リリカルなのは でオリ主が割と真面目に生きる話   作:銭湯妖精 島風

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ミッドミルダに行くまで


サイド・ミッドミルダ

 

 

 

機動六課が受け持っていた事件も収束して長期休暇が取れたので、実家に帰る事にした

 

んで、ナツキのマンションに出向く

 

「もしもしひねもす?」

 

ピーンポーン、と呼び鈴を鳴らすと、誰も出てこない

 

あるぇ?

 

このマンションは、中にいる人が自動ドアを開けてくれるか、鍵を持っていないと入る事すらできない

 

それだけ、セキュリティの高い高層マンションな訳なんだが・・・

 

 

「合鍵を貰っとくんだったな」

 

とりあえず、繋がらないだろうがナツキの携帯に電話してみる

 

2分ほど掛けてみたが、やはり彼女は出なかった

 

「ダメか」

 

ならばと、彼女の妹のマコに電話する

 

『・・・はい、どちら様ですか?』

 

「カヅキだ、久しぶりだな?マコ」

 

彼女は一瞬驚き、だが空笑いをした

 

『あー・・・あははー、お久しぶりでーす』

 

「ナツキの居場所を知ってるか?マンションに居ないんだわ」

 

瞬間、マコは黙る

 

「知ってるな?」

 

『カヅキさん。今、お姉ちゃんがどういう状況か、ご存知ですか?』

 

マコの声が、緊張みを帯びている

 

「少し前から休業している事しか知らない」

 

『週刊誌で、お姉ちゃん、スキャンダルされてるんです。うちにも今、報道陣とか来てて・・・』

 

なんだと?

 

「詳しく聞きたい、お前は今どこだ?」

 

『高校の、教室の中です。私がお姉ちゃんの妹だってバレてて・・・校門前も、人だかりができてるんです』

 

「わかった、授業は終わったのか?」

 

はい、とマコは返事をする

 

「今から迎えに行く」

 

電話を切り、単車に跨ってマコの高校まで行く

 

裏の建物に入り裏道を使い校舎に侵入する

 

マコへ、場所の指定をメールして数分後、彼女は現れた

 

「カヅキさん・・・」

 

「すまん、待たせたな」

 

フルフルと、マコは首を横に振った

 

「下手に外で話せないな?さっき部屋を借りたから、そこで」

 

「あ、はい・・・」

 

メットを渡し、後ろに乗ってもらって借りた部屋へ行く

 

「ここだ」

 

古びたアパートだが、防音はちゃんとしている

 

彼女を通し、畳に胡座で座る

 

「急いてすまんが、どうしてだ?」

 

「お姉ちゃん、誰の子供かわかりませんけど・・・妊娠して、帰ってきたんです。それを撮られてたみたいで・・・」

 

マコは俯き、固く拳を握り締める

 

「ナツキは何か言って無かったか?」

 

「何も・・・。だから、私達も困惑してるんです。一応、病院には行ってますし、先生も口が硬い方なんで・・・お姉ちゃんの情報は流してませんけど」

 

俯きながら、マコは滔々と話し続ける

 

「いつも暗い部屋で、過ごしてるんです」

 

「わかった、ナツキは何処にいる?」

 

先ほどの会話から、予測はできているが

 

「実家です。でも・・・」

 

「なら問題無い、少し着替えるな?」

 

鞄から局の制服を取り出しマコに言う

 

「あ、はい」

 

マコは後ろを振り向き、着替えが終わるまで待っててくれた

 

「行くか」

 

「はい」

 

実家に送るついでに、俺もナツキの実家に出向く

 

「マコ、先に入ってくれ」

 

状況開始だ

 

「はい・・・」

 

今日は週刊誌の記者もいないようだ

 

俺も、マコの後をついて門を潜る

 

と、玄関先でナツキとマコの親父さんがいた

 

「お久しぶりですオジさん、ナツキを貰いに来ました」

 

「・・・久しぶりだね、カヅキくん。だが、娘の子の父親は君だと言うのか?」

 

腹に響く、重低音の声へ俺も言う

 

「恐らく俺です」

 

「・・・そうか」

 

オジさんは俺に近付くと、襟元を掴んで背負い投げをしてきた

 

無意識に身体を捻り膝を曲げ上手く着地して立ち上がり

 

「ナツキへの責任を取らせて下さい」

 

「・・・断る。娘と孫は、我々が保護する。君はもう帰りなさい」

 

オジさんはそれだけ言い、何も話すことは無いと踵を返して家の中に戻っていった

 

