なぜかといいますと、提督業でめっちゃ戦果を稼いでいたり、レベリングをしていたり、夏イベ前に資材を貯めまくっていたり……と。
艦これのほうに時間をかけまくっていたのが大きな原因です……艦これの魔力半端ない。
完全な趣味&好みでチラ裏の方に艦コレのSSは書いていたりと……とりあえず五航戦姉妹は私の嫁。
……ゴホン。それでは本編……というか、ある意味閑話ですが……お待たせしました!どうぞ!
前回までのあらすじ
後輩たちと昼飯を取る。影人無双。なんかのフラグが立つ。以上
「遅いですねー先輩。せっかくのミルクティーが冷めちゃいますっ」
「一緒に来ようと思ったんだけど、クラスメイトとトランプやるからって言ってたから先に来たけど……遅いわね」
「……(チラッチラッ)」
茶道部室でサラと晶が用意した洋菓子や紅茶を茶道部員3人で囲み放課後を過ごす。
八雲が正式に入部してから約一週間ちょっと。部長権限なんてもっていない影人が勝手に入部許可を取ったことで、ちょっとしたひと悶着が晶と影人の間であったようだが……些細な問題である。
それで今日は茶道部員全員がこの場で初めて顔を合わせる機会だというのに未だに来ていない影人に、頬を膨らませたり、メールチェックをしたり、壁にかかってる時計をチラチラ見たり、まだこないかと待ちわびていた。
「……で、だ。話を元に戻すが新入部員に関しては私からは特に言うことはないよ。そこら辺の判断は部長と影人君に任せるとしよう。……しかしだ」
三人から少し離れたとこで、他のと比べて少し高そうなイスに座って紅茶を啜る刑部絃子。
足を組んでイスの背もたれに寄りかかって優雅に飲む姿は一部の生徒を除き、男子学生&男教師のハートを奪うこともたやすいだろう。
なぜ絃子が茶道部に顔を出してるかというと、茶道部の顧問だからである。
茶道部だけじゃなく、顧問でもないというのに美術室に絵を描きに行ったり、そのついでに親友の笹倉先生に会いに行ったりしている。
――――洋菓子や紅茶等の費用はたまに絃子が出してたりする。
「さっきからそこで土下座している男はなんだ?」
「「「…………」」」
今まで誰も触れずにいた
「師匠!是非!某めをこの茶道部に入部させてください!塚本君とお茶……最高でござる!」
地面に額を付けていたままだった
異性に好意を持たれる人限定で、心の声が聞こえる八雲だったが心の声をそのまま口にする花井に、声も出なくなる八雲だったが……だからといって八雲が好意を持つわけはなかった。
「君はたしか合気道部たった一人の部員ではなかったか?」
「左様!塚本君のはかま姿のために……しかしその夢も潰えてしまいました!」
合気道部……一人だけなので部というより同好会みたいなものだが、部を設立してから一年立ったにも関わらず、部員が一人も増えなかったので今年で廃部になってしまった。
「塚本君!自分の居場所すらなくなってしまった僕をどうか!どうか入部させてもらえはないだろうか!!」
「えっと…い、いいですよ先輩……」
「!ありがとう!!ありがとう塚本ぐん゛ん゛!!」
男泣きをしながら八雲に縋りつくように入部させてくれと頼みこむ
異性、しかも押しの強い
「入部する前なんですけど、八雲が体験入部した部にことごとく花井先輩が追いかけて入部。部活動をめちゃくちゃにしては繰り返して……」
「どうしようもない男だな」
八雲が正式に茶道部に入部する前までのいきさつをサラに聞いた絃子は、あのバカに似てると呆れたように続ける。
――――あのバカとは言うまでもくお察しである。
「私はこの後会議があるから失礼するとするよ。後のことは高野君任せたよ」
