学生生活が忙しいのもあるのですが、他にやりたいことができてしまいそれに集中しすぎて中々執筆に手がつけず……という感じです。
主にスクランアニメと漫画、ゲーム、小説等読んでたり、提督に着任したり……とまぁ色々あるのですが……時間が欲しいと思う今日この頃。
言い訳したらキリがないので、この辺で。続きを期待してた皆様には真に申し訳ないのですが、このSSはいつ完結にまで持ってけれるかまったくわからないですが……これからも読んでいただき、少しでも読んで良かったと思ってくれる方が一人でもいる限り書き続けますので。
……いなくても趣味で執筆してるので書き続けますけど!
それでは本編です。やたらと長くなってしまったのでまたまた分割。今回は前回と続いてオリ回です。
3巻突入は次回からになります……久しぶりに書いたので色々文章がおかしかったり、誤字があるとおもいますが、また読み直してみて見つけたら修正しますので、ご理解おねがいします。
【追記】更新がなかったのにそれにも関わらず感想をくれた読者様本当にありがとうございます。
感想欄ではなく、ここで返信をさせてもらいますね。
Q.妙さんをヒロインに!
A.数少ない癒し系お姉さんキャラですものね!あのほんわかキャラでありながら、お姉さんオーラをまとった妙さんはサブヒロイン枠になると思われます。
思われますというのは、この作品がまったく本編が進んでないので、この先の展開がどうなるかは未定なので……確定はできないということです。
Q?おもしろい!更新楽しみにしてます!ハーレム!ハーレム!!
A.この小説が面白いと言ってくれてありがとうございます!返信はものすごく遅れてしまいましたが、読者様の想いは届きました!感謝感激です!!
遅くなってしまいましたが更新完了しました!呟きたいくらいです!
アスナさんはオリキャラに近いのでヒロインになるかはどうか……スクランには先輩キャラが一人としていないので、あと数人は先輩キャラがでる可能性がありますがヒロイン枠になるかは作者の気分次第とキャラの書きやすさによって変わってしまいます……w
ハーレムについてですが、この小説の最終目標として
『一人一人の個別END』
……がまずは目標となっております。なので書くとしたらハーレムはそれが書き終わったらおまけとして投稿……となるかもしれません。
……この小説がちゃんと完結まで持ってけるかすらいつになるかわかりませぬが……
とこんな感じです。もしまた感想がきたら、次回からはきちんと感想蘭から返信しますので……それではノシ
前回までのあらすじ。
姐さん怪しむ。播磨いつまで経っても天満と昼食取れない。八雲Wカレー。影人のおごりで後輩二人とランチ(ついでに播磨のおまけ付き)。以上
「晴れ渡る空、シャイニングサン、時々吹くそよ風が心地良く……広い屋上に俺ら以外いないというこの解放感。……日向ぼっこにうってつけの環境だ」
「んーーっ、屋上には始めて来ましたけどポカポカ陽気が気持ちいいですねー」
「だろっ?芝生はないが昼寝には最高の場所だ。いつもの授業も教室なんかよりも、ここで青空授業にするべきだ」
「いいですねそれ!…あ、でもこの陽気に当てられながら机に向かってると寝ちゃいそう」
「いいか、ディッシュ。日本には古来から伝わる伝説の勉強スタイル『SUIMINN』学習があってだな」
「OH〜、JAPANにも存在するのですね!さすが侍の国!」
「サラ…日本にもそんな伝承はないよ」
――――※アメリカにもありません。
