかしたら私でもできるかもしれない。
椅子から立ち上がり、咲夜さんの隣に立つと、目の前の向こうの方・・・30m程度離れたところに急に美鈴さんが現れた。門の前で寝ていたように、まだ寝ている。今度は後ろに壁はないから完全に仁王立ちだ。やっぱり労働問題を引き起こしてるのではないか・・・。
「美鈴に当てていいわ。あの頭の髪綺麗に分かれているところにバンとやっちゃって」
咲夜さんはなぜか楽しそうに言う。まぁやってみるか。あとで謝らなければ・・・。
少し強く想像をした。自分の前にサッカーボール程度の大きさの赤いボール状の想像を作り出し、それを美鈴さんに向けて動かす想像だ。
すると目の前に赤い球が現れて、想像していたより早いスピードで美鈴さんに向かって飛んでいってしまった。
ピチューン・・・そんな爽快な音が響いた気がする。綺麗にストンと美鈴さんは倒れてしまった。やりすぎたか・・・。
慌てて美鈴さんに駆け寄り起こした。
「だ、大丈夫ですか?」
外傷は見えないが倒れたときの勢いがすごかったから心配ものだ。そんな美鈴さんは普通の顔で「大丈夫です」とか言ってるし、大丈夫なのかな。
「いやー、まさか当てられるとは思いませんでしたね。とゆか咲夜さんひどいじゃないですか」
美鈴さんは講義に行ってしまった。普通にスクッと立ち上がるあたり全然どうもないようだ。
「あなたが寝てるからよ。それにレミリアお嬢様の命令だから、おとなしくそこに立って的になりなさい。次は私がコルノにスペルカードを見せるから」
「わかりました」
美鈴さんは少し諦めるように言って、私の近くまで戻ってきてしまった。
「コルノこっちに来なさい。そこにいるとあぶないわ」
レミリア様に呼ばれ、私もそちらに歩いて行った。とりあえず隣に立ち、咲夜さん達を見学する。
「じゃ、行くわよコルノしっかり見ておきなさい」
咲夜さんがメイド服の下半身のところについている白いエプロンの下からカードを取り出す。本当に普通のカードみたいに見える。
「幻符「殺人ドール」」
咲夜さんが小さくそう呟く。カードに名前でもつけてるのか。
カードが消えた瞬間だった。咲夜さんの周囲からまるで空気がナイフに変わるように数え切れないナイフが回転しながら、咲夜さんを囲むように出現する。しかも蛇がグルグルと回るように円を成してうねうねと動いている。正直怖すぎる。咲夜さんはこちらを向いて、「私は今何も考えてないわ」とか言ってるし、え?あれ自動でなってるの?
そんな考えもつかのま、一瞬の内に回転していたナイフは円の一部を刃で切り裂いたように別れ、その両方の切れ端のナイフの鋭い刃が美鈴さんに標的を絞るように向く、蛇とか猫が獲物を定めた瞬間を思い描くとても不思議な一瞬の空気、それを破るようにナイフは美鈴さんに向けて列を作って飛んでいった。
隙間のないナイフの隙間を見極めるが如く、美鈴さんは鋭い目つきに一瞬で変わり、逆にナイフの列に対抗するかのように走り始めた。何をするつもりだろうか。
・・・
美鈴さんはナイフの山に飛び込み、軽やかなとでもいうのか、なめらかな足取りを持ちながらナイフを避けるように動き回っている。動き回っているからあたっていないのだろう。大量の小さな物をたくさん集めてそれを手でギュッとしたような状態のナイフの列に身を投じても避けるくらい洞察力があるのだ。かなり戦い慣れてるようだ。
最後の一本を避け損ねたみたいだ。またピチューンという響きが合うくらい爽快にこけた。心なしか当たった足首らへんの布が破けている。体への影響がないかわりに布などには影響があるらしい。ナイフが当たった割には変な破け方をしている。やっぱり非殺傷結界というものが働いているのだろうか。