ごちそうさま、と飲んでいた紅茶のカップを中央のテーブルに置いて、この場から立ち去る絃子。
どうやら厄介ごとに発展しそうだと判断したのか、全てを晶に押し付けていった。
……絃子が立ち去った後、晶と花井は向かい合うようにテーブルに座り、その晶の後ろにサラと八雲が立っている。
いつものなにを考えているかわかりにくい表情でお茶を飲んで一息つき――――
「ダメ」
花井に入部拒否の一言を告げた。
「納得いかねーーーーーーー!!!なぜだ!なぜ僕を拒む!が部員数が少なければ受け入れてくれてもいいだろう!」
あまりにも素っ気ない対応をされ、
思わず机を両手で叩いてしまった拍子に、後ろで後輩二人がビクついていた(主に八雲)がそれすらも目に入っていないご様子。
「人数は多ければいいってものじゃないわ。うちはこの人数でも十分やっていけるから……それより花井君ってお茶好きなの?」
「まったく!!」
「……」
「なんて正直な…」
堂々過ぎる花井の宣言。何度も言うが自分を曲げずにキッパリと正直に言い切るのは悪くないかもしれないが、TPOはわきまえるべきだろう。
現に花井に対する茶道部3人の評価はただのクラスメイトよりも低い。
晶に至っては影人と過ごせる空間に
「そもそも!お茶というのはデートのことだろう?僕は塚本君とデートがしたいっ!だから!入部動機は何ら問題がないはずだ!!」
これまた欲望ただ漏れの発言を堂々とする花井。
問題しかないですとツッコミを入れ、花井には聞こえないボリュームで晶にどう追い返しますか?と尋ねるサラ。
人懐っこいサラにまで晶と同じく、入部拒否されてる辺り入部したとしても肩身は狭くなるだろう。
良く言えば一途。悪く言えば粘着質……ストーカーである。
「(大丈夫よ……我に秘策あり)なるほど。理由としては十分ね」
「ブチョー!?」
「(……理由になるのかな?)」
花井に気付かれないようアイコンタクトをサラに送る。
それにより後は晶に任せればなんとかなるだろうと安心したサラだったが、予想に反してまさかの晶が理由として認めてしまったことに目を丸くし驚く。
ドンドン話が先に進んでいってしまってることに話に若干付いていけてない八雲は首を傾げつつ3人のやり取りを眺めていた。
「だろう!それに君たち女性だけでは何かと不便であろう!何かあった時僕が入ればたやすく解決して――――」
「「え?」」
「……(ニヤリ)」
思わず声を上げてしまう後輩二人に、待ってましたと言わないばかりに目をキラーンと光らせる晶
「……む?なんだ茶道部に男はいないのではないのか?過去に男子学生がいた形跡はなかったはずだが」
この花井の反応で確信した晶は確信した。
花井が茶道部の部員数を調べたのはあくまで四月当初のものであって、現在の活動状況のものではない。
だが、影人が茶道部に入部したのはもう二カ月近く前のことだ。それがまだ茶道部の活動状況が古いままなのかというと……単純に絃子が活動報告書を提出してないからである。
「残念だけど花井君――――」
晶が言葉を続けようとするが、いかにもなタイミングで茶道部の扉にコンコンコンとノックの音が響き、晶以外の3人が扉に視線を移す。
ノックの主が「入るぜー」と返事の確認もせずに入室すると、晶は湯呑を置き先ほどの言いかけた言葉を静かに、しかし強く言い放った。
「男手は足りているわ」
「うぃーっす。2年影浦ただいま参上したぜー……ってあれメガネ?珍しいやつがいるな。どうかしたのか?」
そう、ノックの主は茶道部唯一の男子部員の影人だった。晶とはなんの打ち合わせもしてないというのに、ベストタイミングでやってきた。
花井が部内にいることになぜかと気にはしたものの、優先順位はそれほど高くなく八雲とサラにオッスと軽く挨拶をし、部屋の隅に鞄を置く。