所々変に本場英語の発音で交えるサラとありもしない間違った日本の知識を埋め込みようとする影人。その2人のおかしな会話にフォロー…軽いツッコミをいれる八雲。
何気にバランスのとれた3人である。
屋上。
矢神高校の屋上は立ち入り禁止となっているようだが、正確には違う。
これは学生内での暗黙の了解みたいなものであって、教員からはなにも通達してないのである。
もうお分かりかも知れないが、屋上が立ち入り禁止になっているのは去年から影人と播磨が頻発に訪れるからである。
昼寝やら飯やらサボり…その他eat……などなどこの2人が利用しまくっているので全学生の屋上の認識は『不良の溜まり場』『悪の会合所』『禁止区域』なんて呼ばれてたりする。
その実態は授業をサボタージュし、寝ているだけなのだが……グラサンをつけたままで。去年よりか影人に対する同級生と先輩方からの人物像は『なにかしらの理由でいつでもどこでもサングラスをかけてる変な男子学生』になってきているのだが、播磨と共に屋上を利用することが数少なくないのでこのWグラサン以外に屋上を利用する生徒はいないのだ。
例外として晶が影人、もしくは播磨に用があったりする時に屋上に呼びに来たりすることはあるが他の同級生はまず屋上に出向くことはない。播磨も影人とつるんでるせいか、入学当初よりかは恐れられてはいないのだが……必要以上に人と関係を持ちたくない播磨なので仕方がないだろう。
ちなみに一年生は影人の印象がマイナスどころかプラスになっているのだが、それでも屋上を使わないのは新入生ならではの遠慮だろう。学校側から屋上は立ち入り禁止にされてないとはいえ、自分たちはまだ入学したばっかのピッチピチな新米生。中、小の時に屋上へ行くのは危険だからといって、完全に立ち入り禁止になっていたり鍵がかかっていたりなどしていた学校に通っていた学生がほとんどだろう。屋上は行ってはいけないと無意識に根付いているのかもしれない。
「よっと、そんなに昼休みの時間残されてないし、さっさと食うとしようぜ。二人は午後体育だろ?着替えやら移動もあるんだし時間に余裕を持っておいたほうがいいだろ」
ガバっと起き上がり、影人はビニール袋の中身を漁りながら網格子に背中を預ける。それに続き今まで終始無言でいた播磨が影人の隣に移動し後ろに背中を預け、自分の昼飯である焼きそばパンに噛り付く。
後輩二人はどうすればいいのかと、お互い顔を見合わせていた。
――――本日の播磨の昼飯は影人のおごり。
「そんなとこにいないでこっちに来て座りな」
なぜかこの屋上に一つだけある公園で見かけそうなベンチを叩き、二人に座るよう促す。
ちなみにこのベンチ、元々屋上にはなにもなかったのだが、影人が自腹でホームセンターにてこのベンチを購入したのだ。理由はベンチ一つでもあれば少しは見栄えが良くなるだろうとのこと。
この屋上を利用する人物は限られているので効果は薄いのだが。
「先輩たちを差し置いて私たちが座ってもいいんですか?」
「むしろ図体のでかい男二人が年下の美少女を立たせていていいのか?」
「…………」
「…どうした?」
「……先輩って天然ジゴロだったりします?」
「は?」
なんの恥じらいもなく流れるように八雲とサラのことを美少女発言する影人。
ナチュナルに返す影人に初心である八雲は顔を真っ赤にし俯いてしまう。八雲程ではないが、真正面から美少女と言われたためサラも顔を真っ赤にし、影人がこういうことに疎いんじゃないかと思ったサラ。
なんのことだがわからないといった影人の顔を見て、サラは確信した。
この人は素でやっているのだと!