「こんなものね。美鈴、この間までよけれたのに無様ね。寝すぎだから体もなまるのよ。ちゃんと運動くらいしなさい」
美鈴さんは頭をかきながら笑って「はーい」と言って、フッと軽く飛び跳ねて起き上がった。身体能力までも高いようだ。
「じゃあコルノ、さっそく実戦をしてみましょうか。接近戦についてはまた後に教えるわ。さっそく対等なルールで攻撃しても良いのだけど、今のあなたじゃ、美鈴にだって秒殺されるわ。美鈴に弾幕を打ちまくってとりあえず妖力の使い方を覚えなさい。その次は私が弾幕を打つからあなたは避けまくって身体能力向上につなげさない。それに妖力の使い方をマスターしたらきっと空も飛べるはずよ。その時は空中戦も実戦してみましょう。じゃ、美鈴、ほら相手してあげなさい」
「よ、よろしくお願いします」
レミリア様から離れ、美鈴さんの前の方に立った。
「遠慮なく撃ったください。情けをかけた瞬間あなたは負けです」
美鈴さんのおだやかな表情は一変して真剣だ。勝負事については手を抜かないタイプらしい。会社からしたらとっても優秀な部下になりそうだ。
「では・・・」
とりあえず弾幕を思い出した。戦うときくらい音楽を思い出して気分向上をしても良いだろうか。聞いてみよう。
「咲夜さん、なんか音がないと少し寂しいので、音楽流していいですか?」
「あら、勝負事に音楽をつけるのは趣味かしら?いいわよ。ルールには違反しないし」
了承を得た。勝負事に必須な曲はどんなものだろうか。やっぱり海賊のテーマ曲か・・・いやいや、どうせなら弾丸飛び交う激しさを含んだ曲が良いだろう。だったら主人様がよくやってたゲームの曲か。AIの機械や無人の高性能生体型機械兵器と戦うゲームだったな。主にスニーキングな潜入ミッションが特徴で、スリルと爽快と感動を楽しめた。しかも全ての曲がオーケストラずくしという主人様が大喜びするものだった。
さっそく曲を思い出す。ティンパニの四分で叩く装飾音も強音として捉えアクセントをつける。とってもドキドキとした兵士が行進するような曲・・・これならきっとうまく弾幕も飛ばせるだろう。
「あら、戦闘には面白い曲を出すのね。月明かりの下で聞くととても不思議な感じがするわ」
レミリア様の言うとおりだ。月明かりの下なら静かな音がいいかもしれない。だけど今の私は体を動かすために気分向上を図っている。終わったらたくさん聞かせてあげよう。
ホルンに無意識に手が行き、軽く口をつけて吹いた。音は出ているのに、さらに空気を含んだ人らしい音を出す。その瞬間に私の周りに小さい球と大きい球が何個か出現する。現在の私の標的は美鈴さんただ一人、当てることに集中すればよい。ただ、飛ばすだけじゃきっと当たらないだろう。美鈴さんの周りにも弾幕が出て動きの固定をするように意識せず考えて球が飛ぶよう命令を出した。
美鈴さんはなめらかな足取りをそのままに、余裕のある避け方をする。接近戦が得意らしい動き方もやっぱり独特なもので、球を避けるというよりは体術の扱いを練習しているようにも見える。
ーーーーーー数分後ーーーーーー
「これくらいでいいわ。コルノ次はあなたが美鈴の役よ」
咲夜さんは軽く手をパンパンと叩いてそう言ってくれた。あまりよけれる気がしないな。頑張らなければ。
ホルンを無意識に握っていたことに気づき、手を離すと私の頭の上の方で浮遊した。軽く念れば、ホルンを意識的に操って自分の身の回りを浮遊させることができた。まぁそのうちちゃんと動かせるように練習しておこうか。
「準備はいい?コルノ」
咲夜さんがナイフを数本片手に持って構えている。そろそろだな。
「大丈夫です!やってください!」