「な、な、な………」
「ナイスタイミングよ影人。これで遅れたことについてはチャラにしてあげる」
「?なにがだ?……お、この菓子美味いな。誰が持ってきたんだ?」
「あの……私とサラです」
「先輩先輩!このミルクティーも飲んでくださいよ。これと合うこと間違いなしですよ!」
いきなり意外な人物がやってきたと思ったら、
花井にとって衝撃的すぎる光景であった。震えながら影人を指さし、金魚見たく口をぱくぱくとさせる。
いつの間にか晶も三人に混じって自分を放置しだす始末。余りにも酷い扱いにいつもの調子を取り戻す。
「なんで君がここにいるんだ!?ま、まさか男子部員とは――――君のことだったのか?!」
「自分で聞いて置いて自分で完結させてんじゃねーよ。ま、一応茶道部部員だけど」
「どどどどういうことなのだ!?なぜ悪の片割れと言われてる君が茶道部に……ハッ!まさか君も八雲君のことを好いて――――!!」
1人で勝手に勘違いしていく花井に影人は何言ってんだこいつ?的な目を向け、影人専用のリクライニングチェア(持参)に腰を掛ける。
未だに影人のことを噂だけで判断する花井に晶の目が一瞬鋭くなるが、気にも留めてない影人を見て表情を誰にも気づかれぬよう元に戻す。
サラは動揺しまくって悶える花井に「ハーブティーでも出したほうがいいかな?」と気遣ってはいた。
花井の勘違い発言を聞き、影人が自分に好意をもっているのかと妙に考え込んでしまい、顔を赤くしながらチラチラと意味ありげに影人を見る八雲。
「えぇい!高野ぉ!彼が入部しているのというのになぜ僕はダメなのだ!男手は多いに越したことはないだろう!」
「影人一人で男10人分くらいの働きをするから影人だけで十分」
「彼一人だけでは限界があるだろう!僕が入れば彼の負担が軽減するし悪い話ではないはず!」
「力仕事なんてほとんどないし、あったとしても影人だけで十分」
「くっ……高野――――いえ!高野様!!この花井春樹、掃除でもパシリでもなんでもしますのでどうか……どうか塚本君とデートをさせてください!!」
「(ん?今なんでもするって言ったよな?……ていうか俺にどんだけ仕事押し付けるつもりだよ)」
サラが淹れたミルクティーを飲みながら、一方的にヒートアップしてる花井と晶のやり取りを傍観してる影人。色々理由をつけて入部志願する花井だが、ことごとく影人を理由にしバッサリ切り捨てる晶。
終いにはプライドを完全に投げ捨て、また土下座をし懇願する。
八雲とサラは年上である花井が何度も土下座をする光景を見て、呆れるどころか呆然としていた。影人は影人でそこまでして入部したいのね。とその行動力に関心していた。
――――茶道部で力仕事はほとんどなくとも、絃子に雑用を頼まれることは多数ある。
「――――影浦ぁ!君はどうなんだ?僕の入部に賛成なのか!それとも反対なのか?!」
「え、俺?」
「ちっ」
急に話を振られて首を傾げる影人。晶を相手にしても自分の入部は認められないと理解したのか、矛先を影人に向ける。露骨に舌打ちする晶におい、舌打ちと注意しようと思ったが花井がドアップでせまってきたため、言えなかった。
ちけぇよ、と言って花井の顔を押しのけティーカップをテーブルに置き、天井を仰いでしばし考える影人。
……数秒の沈黙に室内が妙な緊張感に包まれる。
「いいんじゃねぇか?入部したって」
そう影人が答えたと同時に、パリーンとなにかが割れる音がした。全員……発信源以外が一斉にそこを見る。
音の正体は晶が湯呑を落としていた。
「……その理由は?」
全てを打ち消すような冷たい晶の声に後輩二人はがたがたがたと震え、影人の後ろに隠れるようにし肩にしがみ付く。