なんでもないです…とため息をつき、未だに顔の火照りが治まっていない八雲の手を引き、二人はベンチに座る。
天然ジゴロ……?と首を傾げる影人。影人の脳内では某不幸学生と女性にしか扱えないスーツを装着したイケメンとかのことを差すんじゃないのかと考えていた。隣で首を傾げている影人を横目に播磨は影人を羨ましく思っていた。
俺も真正面から天満ちゃんのことを世界一の美少女だと言って恥ずかしがらせてみたい……と。
「俺はこれにするか。ほれ、こん中から好きなのとっていいぞ。ただしお一人様一品限りな」
「わかってますって。どれにしようかなー八雲はどれにする?」
「私はどれでも…先にサラから選んで」
「いいの?なら私は……これかな」
膝の上に置いた袋からサラが選んだものは――――
「たまごサンドか。これまた無難な」
「いいじゃないですか。たまごサンド美味しいですし!」
割と学生にポピュラーなたまごサンドだった。ここの購買では競争率が高い一品であり、カツサンド、焼きそばパンの次くらいに売り切れることが多い。今回は運よく買えることができたが、買えなかったことが数えきれないほどあり、その後晶が買ったたまごサンドのお零れをもらったりして食べることは多いのだが……授業が終わって誰よりも早く教室から出たというのに、教室で仲良し4人組と喋っていた晶が購入できていたことについては……謎に包まれている。
――――晶が買ったとされるたまごサンド。他のコンビニとかで買ったものではなく購買で売ってるものと同じものである。
「それは否定しない。だがディッシュのことだからもっと芸人根性に溢れたチョイスをするんじゃないかと」
「ちょっと待ってください。私に対する先輩のキャラってどういうイメージなんですか。それに食べたいものを選ぶだけでどうしろと……」
「はぁ……」
「なんですかそのため息!こいつ期待外れだわぁと言わんばかりのため息は!!」
「こいつ期待外れだわぁ」
「本当に言った!?」
「お笑い界のニュージェネレーションと称されたディッシュはどこにいったのか……」
「そんなの呼ばれたことも付けられたこともないんですけど……」
「思いだせよ!あの日!あの南の孤島で俺と誓い合った日のことを!!」
「思いだすもなにも私が先輩と出会ったのってこの学校ですよね?」
「夏休みの宿題はお互い夏休み終了一日前に終わらすって言っただろう!!」
「それ芸人と全然関係ありませんよね!?南の孤島なんかで交わすことじゃないですよね!?」
「ディッシュ……!お前が俺を取り残して宿題を片付けたせいで、俺一人両手にバケツを持って廊下に立たされただろうが!」
「知りませんよっ!それ別の人と間違えていませんか!?」
「想像してみてくれ……一人寂しくバケツを持って廊下に立たされる様を。教室内ではわいわいと自由研究の発表で盛り上がっているというのに、俺は一人寂しく両手に水の入ったバケツを両手頭上に装備していたんだ」
「完全に自業自得じゃないですか……両手だけじゃなくて頭にもバケツを乗っけていたんですか」
「一滴も溢さずバランスを保つのはきつかった。だがバランスを崩したらずぶ濡れになるし、担任から溢したら自分で掃除しろと言われたからな。最後まで溢さず切り抜けてみせた」
「何気にすごいですね(先輩って子供の頃から色々と凄かったのね……)」
「いつ落ちるんじゃないかと冷や冷やする緊迫感の中俺は誓った……来年の自由研究はもっと難易度の低いものを作ってみせようと」
「そりゃそんな目にあったら誰だって二度と繰り返さないとしますよ……で、先輩が作ろうとしたものってなんだったんです?」
「あぁ、割り箸で万里の長城(原寸大)をだな」
「スケールでかっ!!小学生が作るものじゃないですし、原寸大とかできるわけないじゃないですか!」
「あの頃の夏休みはがむしゃらに割り箸を集めていたな。そのせいで宿題の漢字ドリルとか計算ドリルはランドセルの中に放置してあったし」
「どれだけ集めても足りるわけないじゃないですか……」
「完全に企画倒れしたわ。あの頃の俺はやればできると思っていたんだろうな……せめて東京タワー(原寸大)にでもするんだったな」