「嫌です、ナツキを貰う迄は」

 

石畳に正座をし待つ事にした

 

それから夜になり、虫も寝静まる深夜

 

俺はそのまま待ち続けていた

 

カラカラと、玄関の扉が開く音がする

 

そちらを見れば、マコがこちらへと手招きしていた

 

「借りができたな?」

 

無音で歩きマコに続く

 

「お姉ちゃん、ふさぎ込んでいるみたいで・・・妹として、心配なんです」

 

「・・・わかった」

 

ナツキの部屋の前に着き、マコは扉をノックする

 

「お姉ちゃん、私だけど・・・入るね?」

 

そっと扉を開け、俺を中に押し込んだ

 

「よぉ、久しぶりだな?ナツキ」

 

ナツキはベッドに突っ伏し、微動だにし無い

 

「ナツキ?」

 

ナツキの肩に触れ名前を呼ぶ

 

「どうして・・・ここに来たの?」

 

俺の方を見ず、彼女は言う

 

「お前に会うためだ」

 

「・・・帰って。会いたくない、顔を合わせたくないの」

 

頑なに、ナツキは顔をあげようとはしない

 

「断る」

 

返答に、彼女は押し黙ってしまった

 

「腹の子の父親は誰だ?」

 

「・・・言いたくない」

 

キッパリと、問いを断られる

 

「そうか、なら俺と結婚してくれ」

 

「・・・どうして? 貴方の子じゃ、ないかもしれないのに」

 

疑問に思ったのか、ナツキは問いかけてきた

 

「お前の子に違いはあるまい?」

 

「・・・」

 

彼女は黙り、俺も黙る

 

沈黙の時間が続いた

 

「ねぇ、カヅキ・・・」

 

「なんだ?」

 

ナツキはゆっくりと、身を起こす

 

「私ね、自分がわからないの。気が付いたら、別の場所にいるし・・・お腹だって、どんどん大きくなっていってるの。病院行ってるって、マコは言うけど・・・行った記憶がない。それどころか、もう、自分すら・・・!」

 

泣きそうな声をあげ、彼女は頭を抱え、蹲る

 

「大丈夫だナツキ、落ち着け」

 

彼女を抱き締め優しく言う

 

「カヅキ・・・私が私じゃなくなっても、私を好きでいてくれる?」

 

「あぁ、約束する」

 

強く頷くと、ナツキは笑い出した

 

「ふふ、ふふふ!」

 

「笑うな、真面目な場面だぞ?」

 

だが、彼女は笑うことをやめない

 

「はぁ・・・いつ食い潰したんだ?」

 

「あれ、バレた?」

 

笑うのを止め、ナツキは俺を振り返る

 

その瞳は、青くなっていた

 

「戯けめ、貴様の遊びに付き合ってやったのだから、最後まで我慢しろ」

 

「ちぇ、怒られた。てか、あんたの愛しいナツキちゃん居ないんだから、帰んなさいよ」

 

ナツキはふてくされ、またベッドに突っ伏した

 

「貴様を貰い受ける、異論有るまいな?」

 

ナツキを横抱きにして持ち上げ言う

 

「え、帰らないってか? あの子、潰したのに? あたし、鬼畜なんだけど?」

 

「戯け、築いた屍は私の方が上だ。案ずるな、お前は私に攫われるだけの簡単なお仕事だ」

 

それを聞き、ナツキは苦笑する

 

「昔の口調に戻ってるわよ、カヅキ?」

 

「ん?んんうん!すまん、行くぞ?ナツキ」

 

気を抜くと昔の口調に戻ってしまうのは仕方ない、うん

 

「マコ、お父さんたちによろしくね?」

 

「お姉ちゃん、カヅキさん・・・」

 

扉を開け、マコが心配そうな顔をして入ってくる

 

「安心しろマコ、必ず幸せにする」

 

俺、この前二等空佐に出世したんだよねぇ

 

「よろしくお願いします」

 

マコが頭を下げる

 

「委細承知」

 

窓から飛び降出し闇夜に紛れる

 

「ちょ、あんまり激しい動きは・・・!」

 

「安心しろ、もう飛ぶ」

 

魔法陣を展開し、機動六課隊舎へ超々長距離転移を敢行する

 

「・・・驚いた。貴方、こんな転移出来るようになったのね」

 

「うっぷ・・・」

 

ナツキを下ろし、木陰に行くとリバースする

 

「・・・あ、やっぱりまだ苦手だったか」

 

「オロロロ」

 

そんな折、ツカツカと歩み寄ってくる音がしたかと思うと

 