それを見て、ほんの数ミリであるが目を吊り上げる晶に……
「か、か、影浦ぁ!貴様ッ、なんとうらやま――――け、けしからんっ!!八雲君とそんなに密着して!!僕に代われ!いえ、代わってください!!」
サラと八雲という後輩美少女に挟まれ、影人を指さし妬む。最後のほうは完全に本音が出て、また土下座をしていた。
土下座のバーゲンセールである。
「……落ち着けお前ら」
ため息交え、肩に乗っけられているサラと八雲の手を優しく払いのける。
それにより晶の視線が和らぐ。花井は土下座したまま。
花井が顔を上げずに土下座したままでいるのを確認し、晶の隣に素早く移動し、椅子に座っている晶の身長と合わせるため膝を曲げ、耳打ちする。
「一人増えたっていいだろ。メガネ自身雑用でもなんだってやるっていってんだし、部費払わせて金だけ巻き上げたっていいんじゃないか?」
「……そうね」
本人が聞こえないことをいいことにとんでもなく黒い事を言っている。茶道部に部費なんてないというのに。
頷いている晶も晶だが……いや、ただ単に頷いただけかもしれない。
なぜなら……影人の吐息がこそばゆかったのか、気づかないくらいだが微妙に顔が赤くなっていた。
――――忘れがちだが姐さんは立派な女子高生である。
「……ん、晶?」
が、付き合いがそれなりに長い影人は晶の様子に、顔が赤いことはわからなかったが、いつもと違うことに気付いた。
影人の声にハッとしいつもの調子を取り戻し、花井に声をかける。
――――そして忘れられているサラと八雲だが、晶が割ってしまった湯呑の破片を集めていた。
ずっと床に頭を擦りつけていた花井だが、晶に声をかけられようやく立ち上がる。
その時、影人に向かって土下座していたのに影人が晶の隣にいたので、顔を上げたとき影人を探していた光景はさぞ間抜けな光景であった。
「そこまで入部したいなら……テストでもしてみようか」
「……なーんだか妙なことになってきやがったな」
部室外。晶が提案したのは入部テストと言う名の聞き茶。
二つの湯呑から八雲が淹れた茶を当てるという内容だ。しかも本格的に野点の準備をして、いつの間にか和服に着替えていた晶は正座で花井と向き合っている。
その少し離れたとこで八雲とサラは丁寧に正座。影人は胡坐をかき、心底どうでもよさげに言い放ち二人のやり取りを見ていた。
「でも先輩。先輩が花井先輩の入部を認めちゃうからこんなことになったんじゃ?」
「俺は悪かねぇぞディッシュ。俺はあくまであいつが入っても構いやしねーってわけで、こんな方法を言ったわけじゃない」
ひそひそと晶と花井の謎の雰囲気の邪魔にならないよう話す二人。八雲はちゃんとお茶を淹れれるかどうか不安なようで、少しそわそわしていた。
「どちらかが八雲のいれたお茶かあてるの」
「な……なんだと!?そんなのわかるわけがっ」
「思い違いをしてるようね…茶の道は心の道。彼女の心を知ることができれば簡単なはずよ」
「……そうなの?」
「……うーん」
「いや、漫画じゃあるめーしわかるわけがないだろ」
花井の現実的な発言に、ピシャリと遮るようにできると言い切る晶。
留学生であるサラは日本の文化はこういうものなのか純粋に八雲に聞くが、こちらもまた純粋ムックな八雲はどう答えればいいかわからなかったようだが、影人がキッパリ無理だと言い張る。
「現に影人は私の淹れたお茶を当てられるわ」
「おい、なーに言っちゃってくれてんの?」
「く……!影浦にできて僕にできないはずがない!よしきた!この勝負受けてたとう!!」
「(そこで勝負受けるのかよ……あいつやっぱ拳児とは違うベクトルでバカなんじゃないのか?)」