「それも無理ですよ……どうしてそこまで原寸大に固執するんですか……」
「ハードルは高いほうが燃える。だがあまりにもハードルは高かった。潜るなり押し倒せばよかったと後悔してる…………そういやなんでこんな話してるんだっけ」
「私が聞きたいですよ!!!」
いつのまにかまったく関係のない話をしていた二人。播磨は影人がいつもこんなような調子なので特に気にもせずに焼きそばパンを食い終えていた。まぁ、播磨は良いとして影人の長ったらしいボケに付き合っていたサラよりも一番のとばっちりを受けたのは八雲であろう。
サラの隣に座っていた八雲は近くで、20行以上に渡る会話を聞いていたのだ。そのせいで、勝手に袋から昼飯を取るわけにもいかず、この二人のわけのわからない漫才を聞くはめになったのだ。
本来なら後輩でもキレてもいいものだが、まぁ、八雲はお預けをくらっただけで怒るわけもなく影人の子供時代と思われる話に割とマジメに聞いていたりした。
「あぁ思いだした。それで塚本妹はどれにするんだ?遠慮せずに好きなもん持っていっていいぞ」
「……私と八雲で扱いの差が酷くありません?」
「気のせいだろ。塚本妹、オススメはシュガーメロンパン。これはだな購買のおばちゃんが認めた人にしか売ってくれないという一日限定5つまでのレア商品であり、それはもう味もお墨付きで値段も学生の財布に優しく――――」
「嘘だっ!!私にはオススメのものすら教えてくれなかったじゃないですか!八雲ずるい!私もそのメロンパンたーべーたーいーーー!」
「いいよ…サラ。私はおにぎりにするかr「おっとそう遠慮するのはナシってさっき言ったぞ。幸いシュガーメロンパンは二つある。最初に選んだもんのセットにするからたまごサンドとおにぎりは戻さないでいいからな」……あ、ありがとうございます」
「さっすが先輩話がわかりますね!」
自分と八雲で接する態度があまりにも違うためにサラは内心機嫌はよくなかったが、ちゃんと二人分のメロンパンを用意されていたことがわかり嬉々としてメロンパンを食べ始めた。
サラが絶賛の声を上げているのを見て、八雲もいそいそと袋を開ける。さほど普通のメロンパンと違いはないように見えるメロンパン。だが女性は限定品という言葉に弱い……八雲も恋愛関連は疎くても姉の天満とウィンドウショッピングに行って振り回されたりされ、この限定品メロンパンが気になるご様子。
購買商品だというのにメロンパンから漂ってくる食欲を擽る香りにたまらず、八雲はその小さい口ではむっと口に含みゆっくりと咀嚼していき―――
「――――美味しい」
口に出るだけじゃなく、表情にも出てしまうほどの美味さだった。
「すっごい美味しいよね!外はカリカリで中の生地はふっくらふわふわで……先輩、これ本当に購買品なんですか?とても学校の購買で売ってるようなものとは思えないんですけど」
「正真正銘購買で買ったもんだ。俺も気になっておばちゃんにどこのメーカーか聞いてみたんだが……自家製らしい」
「え……自分たちで焼き上げたんですか?」
「らしい。パン生地を練って、焼き上げて、袋に詰め込んで……本格的に作ってるんだとさ。こりゃ限定品にもなるよな」
他のやつらには内緒な。と軽く念を押してから影人は冷めたホットドックをぺろりと平らげる。
「そういや拳児、お前自己紹介は済んだのか?」
「いや……してねーけどよ」
「してないんかい。なにも言ってこねーから、てっきりしたもんだと」
今までまったく会話に参加してなかった播磨に話を振る影人。元々播磨は自分の身内や影人、晶といった相手以外とは進んで会話することはほとんどない。なぜなら、どう話したらいいかわからない……といった感じだ。それも最近は天満と会話をするため、影人と晶に協力を得ながらもコミュニケーション方法を学んだりしてはいるものの……中々本番では発揮できない様子。
「先輩たちは有名ですから、播磨先輩のことは知っていますよ。あ、でもでも私たちのことは知りませんよね?」
まぁ、理由はそれだけでもない。この4人の中で面識はないのは播磨だけ。
あまり喋らない八雲に代わるようにサラがよく発言をするため、播磨が会話に加わるチャンスがほとんどないのだ。