そう言うと咲夜さんはナイフを投げてきた。あまり強く投げているようには見えないのにそれは速く、真っ直ぐに飛んできた。
とりあえず一本目は横に避けてかわし、二本目も同じようにかわす。
何本かかわし続け、一本ずつだったのが三本ずつに増えた。一気に増えたから戸惑い、ギリギリでよけてしまって、ホルンに当たった。その瞬間だった。
ひどい痛みが腹部から始まり、私はうずくまってしまった。ホルンも私で痛みを共有する存在なのかもしれない。痛みに耐えてとりあえずホルンを見ると、ヘコミはないけど、当たった部分の色が微妙にはげている。だけどだんだん修正されるように黄金の色が戻ってきて、その修正が止まると同時に腹部の痛みも消えた。とても不思議なものだ。やっぱりホルンの動き回しはしっかりなれないとすぐ敗北してしまうかもしれない。それより思ったことだ。弾幕に当たるとあんなに痛いのか・・・。美鈴さんの体が気になるものだ。
「コルノさん!大丈夫ですか!」
美鈴さんが隣に来て声をかけてくれた。
「心配なく、大丈夫です。ホルンと私は同一の存在みたいで、痛みも共有みたいです」
美鈴さんはふぅっと安堵の息をついて「よかったです」と言ってくれた。
「コルノ、とりあえず今は仕方ないわ。なれるまで曲はダメね」
レミリア様が軽く指示をしてくれる。まぁ仕方ないか。そう思いながら、頭のなかから曲の再生枠を潰す。ホルンはたちまちに消えて、音楽も消えた。
それからは咲夜さんのナイフを避けることに専念し、30分ほど粘ったときくらいだった。
ピチューンと響きの良さそうな爽快なくらいにぶっ倒れた。病気とかではなく普通に被弾したのだ。今日は最初だけど、咲夜さん的レベルだと15らしい。一気に50本のナイフを投げるというものをかわし続けた。一番不思議なのは毎回そんなに投げるためにどうやってナイフを所持しているのかということだ。時を止めて一本一本回収しているのかな。あ、でも図書館に”魔法使いの魔法倉庫術”っていう本があったな。ちょっとだけ開いたけど、なんらかの法則を理解することで、物質を最小限にまで分解して持ち歩くという魔法らしい。それを理解しているのなら実現していても普通だ。
「咲夜、そろそろご飯にしましょう。コルノもよく頑張ったわ。あなた専用の部屋を一応用意したから、食事のあとに行って休憩と睡眠を取りなさい。あとお風呂だけど、一階の奥にあるわ。タオルとかは基本置いてあるから、部屋から自分の着替えを持って行きなさい。着替えは・・・咲夜、コルノはまだ里に連れて行ってないわよね?」
レミリア様が説明してくれるのは、なんかちょっと面白いものがある。あ、こんなところまで主人様に似てしまったみたいだ。
「はい、図書館でフランお嬢様と読書なさっていたようなので、無理に連れて行くとフランお嬢様がご不機嫌になるかと思ったのでまだ行っていません」
レミリア様は少し考える素振りをしたが、大して時間をおかずに、「じゃあ」と言葉を続けた。
「咲夜、服を貸してあげなさい。私服と下着くらい数枚持っているでしょう?」
咲夜さんはちょっと驚いた顔をしたが、すぐに顔を戻して「かしこまりました」と言った。少し否定したい気持ちを抑えるように声は若干の震えを持っている。ちょっと悪い事しちゃったかな。
「じゃあお夕飯にしましょう!美鈴、今日は同席しなさい。久しぶりに面白い子が来たから、皆で団欒をするわよ!」
レミリア様は意外とこういうのが好きなのか。最初会ったときには感じられなかった明るさが出ていてとっても元気そうな女の子に見える。
そんな思いを持ったのはやっぱり主人様譲りだろう。そんな考えを持ちながら私は三人のあとに続いて紅魔館へ戻ったのだった。