あることないこと――――ないことなのだが、晶が花井に吹き込んでいた。勝手なことを言う晶にだるそうに突っこむ。影人はそんなことないとそれっぽく言ったのにも関わらず、既に自分の世界に入り込んでいた花井は勝負を受けた。
そんな様子に影人はメガネが播磨と根っこが同じ人種じゃないかと思い始めていた。
「あの……影浦さんは淹れた人がわかるんですか?」
「わかるわけないって。そもそも俺は茶道部でお茶を飲んだことは一回しかないし」
隣の八雲が顔をこっちに向け、片目を瞑り手首を曲げて否定する影人。
その優しく接するような態度に不満げに頬を膨らせていたのが……
「むー……やっぱり違う」
八雲の隣に正座してたサラだった。
「サラ?違うってなにが?」
「先輩の私とサラに対する態度の差だよっ!絶対私と八雲じゃ違うって!」
「……そうなのかな」
「そうだよっ!先輩ッ!私にももっと優しくしてくださいよ!」
八雲の膝の上を通して身を乗り出し、影人を見上げるサラ。その様子に影人は構ってほしいオーラを出す子猫を訪仏させ、少しかわいいなと思ってしまっていた。
――――動物が苦手な影人だが、人を動物に例えることは全く問題ないらしい。
「気のせいだろ。……ほれ、そろそろあいつらがおっぱじめるみてーだしさっさと戻れ」
「ほら、その素っ気ない態度!八雲相手だったらもっと優しく言うのに!ずるいですよっ八雲ばっかり!」
「俺がきつく言ってるように感じるなら、それはディッシュ相手だと話しやすいからだ。ほら、お戻り」
「え……あ…う……」
さりげなくすごいことを言ってる影人だが、本人に自覚なし。ちょうど撫でやすい位置にあったのか、これまた自然にサラの名前通りサラッサラの日本人が羨むような金髪を撫でる。
それによりヒートアップしていたサラだが、今度は顔のほうがヒートしてしまい大人しく定位置に戻っていった。
「(じーっ)」
「……ん?塚本妹?」
「……あ。な、なんでも…ないです」
「そうか?」
じーっと影人の手を見つめている八雲に疑問を浮かべる影人だが、八雲の繊細な乙女心には気づくはずもなく流してしまう。
なーんか羨ましそうに見ていた気がするが……まぁ、気のせいか。と勝手に結論付けていた。
八雲は八雲でこの気持ちがなにかはわかっていなかったが、影人に撫でられ顔を真っ赤にし俯いているサラを見ていたが、その横顔は嬉しそうに表情を綻ばせていたので、なぜかそれが少し胸がざわついていた八雲だった。
「この顔の火照り…この胸の高まりは……間違いない!こちらが塚本君だ!!」
「……っていつのまにか始まってるみたいだな。……あれ?」
「どうしたんですか…?」
湯呑を高らかに掲げ、こちらが八雲の淹れたお茶だと宣言する花井に首を傾げる影人。
「いやさ、塚本妹。お前お茶淹れたか?」
「いえ、淹れてないですけど……」
「……んじゃ、あいつの飲んでるあれはなんだ?」
すっと花井を指す。ゆっくりと影人を指した方向に首を剥けると……
「旨い!!これはまさに……恋の味だーーーーー!!!!!」
バックに某菓子会社のCMで使われていた効果音が流れるほどの堂々とした宣言だった。
その声の高さにさっきまで俯き、羞恥心と嬉しさが混じって大人しくしていたサラだが花井のお蔭?で顔の火照りが治まってきていたようだ。
「えーっと……」
「というかあいつ……なんか顔赤くないか?」
「先輩、八雲、アレ見てください」
まだ若干顔が赤いサラだが、晶の方向を指す。つられて二人がそっちの方向を見ると……
「さすが花井君。おかわりをどうぞ」
「ドーンドン来たまえ!!」
……日本酒を花井の湯呑に当たり前のように注いでいる晶が。