今迄の会話の9割以上はサラと影人。残りの一割は八雲。播磨に至っては封印状態になっているかのように喋っていない。
こういう時――――
「僕たち会話についていけませんね……」
「そうですね……」
と余り物同士で意気投合し、会話が繋がっていってもおかしくないのだがなにせ配置が悪い。
八雲と播磨は左右両端の位置で影人とサラを挟んでいる構図になっている。喋りはしないものの影人とサラの会話を聞いてる八雲に、影人とサラ二人が間にいる状態で播磨が声をかけることなんてまず無理だろう。
……これが天満だったならまたどうなったかはわからないが。
「そうだろうな。こいつが今までの会話に出た名前なんて覚えてるわきゃないだろうし」
「それ以前に先輩。私たちの名前ちゃんと言ってませんよね?」
「サラはディッシュ、私は塚本妹……」
「お前にだけは名前についてどうこう言われたくねぇ」
――――――影人、人の名前を覚えるのは苦手(確認)
「失礼な、俺だって付き合いのあるやつらの名前はちゃんと憶えてるわい」
なにを根拠にそんなことを言っているのだろうか。未だに間違えられてる沢近と周防が聞いたらマジギレものである。
しかも素で言ってるのが質が悪い。
「じゃぁ、私たちの名前言ってみてくださいよ。あ、フルネームじゃなくてもいいですよ。ファーストネームで呼んでください」
「……」
これを好機に思ったサラはここぞとばかりに切り込む。いつまでたっても皿(英語発音)されるのはあまり良い気はしない。影人にディッシュと呼ばれても特に何も言ってないサラだったが、そこは女の子。ファーストネームで呼んでほしいようだ。
八雲も八雲で妹と区別してるように呼ばれるのは気になっていたご様子。自分の名前が呼ばれるのだろうと心拍音が早まっていた。
そう……二人は勝利を確信していた。今までの流れからして、サラと八雲は自分たちの名前を呼び合っていた。会話の中心人物であって影人が覚えてないわけがないと。
……話は変わるが影人と八雲にサラ。この3人が交流をし始めてからおおよそ三週間といったとこか。
先輩後輩ということで、普段あまり顔を合わす回数は少ないのだが茶道部繋がりということでそこそこ信頼関係は上昇しているとみていいだろう。
後輩二人は影人が自分たちの名をまともに呼ばないのはわざと……少なくとも覚えていないわけではないだろうと思っていた。
だが相手は影人である。影人が変人だということを改めて二人は思い知ることになる。
「ディッシュはディッシュだろ?わかってるって。塚本妹は塚本妹だろ?俺が間違えるわけない」
「「「間違いしかないですよ!!(しかねぇ!!)」」」
さぁ影人が後輩二人の名前を呼ぶ日がくるのはいつになるだろうか!!
――――この後播磨とサラに八雲は軽く自己紹介をし、初めての後輩との昼食は終了したのであった。
午後の授業も全て終了し、放課後。学生からしたらこっからの時間は憩いの時間だろう。
そのまま帰宅する学生もいれば部活に行ったり、学内に残って学友と過ごす……人それぞれ自由に過ごす。
そんな中、人の名前だけは聞いてからものの数秒で忘れる人物はどう過ごしているのか――――
「おっしゃぁ!フラッシュ!これで勝てるまぃ!!」
「マジかよ。スリーカードだってのに…いけると思ったんだけどな」
「私はワンペア。これって一番弱い役なんだよね?」
「朱鷺ちゃん違うよ…本当に一番弱いのはノーペア……つまり私。また作れないなんて……」
「あはは…順ちゃんついてないね」
「影浦ぁ!お前の天下もこれまでだ!下剋上だぜ!!」
「……ふっ。悪いなジョリティー、これで俺の勝利は勝ち確だわ」
「余裕の笑み!これが勝者の風格ってやつなのね……!」
「くっ、焦らしてんじゃねーぞ。さっさと手札を見せろ!」
「ほらよ。ストレートフラッシュだ」
『なにぃいいいいいいいいいいいいいいいいいいいいい!?』
教室でポーカーをしていた。机を6つを横2の縦3でくっ付け、5人で遊んでいた。
影人の役の強さにプレイヤー陣、そしてギャラリーの連中驚きの声が教室内に響き渡る。
今ポーカーをしてるメンツは影人を除くと、ジョリティーこと菅。トランプをしようと発案した張本人。
