「いってきまーす!」
初めまして!私、高町ヴィヴィオ、10歳です。ミットチルダ在住で魔法学院初等科に通っています。
今日は4年生の始業式!ワクワクしながら登校中です。
「おはよー!ヴィヴィオ!」「ごきげんよう、ヴィヴィオちゃん」
「リオ、コロナおはよー!」
元気にあいさつしてくれたこの二人は私の親友、リオ・ウェズリーとコロナ・ティミル。
コロナとは一年生の頃からの大親友で、リオとは去年の学期末に出会ったんだけど、もう既に親友なのです。
「クラス分け聞いてるー?」「うん!」「3人一緒のクラスだよね!」『イエーイ!』
久しぶりに会う親友たちと和気藹々していると。。
「あのー・・ちょっといいかな?」
「!?はい、!??どうかしまふぃたか!?」
噛んじゃいました。不意に声をかけられたってのもあるんだけども、それだけじゃないんです。
とっても、綺麗な人だったんです。透き通る様なブロンドの髪はちょっと長めのボブカット、個性的な目が中心にデザインされた赤いカチューシャ、少し大きな瞳で鼻筋の通った顔。凛として、気品のある声。歳は私たちより先輩かな。
そんな声の主に私達3人は見とれてしまいました。
「大聖堂を探しているんだけど、どこか分かるかな?今日転入してきたばかりで迷っちゃって」
「転入されたんですかー!私の名前は高町ヴィヴィオ。初等科の4年生です!大聖堂には私達も今から一緒に行くとこなので、よかったら一緒に行きませんか?」
「あら、ありがとう。ヴィヴィオちゃんね。申し遅れてごめんなさい。私は田中ぷにえ、中等部一年生よ。でもこの学校に通うのであればあなた達のほうが私より先輩なのかしら?よかったわ。この学校広いからどこに行けばいいのかわからなくて。
ご一緒させて頂くわ。」
「いえいえ!先輩だなんてそんな!迷いますよねこの学校^^;道案内、任せて下さい!」
それが私とぷにえさんとの初めての出会いでした。それから間もなく「中等部にめちゃくちゃ可愛い子が転入してきた」という噂が私たち初等部にまで届いてきたのは言うまでもありません。
それから私たちはぷにえさんの世界の話を聞いたり、私たちの世界の話をしたりしながら大聖堂へ向かいました。
そうしているとあっという間に着いちゃって
「それじゃ、中等部は向こうの方だから私は行くね。道案内ありがとう。ヴィヴィオちゃん。コロナちゃん。リオちゃん。また会ったらお話しましょう。」そう言ってぷにえさんは中等部の集合場所へ歩いていきました。
「綺麗な人だったねーー・・」
「うんうん!それになんていうかお姉さんって感じでほわほわしちゃいました」
「だよねだよね!ノーヴェとはまた違う感じがしたよね!」
「ノーヴェさんって今日紹介してくれるっていう・・」
「そうそう!私とコロナのコーチなの!」
「うわあ楽しみだなあ・・・」
そんなやり取りをしながら始業式にを終え、ノーヴェにリオを紹介して、
ママ達から私の初めての相棒「クリス」プレゼントして貰って、
フェイトママに大人モードを披露できて、とっても楽しい一日でした。
ぷにえさん・・・また会えるといいな・・・
「・・・ファーストコンタクトは成功ね」
始業式を終えた後、この世界の事を知るべく図書館へ赴いた帰り道
私はそう呟いた。日はとっくに落ちている。この手の情報収集は下僕にやらせたいところだが、いかんせん私の下僕は予想以上に役立たずであった。
仕方なく本当に仕方なく自分で調べてみたところ・・・チンプンカンプンであった・・・我ながら情けない。
そのせいでこんな遅い時間までかかってしまった・・・
今朝、ヴィヴィオ達に声を掛けたのは偶然ではない。
時空管理局。今後ミットチルダに攻め入る際、必ず障害となる組織。
数多くの魔導士を保有し、その名の通り時空を管理している巨大な組織だ。
母エスメラルダも、もちろんこの管理局の動きには目を光らせている。
正確に言えば、その中のごく一部の職員なのだが・・・
実は時空管理局の魔導士のほとんどは、とるに足らない存在である。
時空管理局の職員の数は確かに脅威だ。戦場では数というものはそれだけで力だ。
しかし、母が警戒する人物達はそれをも覆しかねないのである。
そして警戒する人物の一人が、高町なのは一等空尉
そう。今朝接触した高町ヴィヴィオの保護者である。
ある程度時空管理局の下調べは済んでいた。とはいっても、一般市民が得られる程度の情報だが。
そもそも私がそうそう道に迷うなど・・・いや少し迷っていた・・・
予想以上に学園は広かった・・・
まあそれはさておき、とにかく接触に成功し、少しだが、この世界の話を聞くこともできた。
この世界での魔法を使った格闘技などは特に興味深い。
そう考えながら、ぷにえハウスへ帰るべく足を進めていると、
「ストライクアーツ有段者ノーヴェ・ナカジマとお見受けします。」
面白そうなやり取りが聞こえてきた。
ぷにえちゃんが本読めるわけないじゃん!っていうスタンスで書いてたのですが実際どうなんでしょう。読めるのかな?読めたらごめんなさい。
読んでいただきありがとうございました。それではまた次回!
次回 王者の技 の巻