「あいつはまた……ていうか、なんでメガネは気づいてないんだよ」
突っこみどころが多すぎる光景に影人はバカを見るような目で花井を見る。
「先輩、花井先輩大丈夫でしょうか?」
「いやー、あれはどう見ても……」
少し心配そうにしているサラに影人はさきほどと変わらぬ表情で
「こちらが君のいれたほうだっ!」
「ぜってー酔ってるだろ」
呂律が妙に回ってなく、こっちを……正確には八雲を見ていう花井にこっちみんなと言う影人。
花井の心の声を読んだ八雲はヤクモンっていったい……と呟き、花井が完全に酔っぱらっていることを認識した。
「塚本君……僕は愛の試練をのりこえた!感激の抱擁を!!」
晶を八雲と勘違いし、堂々と抱きしめる花井。
その大胆すぎる行動にサラと八雲は驚き、どうすればいいかと隣の影人を見――――いなかった。
「先輩?どこn――――」
サラと八雲が正面を向くと――――
「お客様ー。茶道部でおさわりは禁じられておりまーっす」
勢いよく花井目がけてドロップキックをぶちかましていた。
「コケッ!?」
手加減されていない強力な影人の蹴りが花井の腹にめり込み、普通にやっても出せない声を上げて飛んで行った。
「たくっ、なーにやってんだか……だいたいあの日本酒どこで用意したんだよ」
「茶道部だからね」
「いや答えになってない」
パンパンっとズボンを片手ではたき、意識を失って転がっている花井を見据える影人と花井に抱かれた個所をはたく晶。
話の展開の速さに全然ついていけないサラと八雲はいつものようにやり取りをしている影人と晶をポカーンと口を開き見ているしかなかった。
オマケ ちょこーとランブル! 『その日、バイト先にて』
あの後、気絶した花井を茶道部に運んだ後、晶よりもシフトが早い影人は先にバイト先へと向かった。
「あー暇だ……忙しすぎるのもアレだが、客が来なくて暇すぎるのもなんだかなー……そういや、晶。結局メガネのやつどうなったんだ?」
「形式上は彼も茶道部員になったよ。彼がいてもうちはどうってことないしね」
「へぇ……なんだかんだいって入部させてやったのな」
「月額3万。週1回顔出しということで手を打ったわ」
「お前……それはいくらなんでもボリすぎだろ」
「冗談だけど」
「冗談かい。……ん?なんだ、じっとこっち見て」
「……なんでもないわ(聞き茶の時、サラの頭を撫でていたわよね。……女性の髪に触れる意味を影人は知っているのかしら。影人は何気なくの行為かもしれないけど……最近サラが影人を見る目が取り返しがつかなくなってきてるのよね。八雲はまだそういった感情は持ってないみたいだけど……花井君や他の男子学生と比べて、影人と話しているのを見てると安心している気がするのよね……なぜかは知らないけど。茶道部にサラと八雲が入部してくれたのは嬉しいけど、影人と過ごす時間が減って来てる気がするのよね。教室でも影人の魅力に気が付いた子も出始めてきてるくらいだし……しかも、その本人は)」
「ふぁ……ねみー」
「(……自覚なし。播磨君の恋路を手伝うよりも、影人の鈍感さをどうにかしたほうがいいんじゃないかしら……)」
――――姐さんの苦悩と恋心は続く。
ちょこーとランブル終
というわけで花井、茶道部入部話でした。
時系列的には原作より(原作では恐らく6~7月暗いと思われます。八雲たちが夏服仕様だったため)少しあとくらいと設定しています。
後2、3話くらいしたら夏休みに入りたいなぁと思いつつ。
執筆する作業をしたら、スラスラとかけるのですが……執筆の体勢を取るのに時間ががががが。
これもかんむすたちがかわいすぎるせいだ。私は悪かねェ!
すみません。私が悪いです。
次回をお楽しみにっ!