二人目はサッカー部所属、石山。本作初登場に見えるが実は一度出てる。気になる人は読み返してみてね☆
三人目は本作初登場。意外な人物であろう、永山朱鷺。その手入れを怠っていないであろうロングヘアと彼女の淑やかな振る舞いは大和撫子……とクラス内の男女からは言われている。
最後の一人は隣子である。どうやら余りの運のなさに連敗のようで、ギャラリーの一人でいて親友の雪野に慰められていた。
そんでもってギャラリー内で実況者っぽいことをしてるのは嵯峨野。この高校に女バスはないのだが、男子のほうで混ざって活動していて、バスケ部である菅と一緒に体育館に行く予定だったのだが……菅が遊び始めたため、連れ戻そうとしたのだが…参加しているメンツを見て面白そうと感じた彼女もこの場にいるという。
「ちくしょう!なんで影浦に勝てねーんだよ、無敗じゃねーか!」
「いやはや……この目でストレートフラッシュを拝むことになるとは。ロイヤルのほうじゃないけどこれはこれで相当なものよね」
「運が良いってもんじゃねーだろ。これはイカサマをしてるんじゃねーかって疑うわ!」
「忘れたのかジョリティーよ。このトランプを持ってきたのはお前だ」
「そうよ。負けたからって影浦君に当たり散らすのは良くないんじゃない?だいたいシャッフルしたのは私だし、後ろから彼の手札を見てたけど完全に実力――――運でしょ」
「ぐっ……そうなんだけどよ。こんだけ負けてりゃ納得できねーっていうか……」
石山と菅の両名は相当悔しいようで、自分の手札を机に叩きつけて影人にイカサマをしてるんじゃないかと疑うがそれを嵯峨野が影人を擁護し、冷ややかな目で菅を見る。
嵯峨野に言われて、負け組二人は渋々ながら落ち着を取り戻すが……
「(おいっ、こんなに強いなんて聞いてねーぞ!)」
「(気軽に誘ってみたのはいいものの……こんなに負けっぱなしじゃカッコつかねー!)」
隣同士の席に座ってる二人は正面に座ってる影人をチラチラとみつつ、コソコソと会話をする。
どうやらこの二人、トランプで勝って女子に良いとこを見せようとしていたらしいが思わぬ伏兵により計画を完全に台無しにされたようだ。
まぁ、トランプで勝ったくらいで女子の評価は変わったりしないものなのだが……
「ほほぅ、割烹屋をやってんのか」
「『割烹さがの』看板娘とは私のことよ!今度良ければ食べにきてね。サービスしてあげるから」
「覚えていたらな。あ、割引は3割くらいでおにゃーしゃ」
「いや、そんなに無理だから!」
「なるほど。女将は下っ端なんだな。割引券すら持ってないと」
「むっ、聞き捨てならないことを!たしかに割引券は持ってないけど……お店に来てくれたら3割引きでもなんでもしてあげようじゃない!」
「なんでも…と言ったな?おい森永聞いたか?今女将はなんでもしてあげようじゃないって言ったよな」
「も、森永……?う、うん。恵ちゃん…大胆だね」
「ちちち違うから!そういう意味のなんでもじゃないから!あと女将言うな!!私は嵯峨野!そして朱鷺ちゃんはお菓子会社じゃないし!」
「……恵ちゃんいっぱい影浦君と話せてる……いいなぁ」
「順ちゃん!そこでめげちゃダメ!機会はまだあるよっ!」
彼らの目の前でこんな光景が繰り広げられているのだ。影人の配置は一番端、その隣に永山で逆サイドには隣子が座っている。
座ってはいないが、影人の近くには嵯峨野がいて隣子の近くには雪野がいるという……影人本人は何とも思ってないのだが、この教室内にまだ残っている男子は血の涙を流すほどに羨ましい状態のようだ。
今まで不良の片割れだのと言われていたのだ。男子生徒はノーマークであっただろう。いくら嵯峨野が話しやすい性格だといっても影人と話すのは初めてと言ってもいいのだ。だというのに……男っ気のない彼女が自分の発言に気付き動揺しているのだ。これが菅や他の男子だったらこんな反応はしないであろう。
それだけでなく、永山とも普通に話しているのだ。影人がまだ変人の称号を得るまでの永山は彼と関わることはまずないだろう……と思っていたのだ。彼女自身男子と話す時はあまり得意ではない。
だが今の彼女は自然体でいて、楽しそうに笑い話しているのだ。そうそう、他の男子と話している時は見せなかったであろう笑顔にクラス内の男子が影人を羨ましく思ってもおかしくはない。