「こぉらぁぁぁぁっ!! 何やっとんねん、カヅキぃぃぃぃっ!!」

 

俺の脇腹に、はやての蹴りが入った

 

「ぐほっっオロロロ」

 

レバーに響く重い蹴りで再びリバースする

 

「は、はやてちゃん・・・」

 

「久しぶりやなぁ、ナツキちゃん。ちょっと待っとってな。この馬鹿制裁してまうから」

 

パキパキ指を鳴らし、部隊長様が俺に歩み寄ってくる

 

「こ、このチビ狸・・・何をしやがる」

 

水で口を濯ぎ、はやて を睨む

 

「何やないやろ? ナツキちゃん、こないにお腹大きくなって! 何孕ましとんねん、このクズ!!」

 

「申し訳ありません八神部隊長。カナメ二等空佐、一身上の都合により休暇先より帰還いたしました」

 

住まいを正し敬礼をする

 

「うん、お帰り。んで、どないすんねんこれ」

 

ナツキを指差し、俺に詰め寄る

 

「責任を取り養います」

 

「ほうほう、ま、頑張りやー」

 

ヒラヒラと、はやては手を振り、去っていった

 

「痛つつ・・・チビ狸め強化掛けて蹴りやがって」

 

「だ、大丈夫?」

 

ナツキは心配そうに、治癒魔法をかけてくる

 

「さんきゅ」

 

「別に良いんだけど・・・住む当ては、あるの?」

 

全快した俺に、彼女は尋ねてきた

 

「大丈夫、一軒家を買ってある」

 

良いマンションが見つからなかったから一軒家を買ってしまった

 

「・・・高給取りね」

 

呆れた目で、彼女は見てくる

 

「つい先日、二等空佐に出世したんだよ」

 

「そう」

 

二人で、新居に向かった

 

それから翌月の半ば

 

非番でリビングでのんびりしていたら、ナツキが突然蹲った

 

「陣痛か?」

 

ナツキを抱き起こし気道を確保して尋ねる

 

「ん・・・みたい。破水した・・・救急車呼んで・・・」

 

「了解した」

 

直ぐに救急隊に電話し、あらかじめ決めていた病院へ向かって貰う

 

「あいたたた・・・」

 

救急車内でナツキは、眉を寄せ、そんな事を呟く

 

「鎮痛するか?」

 

「それは、いらない・・・」

 

病院に着き、分娩室へ入る彼女とともに俺もついていく

 

「うぅ、うぅぅぅぅ・・・」

 

大量の汗をかき、ナツキは唸りながら頑張っていた

 

「頑張れナツキ、もう少しだぞ」

 

「そう、ね・・・この痛みには、あまり慣れないわ・・・」

 

そう言い、ナツキは差し出した俺の手をへし折る

 

ウチの嫁はゴリラになっていた様だ

 

それから、数時間して

 

「うにゃぁぁぁぁ!」

 

やっとヤヤコが産まれた

 

しかも、二人

 

聞いてないんだが?

 

病室へ搬送されるナツキへ、俺は尋ねる

 

「双子と聞いてなかったが?」

 

「・・・驚かそうと、思って」

 

苦笑して、彼女は言う

 

「驚いたが・・・全く、2人分の名前は考えてなかったぞ?」

 

「あら、一人は考えてくれてたのね?」

 

クスクスと、ベッドへ横たえられたナツキは笑っていた

 

「当たり前だろう?」

 

「ねぇ、どんな?」

 

名前の事だろうか?

 

「そうさな・・・」

 

胸ポケットから手帳を取り出して開く

 

「よし、グンジョウとシンクでどうだ?」

 

「そうね、良い名前だわ。ふふ、貴方にしてはね?」

 

可笑しそうに、ナツキは微笑む

 

「お前は、いつも一言多いぞ」

 

「ごめんなさい、あなた。あぁ、DNA鑑定する?」

 

横に備え付けられている揺籠を見て、彼女は尋ねてきた

 

「必要無い」

 

「そう? 妻の不貞を暴きたく無いから?」

 

ニヤ、と嫌な笑いをする

 

「必要無いと言っておろう」

 

「ふふふ! 安心して、あなたの子供だから」

 

ニコニコしている彼女に、俺は苦笑した

 

そして退院し、俺は三人とともに我が家へ帰った

 

 





あとがき任されました〜
相方の相方です
あたしも小説書き始めました☆
あと仕事が慌しいです
担当二つ掛け持ちでレジは無理です
泣きたいです
愚痴です笑

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