特に永山に密かに好意を寄せている石山は人を殺せそうな勢いで影人を睨みつけている。
だが影人には素で菓子会社と名前を間違えてる相手のことをそういう対象で見てるわけもなく……石山の視線も気づいてないという。
隣は隣子じゃないといっても、かなり近い位置に隣子がいるというのに雪野との会話は聞こえていなかったというなんとも鈍感主人公にありがちな難聴スキル。一部の連中には聞こえてたりして、それがさらに男子生徒の妬みのゲージが高まっていく。
まぁ、今の隣子の影人に対する感情は一概に恋愛のものとはいえないのだが……
「も、もう一戦だ!このままやられっぱなしでいてたまるか!」
男菅。目の前の状況は本来ならば自分だったはずなのに(菅の脳内で)影人の美味しいシチュエーションをこのまま黙って指を咥えてみてるわけがなかった。
もう何度目になるかわからない台詞を吐いて、散らばってるカードを集め始める。
「今度はスピードで勝負!これならば運の良いお前相手でもワンチャンある!」
「ずるいぞ菅!タイマンでやりあうなんて!」
スピードは反射神経と判断力が問われる一対一の勝負。これならば勝てると踏んだ菅は影人に断られる前に配ろうとするが……当然石山に止められる。
どっちが先に対戦するかと言い争う負け組二人。内容が内容だけに、下心を見抜いている嵯峨野と雪野はあきれ果ててるご様子。
「どっちでもいいからやるなら早くやろうぜ。どうせ勝敗は見えてるんだしよ」
「言ったな!その台詞絶対後悔させてやる!」
「くそっ、菅てめぇえええ!!」
影人の余裕ぶっこいた発言に、菅は石山を押しのけてトランプをシャッフルして配ろうと――――
「おい菅っ、いつまで遊んでんだ。練習にいくぞ」
「石山お前もだ!公式戦まで後1か月もないんだぞ!」
「「げえっ!?麻生(田中)!?」」
する前に扉が勢いよく開き、この二人と同じ部同士である麻生と田中が入ってきた。
菅は麻生を。石山は田中を見て見つかってはいけないやつに鉢合わせたかのように声を上げる。
田中一也。石山と同じくサッカー部所属。石山と違いサッカーには本気で取り組んでいて、スクランがスポコン系漫画だったら主人公になっていてもなんら不思議はない。次期サッカー部キャプテン候補でもある。
「なんでお前が!」
「谷先生が呼んで来いって言ってきたんだ。悪いな影浦。こいつ連れて行くからよ」
「さぁ石山今日も日が暮れるまで練習だ!」
「は、離せ!まだ影浦との決着がついて――――」
「またな影浦。俺たちこれから練習があるからさ」
「お、おう…」
麻生と田中は目当ての方の襟首を掴み、影人に一声かけてから逃げ出そうともがく二人を連行して教室を去って行った。
しばしの静寂……教室に残された4人は今起きた一瞬の出来事に固まるが、いち早く硬直が解けた嵯峨野が背伸びをする
「それじゃ私もあいつらとバスケしに行くかなーっ」
「今日はこれで解散だな。……ん?この学校に女バスなんてあったか?」
嵯峨野を見上げつつ、影人は数か月前であった新入生歓迎会で部活の説明会のことを思い出す。
体育館の壇上で男子バスケの説明はあったものの女子バスケの説明はなかったと記憶している。
――――影人、名前に関するもの以外の記憶力は良い。
「ないよー。ないけど私はマネージャー。それでいてたまに男子と混じって練習したりしてるのよ」
「マネージャー兼部員って感じか。…女将は男にも引けを取らないくらいバスケが上手いってことか」
「上手いかどうかはわからないけど菅には負けない自信はあるわねー」
菅ェ……今の嵯峨野の台詞を菅が聞いたらこのうえなく落ち込むだろう。そのくらい嵯峨野は自然に影人に答えていた。
「恵ちゃんはね、中学校で女子バスケのレギュラーだったんだって」
「なるほどな……」
永山から補足するように嵯峨野が矢神高校に入学する前のことを聞き、影人は納得する。
そういや以前、LHRの時行ったソフトボールでこいつがわりかしヒットを多発していたことにも説明がつく。こいつの性格からして、運動神経が高いんだろうなと勝手に思っていたがその通りだな…と影人は考えていた。
1か月近くも前のことは覚えてるというのに人の名前はものの数分で忘れるこの男。今さっき永山が恵と言ったにも関わらず、影人の脳内では女将と変換されているという。
「そうだ!今度影浦君暇なとき1ON1でもやろうよ、その時に私の実力を教えてあげるっ!」
扉に手をかけ、教室から出ようとする前に振り返る嵯峨野。思わぬ誘いにトランプを片付けていた影人の手が止まるが、すぐに勝負を挑まれたと理解した影人は口元が吊り上る。
「面白れぇ。単騎で挑むってことは相当自身があるんだな」
「もっちろん!勝って地面に這いつくばらせてあげるんだから!」
「口先だけは一人前だな。そのお前の思い描く光景だが、這いつくばって嘆いてるのは女将。お前だろうがな」
「その言葉しかと聞いたわ!絶対に逃げないでようにっ!それじゃまた明日!!」
最後に影人をビシッと指を突き刺し、負けフラグにしか聞こえない台詞を残して軽快な足音を立てながら駆け去っていった。
バスケなんて久しぶりにやる影人は実際勝敗なんて特にこだわっていなかったのだが、嵯峨野が気にしていたので自分もノッていたようだ。
――――なんだかんだで付き合いは良い男である。
「っていけね。俺も茶道部に顔ださねーといけないんだった……」
部活に行った連中をそのまま見送っていた影人だったが、自分もその一人であったことを思い出した。
そして晶になるべく早く来るようにと言われたことも……ふと教室にかけられている時計を見上げると時刻は晶が想定していた時間よりも大分過ぎてしまっている。
今から茶道部に向かっても晶からありがたいお言葉をいただくのだろうと思い、このまま帰宅しようと考えてしまうが……この後起こる難を逃れても明日またどうせ顔を合わせるんだ。その時に怒りを倍以上に買う恐れがあるので、大人しく部活に行くことにした影人であった。
「ほいじゃ隣子にサード。あと………そう、森永。また明日な」
菅の私物であるトランプを菅の机の中に突っ込み、残った3人を間違った名で呼び教室を後にしようとする。
「う、うん。また明日(結局ほとんど会話できなかった……)」
「さ、サード……私あれ以来サードどころかソフトボールすらしてないんだけど……」
「またね影浦君(話してみると悪い人じゃないよね。名前は憶えられてないみたいだけど、また話してみたいかも)」
以上、席が隣の娘とその親友、そして本日初めての接点ができた娘の心情やら影人の印象であった。
2-Cに変人が配属し、約2か月近く経つ。今年の夏がやってくるまで……そう遠くはない。
――――後半に続く!
バスケ部員たちと隣子にユッキー、スクランでの正当派カップルの一人お菓子製造会――――じゃなかった、永山さん登場回でした。
この話を書いていて、自分も小学生の頃は自由研究なんてやっていたなぁとあの熱い夏の日を思い出しながら執筆してました。
今さらですが、このスクランSSはできる限り2-Cのキャラ(メイン、サブ、モブ問わず)を出して行きたいと思っているので、フラグは立てなくてもそれなりに登場させたいと思っています。
影人の交流関係……ってとこですかね。今回でたさがのんに永山さん、隣子はもちろんその親友のユッキーも作者は好きです。
ていうか、2‐C組のキャラは男女問わず好きですwどのキャラももっと登場させたいのですが……一度に書けるキャラ数は限られていますので……多すぎれば一人一人出番が減ってしまうので、個人的には人数は少なめで一回の話でたくさん登場できたら……のほうがやりやすいです。
……え?さがのんと永山さんはサブヒロイン枠にならないのかって?
そうですねー……さがのんをヒロインにしたら攻略難易度はおそらく高になるかと思います。
例えるならパワポケに出てくるランダム女王として名高いピンクの髪の人くらいかと……
永山さんはさらに高いです。極高です。
だって原作だと彼氏持ちですよ?公式で正統派カップルって言われてるんですよ?
AHAHAHA.この小説はR-18じゃないですよ?N○Rなんてあるわけないじゃないですか。AHAHAHAHAHAHAHAHA!!!
あ、でもこの小説だとサッカー部キャプテンとはまだ……